NEOの概要
Neoは2014年、Da HongfeiとErik Zhangによって「AntShares」として共同設立されたプロジェクトだ。2016年10月からメインネットが稼働しており、2017年のスマートコントラクト機能の実装に伴って「NEO」へのリブランディングが行われた。
Neoは、中国初のパブリック・スマートコントラクト・プラットフォームであるだけでなく、デュアルトークンモデルを採用した最初のチェーンであり、BFTスタイル(Byzantine Fault Tolerant:ビザンチン・フォールトトレラント性)のコンセンサスメカニズムを実装した初のチェーンでもある。
またNeoは、プロジェクトが自立できるだけの資金を生み出した後には、当初の調達資金をすべてコミュニティ参加者に還元する最初かつ唯一のトークンであるとも主張している。
N3アップグレード
2021年、Neoはバージョン3.0である「N3」としてアップグレード。2018年6月から取り組まれていたプロジェクトとして、N3アップグレードはNeo史上最大のものとなる。
分散型ストレージ、オラクル、ネームサービスなどのネイティブ機能を詰め込んだ、業界初のオールインワン型ブロックチェーン開発体験の提供を目的としている。
N3はまた、従来の製品よりもシンプルでモジュール式のアーキテクチャを採用し、ガバナンスや経済モデルも改善させている。
デュアルトークン制(NEO・GAS)
デュアルトークン制を採用するNeoでは、GASトークンとの併用により、ガバナンスの権利とネットワークの利用権利を分離しており、取引手数料を支払うために必要なトークンを取得する手段も提供している。
発行上限総額1億枚のNEOトークンには、大きく分けて2つの特徴がある。NEO評議員を決定する選挙に投票する権利を有すること、そしてNEOのネットワーク上で取引を行うために必要なGASを請求する権利だ。エコシステムの開発を奨励するため、Neo財団がNEOの約50%を確保している。
GASトークンに関しては、トークンおよびスマートコントラクトの運用・保管のためにNeoネットワークが課金し、ノードリソースの乱用を防ぐために使用される。システム料金は焼却され、ネットワーク料金はコンセンサスノードに再分配されることで、サービスに対する経済的なインセンティブを生み出す仕組みとなっている。