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イーサリアムのステーキング量が計1,000万ETHの大台突破、クジラの保有量は引き続き増加 CoinPost週次データレポート Vol.47

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3月の仮想通貨動向

3月第4週の暗号資産(仮想通貨)市場。ウクライナへのロシアの軍事侵攻から一ヶ月の節目を迎える中、投資家心理を示す市場センチメントは徐々に回復傾向を見せつつある。円安も重なり、円建てのビットコイン(BTC)相場は500万円台に到達、28日には一時47,000ドルを超えた。

出典:Tradingview

イーサリアム(ETH)も1月中旬以来となる3,300ドル台に復帰。ETH2.0へのステーキング量は、22年3月中旬までに計1,000万ETHの大台を突破した。

出典:Tradingview

関連: テラのステーブルコイン「UST」、ビットコイン活用のために3,600億円確保へ

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(27日時点:ステーブルコイン除く)

  • カルダノ(ADA)+34.78%
  • ドージコイン(DOGE)+21.47%
  • ソラナ(SOL)+20.84%
  • ポルカドット(DOT)+20.44%
  • クロノス(CRO)+19.62%

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ビットコイン急騰の背景

仮想通貨分析企業Santimentは、1月3日以来に47000ドル台到達したビットコインの急騰要因として、ショートポジションが積み上がっていたことを指摘。週末にかけての踏み上げ相場で大量のショートが清算され、価格上昇に繋がったと分析する。

また、無担保型のステーブルコインであるテラUSD(UST)の準備金に追加する目的で「Luna Foundation Guard(LFG)」によるBTCの大量保有も上昇を後押しした。

関連:ビットコイン相場トレンド転換か、LFGの大量買いなど上昇圧力に

戦時下で買い増し続ける層は

Santimentは、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始して以来、過去1ヶ月間で1,000BTC〜10,000BTCを保有するアドレス群の保有量が8.3%増加したと指摘。2,203アドレスがこの層に該当しており、これは過去1年間では最多になるという。

戦争発生前後の市場の動揺で株式市場を含む金融マーケット全体が大幅下落する中、クジラ(大口投資家)が暗号資産を大量に買い増していた可能性を示唆する。

また、1年足のHODLウェーブは、過去最多目前の63%台を記録。オンチェーン上ではビットコイン供給量の63%が取引されていない格好だ。

カナダのビットコインETF

オンチェーンアナリストのOn-Chain College氏は、カナダのビットコイン現物ETFは過去10ヶ月でファンド規模が2倍の36222BTCまで成長したと言及。1日辺り平均59BTC増えたとして、米国で実装した場合には、さらなる需要が見られると指摘した。

米SECは21年10月、初のビットコインETFを承認していたが、ビットコイン先物に連動したもの。現物価格に連動しておらず、米CMEのビットコイン先物に連動しており、業界からは未だにビットコイン現物ETFの承認を待ち望む声は少なくない。

関連:ビットコインETF(上場投資信託)最新情報まとめ

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

ステーキング額:1,039万ETH(前週比+20万ETH)

beaconcha.in

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

ETHバーン量

イーサリアムのバーン量は28日前週比で25,915ETHを記録。通算バーン量は202万ETHを記録しており、先週200万ETHの大台を突破していた。

参照:Watch the Burn

ETHクジラの動向

Santimentはイーサリアムの上位10の大口アドレスの保有量は過去1年間で全体の供給量の4.3%増加したと分析。これは、ETHクジラがETH流通量の23.7%を保有している事を指しており、22年1月に記録したピーク値付近を推移している。

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは28日時点で2,207億ドル(27.1兆円)だった。

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

NFT

NFTの取引量は28日時点で29.6億ドル(3,700億円)を記録。22年1月以降、2ヶ月連続で取引量は減少傾向にある反面、3月のNFT取引量は21年8月に次ぐ歴代4位の月間取引量となりそうだ。

一方、1月上旬に登場した新NFTマーケットプレイスLooksRareの取引量シェアは引き続き低下。一時は独自トークンやより低い手数料を提供したLooksRareの勢いが顕著だったが、現在はOpenSeaの市場シェアが75%台まで復帰している。

関連:新NFTプラットフォームLooksRare、OpenSeaからユーザー獲得狙う

クリプト指標

       
日程 指標

3/30

FTXによるLiquid Group買収完了日

3/31

Avalanche(AVAX)ハッカソンの開催へ

前回の週次レポートはこちら:ビットコイン長期保有率が過去4年間で最高値に、イーサリアムのステーキング量1000万ETH間近

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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