はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

アーサー・ヘイズ、FRBの新資金供給策RMPでビットコイン4年サイクル論が終焉と再度主張

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

4年サイクル論の終了を再度主張

ビットメックス創業者のアーサー・ヘイズ氏は19日、米連邦準備制度理事会(FRB)が導入した準備金管理購入(RMP)プログラムについて分析し、ビットコイン(BTC)の伝統的な4年サイクルが適用せず終了したとの見解を示した。RMPが量的緩和(QE)と実質的に同等の資金供給効果を持つと主張した。

関連:アーサー・ヘイズが「ビットコイン相場の4年サイクル」終焉を主張 米中通貨供給に注目

RMPは12月10日のFOMC会議で発表された新たな政策ツールで、FRBが短期国債を購入して銀行システムに準備金を供給する仕組みだ。

FRBは銀行準備金を「潤沢」な水準に維持するための技術的な実施手段と位置づけ、長期債を購入するQEとは異なると説明している。しかしヘイズ氏はこの区別を「言葉の詭弁」とし、実態はQEのような資金供給であると指摘した。

同氏はFRBがRMPとQEを区別する理由について、QEが資金供給とインフレを連想させるため政治的に不都合だと説明した。政府は大規模な債務を支払うためインフレを必要とするが、インフレは政治家のキャリアを破壊するため、中央銀行は新たな用語を使って実態を隠すという。ヘイズ氏は「これはマネープリンターがフル回転することだ」と述べた。

ヘイズ氏は会計分析を通じて、RMPによる短期国債購入が最終的に財務省の新規債券発行を支え、政府支出による実体経済のインフレにつながると論証した。さらにマネーマーケットファンド(MMF)がRMPで得た資金をレポ市場で貸し出すことで、長期債の購入も促進され金融資産インフレも引き起こすと説明した。

RMPの特徴として、過去のQEプログラムと異なり終了日や月間購入額の上限が設定されていない点を挙げた。ニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁が準備金が「潤沢」と判断する限り、理論上無制限に拡大できる仕組みだ。同氏は財務長官のスコット・ベセント氏がRMPを利用して10年債を買い戻し、住宅市場を刺激する可能性も予測した。

関連:ビットコイン、2026年に過去最高値更新は可能か=グレースケールの最新予測

QT終了の影響

FRBは12月1日に3年半続けてきた量的引き締め(QT)を終了した。QTは2022年6月に開始され、約2.4兆ドル規模の資産縮小を実施したが、銀行準備金が適正水準に近づき短期金融市場で流動性ひっ迫の兆候が見られたため終了となった。2019年のQT終了時にはビットコイン価格が短期的に下落したが、その後流動性供給再開を背景に上昇に転じた。

ヘイズ氏は、月間400億ドルのRMPが2025年の金融環境では2009年ほどインパクトがないため、市場がRMPとQEを同等と認識するまでビットコインは8万ドルから10万ドルで推移すると予測。しかし新年以降、市場がRMPの効果を理解すれば12.4万ドルを回復し20万ドルに向かうとした。3月にはRMPへの期待がピークに達し、ビットコインは12.4万ドルを大きく上回る水準で調整の底を形成するという。

一方、日本銀行は19日に政策金利を0.5%から0.75%に引き上げた。1995年以来30年ぶりの高水準で、2025年の年間利上げ幅は合計0.5%と35年ぶりの大きさとなった。ヘイズ氏は、ドル安により中国や欧州、日本の中央銀行が自国通貨高を抑えるため追加の資金供給を実施し、2026年には世界的に法定通貨の劣化が加速すると予測した。

利上げに伴う円キャリートレードの巻き戻しが懸念される中、一部の専門家は日銀の段階的な利上げとFRBの緩和政策が組み合わさることで仮想通貨市場への影響は限定的との見方も示している。

関連:ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭

関連:日銀、30年ぶりに0.75%に利上げ、仮想通貨市場への影響は?

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/20 土曜日
13:22
イオレがビットコイン追加取得、累計保有量101BTC超に
日本上場企業イオレが約1億6640万円分のビットコインを追加取得。ネオクリプトバンク構想の初期トレジャリー運用の一環として実施され、2026年3月期中に120億円から160億円規模の取得を目指している。
11:55
ブラックロックのビットコイン現物ETF、年初来リターンはマイナスも流入額6位入り
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が年初来のETF流入で6位にランクインした。一方でリターンはマイナスとなっており背景にある投資家心理が注目される。
10:50
メタプラネット、米国預託証券プログラム設立
ビットコイン保有企業メタプラネットがドイツ銀行を預託銀行とする米国預託証券プログラムを設立し、19日より米国店頭市場で取引を開始する。米国投資家の利便性向上と流動性拡大を目指す。
10:33
ビットコイン提唱者ルミス米上院議員が再選不出馬、仮想通貨法案成立に注力へ
仮想通貨推進派として知られるシンシア・ルミス上院議員が2026年の再選不出馬を表明した。任期終了までに包括的な仮想通貨規制法案や税制改革の成立を目指す方針を示している。
10:05
「ビットコイン価格は2035年に2億円に到達」CF Benchmarksが強気予想
CF Benchmarksが2035年の仮想通貨ビットコインの価格を基本シナリオで142万ドルと予想した。ゴールド市場のシェアを獲得することなどを前提とし弱気・強気シナリオも算出している。
09:10
イーサリアム、Glamsterdamの次のアップグレード名は「Hegota」
仮想通貨イーサリアムでGlamsterdamの次に実施されるアップグレードの名称がHegotaに決定。2025年と同様、イーサリアムは2026年に2回アップグレードを行う可能性がある。
08:15
ビットコイン、弱気相場入りか クリプトクアントが需要減速を指摘
クリプトクアントが仮想通貨ビットコインの需要成長鈍化を指摘し、弱気相場への移行を指摘。ETFの純売却や大口保有者の需要縮小、デリバティブ市場のリスク選好低下などが要因として挙げられている。
07:10
コインベース、2026年の税制変更で予測市場がギャンブルより有利になると指摘
コインベースが2026年の見通しレポートで、トランプ大統領が署名したワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法により予測市場が従来の賭博より税制面で有利になる可能性があると指摘した。
06:50
アーサー・ヘイズ、FRBの新資金供給策RMPでビットコイン4年サイクル論が終焉と再度主張
著名トレーダーであるアーサー・ヘイズ氏がFRBの準備金管理購入プログラムを分析し、実質的な資金供給(QE)により仮想通貨ビットコインの従来の4年サイクルが崩れたとの見解を示した。ビットコインは2026年に20万ドルに向かうと予測。
06:20
仮想通貨の冬到来か、フィデリティ責任者がビットコインの2026年底値を6.5万ドル付近と予測
フィデリティのグローバルマクロ責任者ジュリアン・ティマー氏がビットコインの強気サイクル終了の可能性を指摘し、2026年の底値を6.5万ドルから7.5万ドルと予測した。機関投資家の参入により従来のサイクル論が変化しているとの見方が広がっている。
05:45
米FRB、仮想通貨企業向け「簡易版マスターアカウント」開設に進展か
米連邦準備制度理事会が仮想通貨関連企業を含む適格機関に決済サービスへの限定的なアクセスを提供する「ペイメントアカウント」案についてパブリックコメントを募集開始。
12/19 金曜日
17:38
税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧