BSV(ビットコイン・サトシビジョン)の概要
BSV(ビットコイン・サトシビジョン)は、BTC(ビットコイン)のハードフォーク(分岐)によって生まれたBCH(ビットコインキャッシュ)から、2018年にさらにハードフォークして誕生した仮想通貨(暗号資産)だ。
BTCやBCHと同様に、最大供給量が2100万と定められていること、4年に一度半減期を迎えること、またコンセンサスアルゴリズムにPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用する点は同じだ。
開発チームが掲げる理念
BSVの掲げる理念は、主に3つある。
1つ目としては、「スケーラビリティの向上」だ。BCHが1秒に処理できる取引数は1,000だったが、ハードフォーク後のBSVは理論上、それを9,000まで増加させることができる。この増加で、BSVネットワークの企業利用が可能となり、また取引手数料が増えることからマイニング収益の向上も期待されている。
2つ目は「BTC本来のプロトコルと技術の実行」。「SV=サトシビジョン」の名の通り、BTCの論文を発表したサトシ・ナカモトの設計に忠実に従いつつ技術を向上させることによって、決済利用だけでなく、スマートコントラクト、トークン、企業利用、IoT(モノのインターネット)での活用を目指す。
そして3つ目は、「プロトコルの安定」だ。BSVノード・プロジェクトリーダーのDaniel Connolly氏およびSteve Shadders氏によると、特に金融上の取引記録は長期間の保存が必要であるため、何度もプロトコルを変更するようでは、時間もリソースもかかってしまう。ビットコイン元来のプロトコルの「復元」により、安定した設計と機能を保持し続けることが彼らの理念だ。