シータ(THETA)の概要
シータ(Theta Network:THETA)は、分散型の動画配信ネットワークを構築するブロックチェーンで発行・利用されている仮想通貨。2019年3月にメインネットがローンチされ、総供給量とされる10億枚は全て発行済みだ。
ブロックチェーンはPoS(プルーフオブステーク)系のコンセンサスアルゴリズムを採用しており、シータはネットワークのガバナンスに利用されている。シータのコンセンサスアルゴリズムは、処理を高速化するため「Multi-Level BFT」というものを採用し、一般的なPoSの仕組みよりも処理が速い。
なお、ブロックチェーン上でユーティリティトークンとして使用されているのは「Theta Fuel(TFUEL)」。シータは、バリデータまたはガーディアンノードとしてステークする際やブロックを生成する際、プロトコルのガバナンスに参加する際に使用され、ノードの報酬はTheta Fuelで支払われる仕組みだ。
ブロックチェーンの特徴
シータのブロックチェーンは、動画ストリーミングにおける構造的な問題を解決するために構築された分散型の動画配信ネットワーク。ユーザーは余った帯域幅やコンピューティングリソースを提供することで、トークンによる報酬を得ることができる。
イーサリアム(ETH)のブロックチェーンと互換性があることも大きな特徴。注目度が高く、日本からは株式会社GREE、gumi、Sony innovation fundらが出資しているブロックチェーンである。
ユースケース
シータは2020年9月にLINEのグループ企業「LINE TECH PLUS」との提携を発表。その後2021年4月、LINEブロックチェーンが、シータのネットワーク上のユーティリティートークン「HEARTS」(TFUELに相当)の保有量に応じて、仮想通貨LINK(LN)と交換可能な「LINKリワード」を付与するインセンティブ・プログラムを発表した。
また、シータネットワークの主要なストリーミングサービス「Theta.tv」は、将来的にサムスン社のGalaxyシリーズのスマホに搭載される予定となっている。
その他の大きなユースケースとしては、米シンガーソングライターのケイティ・ペリーが、シータのNFTマーケットプレイス「Theta Drop」で、2021年4Q(10月から12月)にNFTをローンチすることが発表された。