CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン再び3万ドル台に、イーサリアムShapella後ステーキングの入出金額が初逆転

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

18日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比10ドル(0.03%)安、ナスダック指数は4ポイント(0.03%)安といずれも小幅安で取引を終えた。

関連:ナスダック横ばい、マイクロソフトのAIチップ開発など|19日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比2.66%高の30,265ドルに。

BTC/USD日足

3万ドル台を回復した。

資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、暗号資産(仮想通貨)投資信託などの資金フローは、再び流入超過に転じている。

CoinShares

資産クラスに対するセンチメント(市場心理)の改善が続いた結果、先週は1億1,400万ドルの流入を記録。過去1ヶ月間で3億4,500万の流入超過に。この内、米国とドイツでそれぞれ5,800万ドルと3,500万ドルの流入が確認された。

この点についてCoinSharesは、相次ぐ銀行破綻など伝統金融に対する信用不安からくる資産の逃避需要との見立てを示した。

一方、米規制当局の強硬姿勢により、相場の先行き不透明感は高まっている。

CFTC(米商品先物取引委員会)のRostin Behnam委員長は14日、プリンストン大学のイベントでバイナンスに言及。仮想プライベートネットワーク(VPN)および難読化ツールの利用によって故意に米国の規約に違反したとの見解を示した。

関連:米CFTC、バイナンスとCZ氏を提訴 米国法違反の疑いで

米SEC(証券取引委員会)は今年2月以降、米暗号資産(仮想通貨)取引所のクラーケンやBittrexを「証券法違反」で提訴したほか、最大手取引所コインベースにウェルズ通知(警告書)を発行した。

提訴に先駆けてウェルズ通知を受けていたBittrexは、米国における暗号資産規制の曖昧さを問題視。米国事業の閉鎖を決断するとともに、裁判で訴訟の不当性を立証する意向を示していた。コインベースも米国からの撤退を示唆している。

アルトコイン相場

イーサリアム(ETH)ネットワークでは、大型アップグレード「上海(Shapella)」後初めて、過去24時間のステーキング入金額と出金額が逆転した。

オンチェーン分析プラットフォームNansenによると、約95,000ETHが入金され27,000ETHが引き出された結果、ネットフローでは約68,000ETHの純増となった。

nansen

出金保留中のイーサリアム(ETH)総額は、約927,000ETHとなっており、Shapella直後のピーク時より約30%減少した。引き出されイーサリアムは必ずしも売却されるものではなく、APR(年換算利回り)のより優れたステーキングプロバイダーにローテーション(再投資)することも選択肢に含まれる。

Glassnodeのデータによると、ETH2.0プロトコルへの預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」は1,862万ETH。

インフレーション・レートでは、21年8月のロンドン・ハードフォークで導入されたETHのトークンバーン(焼却)とThe Merge(ザ・マージ)の影響により、ETHの供給量は年1.5%の割合で減少しているとみられる。

glassnode

関連:イーサリアムマージ後「潜在的にデフレ資産へと移行する見通し」 米ファンド パンテラキャピタルが指摘

その他個別銘柄では、昨年11月に破綻した大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXのネイティブトークンであるFTT価格が再上昇。前日比13.0%高、前月比52%高と高騰した。

ブルームバーグの報道によれば、背景にはベンチャーキャピタル(VC)Tribe Capitalの共同設立者が1億ドルの自己資金のほか2億5000万ドルの資金調達ラウンドを主導する可能性を検討していることが明らかになった。無担保債権者の公式委員会とFTXの事業再生計画について協議した。

FTXの新CEOで破産弁護士のジョン・レイ氏は今年1月、FTXの事業再生計画のタスクフォースを立ち上げた。同氏は、2001年に巨額不正会計事件を引き起こし、経営破綻したエネルギー取引企業「エンロン」の破綻処理で陣頭指揮を執った人物だ。

FTX事件でも破綻処理にあたっており、事業譲渡や売却などの資金回収を進めて顧客および債権者への返還を目指す一方、交換業の再稼働を含めた一部事業の再建を模索している。

債務超過に陥り破綻したFTXでは顧客資産の流用など不正行為が次々と明るみになったほか、FTTトークンを担保に借り入れた負債総額が膨らむなど、顧客資産を預かる大手事業体として著しいガバナンス欠如を露呈した。

FTXおよびアラメダ・リサーチの騒動を機に暴落したFTTは、FTX破綻直前の1/20以下まで価値を下げていた。例え事業再生が叶ったとしてもFTTが再び利用されるかどうかは不透明な状況にあることから、投機的な値動きを訝る声も挙がっている。

FTT/USD週足

関連:米VCトライブキャピタル、FTX再開に出資する提案=報道

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。
13:04
SBI VCトレード、ジパングコインの貸暗号資産で特別年率を提供
暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードがジパングコイン取扱いを開始し、貸コインで年率99%の特別キャンペーンを実施中。デジタルゴールドでインカムゲインを得る機会が期間限定で提供される。
13:00
米資産運用大手Vanguard、ビットコインETFに前向きな新CEO就任へ
バンガードは、ブラックロックでIBITの立ち上げを主導したラムジ氏を新CEOに指名。ビットコインETFに対する同社の姿勢が変化する可能性が注目される。
11:10
米ミレニアム、3000億円近くのビットコインETFを保有
米ヘッジファンド大手のミレニアム・マネジメントが第1四半期の時点で、20億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETFを保有していたことが確認された。他の複数のヘッジファンドも投資していたことがわかった。
10:45
「FTXの返済が仮想通貨相場の上昇につながる可能性」K33
FTXの顧客への返済は、仮想通貨相場の強気要因になる可能性があるとK33リサーチは分析。その根拠や影響を書いたレポートを公開している。
10:10
NFTカードゲーム「Cross the Ages」350万ドル調達 アニモカら出資
Web3ゲーム「Cross the Ages」はアニモカブランズ主導で約5.4億円を資金調達した。同時にCTAトークンを様々な仮想通貨取引所へ上場させている。
08:15
株式取引アプリのロビンフッド、欧州でSolanaステーキング提供開始
仮想通貨ソラナのステーキングはロビンフッドが提供する最初のステーキング商品だ。ローンチ時に提供するステーキング年利は5%前後となる。
07:20
ソラナのSuperteam、日本で発足
仮想通貨ソラナの技術の日本での普及を推進するSuperteam Japanが発足。今後の活動内容が明らかになった。
06:30
エルサルバドル政府、過去3年間で48億円相当のビットコインを採掘
エルサルバドル政府は2021年以来、火山の地熱エネルギーを活用した300台のプロセッサを導入し環境に優しい方法で仮想通貨ビットコインの採掘を進めてきた。
06:05
ビットコイン66000ドル台まで反発、米CPI結果受け利下げ期待高まる
主要株価指数だけでなく、コインベースやマイクロストラテジーなどの仮想通貨関連株銘柄もCPI結果に反応し大きく反発した。
05/15 水曜日
18:00
仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
14:45
「SusHi Tech Tokyo 2024」でSUDACHI TechとEchoXがWeb3プラットフォームを技術協賛
「SusHi Tech Tokyo 2024」では、SUDACHI TechとEchoXがNFT活用のWeb3プラットフォームを技術協賛。NFTデジタルスタンプラリーを展開する。CoinPostがアンバサダーを務めるグローバルスタートアッププログラムも開催される。
13:10
自由な取引ツールとしてのビットコインは実現しないのか、開発者が憂慮
仮想通貨ビットコイン開発の貢献者であるマット・コラロ氏は、現在「自由のためのツール」というビットコインのビジョンが実現できるかどうかが危ぶまれているとの考えを明らかにした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア