はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米Bittrex、同国ユーザー対象にアルトコイン30銘柄を取引停止|有価証券問題が要因か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米Bittrex、米ユーザーに30銘柄のアクセスを停止
米国の大手仮想通貨取引所Bittrexが、コインチェックにも上場しているファクトムなどアルトコイン30銘柄の取引を停止する方針を発表した。仮想通貨の有価証券問題が与える影響を考察。

米大手取引所Bittrex、アルトコイン30銘柄の米国ユーザー・アクセスを制限

大手仮想通貨取引所Bittrexが、6月21日から米国ユーザーを対象に、計30銘柄の取引ペアを停止することが公式ブログで発表された。米国における仮想通貨の「有価証券」問題対する動きが再び見られる事例となった。

200銘柄以上の仮想通貨取引を提供する米国の大手取引所Bittrexは、ファクトムやQtumを含むアルトコイン30銘柄の取引を今月21日で停止することを発表した。21日以降は対象銘柄が米国のユーザーのみ取引不可能となる。

なお21日以降もBittrexが対象銘柄をサポートしている限り、同取引所内で保有を継続することができ、引き出しをすることもできる。また、米国以外のユーザーは、引き続き対象の取引ペアにアクセス可能だ。

Factom(FCT)とは

改竄が不可能なデータをブロックチェーン上で実現すべく、ビットコイン・ブロックチェーンを利用した通貨。「貸付記録」、「証券」、「保険」、「医療」などあらゆる書面や記録を分散して管理することで、追跡や監査が可能となっている。日本ではコインチェック取り扱っている銘柄の1つ。

米国では現在、SNS大手Kik社の社長Ted Livingston氏が米SEC(証券取引委員会)に対して訴訟を起こす時点まで有価証券問題が発展。現在米国の仮想通貨規制法はトークンの位置付けなど、明確化に向けた動きが難航している。

今回のBittrexからの発表は、同じくアメリカに拠点を置く大手仮想通貨取引所であるPoloniexと似たような動きだ。同社は先月17日、米国ユーザーを対象に計9銘柄の取引ペアの取り扱いを停止することを発表していた。取引所側は有価証券に該当する可能性を取り扱い停止の要因として挙げていた。

CoinPost関連記事

米Poloniexがアルトコイン9銘柄の米国取引を停止へ 通貨価格は反落
米国の大手仮想通貨取引所Poloniexがアルトコイン9銘柄の取引を米国において停止する方針を発表。米規制当局から有価証券取引とみられる懸念が要因だと説明したことで対象通貨は軒並み下落した。

今後規制当局から有価証券として見られる懸念が高い場合、時価総額や出来高が多い通貨でも取り扱いペアから消えていく可能性は十分想定できる。特に米SECからの有価証券に関する規制が不明瞭な状態が続いている中でも、ICOや未登録証券に関する起訴などの取り締まりが行われる事例が見られている傾向はこの動きを促進させていると言えるだろう。

また、特筆すべきは米国の防衛省がデータベースのコントラクターとなった経緯を持つファクトム社の独自通貨が米国の有価証券に該当する可能性がある点だ。米政府機関が間接的に利用しているネットワークの通貨でも有価証券に該当するリスクがあることが規制の明確化がいかに必要である点を物語っている。

米国市場の重要性

米国の投資家心理や米政府が仮想通貨に対する見解が重要であることを裏付ける指標として以下のデータを利用できるだろう。仮想通貨情報サイトData Light社が主要な仮想通貨取引所を調査したところ、約25%が米国からのユーザーであったことが判明していた

出典:DataLight

このような結果から、米国ユーザーのアクセスの禁止が対象銘柄に与える影響の大きさと、営利企業である大手取引所の苦渋の選択を読み取ることができる。つまり米規制当局の有価証券取り扱いに対する指摘を免れるか、より多くの出来高とそれに準ずる規制順守を行う、という2つの決断を迫られることとなる。

また現状このような動きは米国の取引所から見られているが、取り扱い銘柄の多さやニッチな銘柄の取り扱いを売りにしていた大手取引所も同様の道を辿る可能性もあるかもしれない。最終的に、仮想通貨市場で長く生き残り、最大のアクセス数を誇る米国の規制に準拠することが、営利企業である取引所に残された道なのかもしれない。

そういった状況が今後実現してきた場合、既存のプロジェクトも生き残るためにトークン設計の見直しを迫られ、より多くのアルト通貨が淘汰されるフェーズに来ると考えられるだろう。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/20 木曜日
20:00
Aptosのエコシステム責任者が語るエコシステム戦略|独占インタビュー
Aptosのグローバルリーダーが語る、エコシステムの成長戦略と日本市場への本格参入。DeFi、AI、クリエイターエコノミーなど注目分野や、10億ユーザー規模を見据えた技術開発について聞いた。
16:51
NVIDIA決算好調、米株上昇と仮想通貨相場回復の連鎖起点に
11月19日NVIDIA決算発表後、Nasdaq総合指数0.6%高。マイニング企業株(IREN10%高など)がAIシフト恩恵で買われ、BTCは89,000ドル安値から91,000ドル回復。専門家は電力供給の重要性を指摘、関連投資機会を分析した。
16:44
米民主党議員がトランプ一族関与のワールドリバティに調査要請 国家安全保障への懸念示す
エリザベス・ウォーレン上院議員らが、トランプ大統領一族が関与するDeFiプロジェクト「ワールドリバティ・フィナンシャル」に対する調査を要請した。北朝鮮・ロシア関連団体へのガバナンストークン販売が国家安全保障リスクになると指摘し、利益相反の懸念も表明した。
16:00
米大手取引所クラーケン、SECにIPO申請を提出 評価額3.1兆円
米仮想通貨取引所クラーケンが米SECにIPO申請を提出。評価額は200億ドル(約3.1兆円)で、2026年第1四半期の上場を目指す。トランプ政権の友好姿勢を背景に、仮想通貨企業の上場ラッシュが続く。
14:09
ビットワイズのXRP ETFが米国で上場へ カナリーに次ぐ2つ目の現物型商品
ビットワイズのXRP現物ETFがNYSEに上場へ。欧州GXRPに続く2本目のXRP商品で、米国では初提供。XRPCの初日取引高90億円超など、アルトETF市場が急拡大している。
12:35
ビットコイン9万ドル回復、エヌビディア好決算で投資家心理改善 マイナー売り圧に変化の兆しも
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.4%の1BTC=92,331ドルに。 20日にかけて、88,000ドル付近から92,000ドル超…
11:59
ブロック社が強気の財務見通し、3年で粗利益2.5兆円目指す  自社株買いも発表
ジャック・ドーシー率いるブロック社が今後3年の財務見通しを発表。粗利益の年間15億ドル増加を予想し、株価が7.6%上昇した。AI・仮想通貨事業も強化している。
10:36
米大手仮想通貨取引所コインベース、予測市場・株式取引機能を導入か
米コインベースが12月17日に「新時代」を発表予定。リーク情報から予測市場・株式取引機能の実装が示唆され、カルシとの提携深化やブロックチェーン株式取引の展開が期待される。
10:14
仮想通貨XRP、ステーキングを導入する案が浮上
RippleXのエンジニアリング部門のトップは、仮想通貨XRPへのステーキング機能導入を考察していると説明。ステーキングは報酬が発生する仕組みであり、投資家からも注目を集めている。
09:41
「銀行の仮想通貨保有について、基準見直す必要性がある」バーゼル委員会議長
バーゼル委員会議長がステーブルコインの台頭を背景に、銀行の仮想通貨保有規制の見直しが必要だと発言した。現行の厳格な資本要件の緩和が焦点となっている。
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧