はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨シータ(THETA)とは|注目ポイントと今後の将来性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

THETAブロックチェーンとは?

THETAブロックチェーンは、動画ストリーミングにおける構造的な問題を解決するために構築された分散型の動画配信ネットワークです。従来のコンテンツ配信パイプラインのボトルネックは専門家の間では「ラストマイル」問題と呼ばれており、高解像度の高ビットレートの4k、8k、次世代ストリーミングプラットフォームにとっては大きな問題です。

この問題に対して技術的および経済的な解決策を提供するため、Thetaブロックチェーンは、ネットワーク全体での帯域幅の共有にインセンティブを与えるように設計されています。ユーザーは余った帯域幅やコンピューティングリソースを提供することで、トークンによる報酬を得ることができます。

Thetaのメリット

  • P2Pのストリーミングを利用したネットワーク負荷の軽減
  • イーサリアムとの互換性

THETAネットワークはERC-20に準拠した分散型の動画配信ネットワークです。つまり、THETAブロックチェーンの参加者はEthereumのエコシステムを利用することができます。ERC-20トークンは膨大な種類のウォレット、ゲームを包括しており、様々なサービスを享受することができます。

THETAブロックチェーンは動画の分散型ストリーミングに特化しているため、従来のネットワークと比べ負担を軽減することが可能です。(例:ピアリングキャッシングノードからのストリームの引き出し)コンセンサスアルゴリズムも高速化のためMulti-Level BFTというものを採用し、一般的なPoSシステムより速いと言われています。

従来のストリーミングサービスとの比較

Youtubeなど従来の動画ストリーミングサービスがルーターなどを介しながらも直接データを送信していた(図1.a)のに対し、キャッシングノードでデータをリレーすることで、効率的に帯域を利用することをTHETAは目指しています。

このキャッシングノードがTHETAネットワーク上のマイナーに相当し、ノードの運営者は提供した帯域とストレージに応じてTHETA Fuel(TFUEL)というトークンを得ることができます。

さらに、THETAネットワーク上でのスマートコントラクトを利用することで、広告収益、投げ銭、有料コンテンツ、複数配信者に対しての収益分配などの透明化も行われます。TNT-20という名のもと、独自にトークンをTHETAネットワーク上で発行することも可能で、今後NFT(非代替性トークン)の発行も可能になる予定です。

関連:非代替性トークン、NFTとは

THETAブロックチェーンのエコシステム

THETAブロックチェーンはTHETAトークンとTFUELという2種のトークンを利用しています。二つはそれぞれガバナンストークンとユーティリティトークンであり、前者は有限個の発行済みトークンとなります。

Thetaトークン

Thetaトークンは、Thetaネットワークのガバナンストークンです。このトークンは、バリデータ、またはガーディアンノードとしてステークする際、ブロックを生成する際、プロトコルのガバナンスに参加する際に使用することになります。現時点で流通しているThetaトークンは10億個で、今後追加で発行される予定はありません。

TFUEL

TFUELトークンは、エコシステムにおけるユーティリティトークンとして機能し、ネットワーク内での役割も何個かあります。主な役割としては、TFUELトークンは個々のユーザーがビデオストリームのキャッシングまたはリレーノードとして、冗長なコンピューティングおよび帯域幅リソースを共有するためのインセンティブとして機能します。

Theta.tv

Theta.tvは、THETAネットワークの主要なストリーミングサービスで、ユーザーはここからビデオを見たり投稿したりすることができます。将来このサービスはサムスン社のGalaxyシリーズのスマホに搭載される予定で、これが実現した場合、世界中の合計7500万台のデバイスにThetaが搭載されることになります。これにより、Thetaは世界中にユーザーを獲得、更なるエコシステムの発展が見込まれます。

2021年前期のロードマップ、直近の予定

Q1

  • Theta Token MinterがNFTに対応、非代替性のTNT-20トークンを作成可能に
  • THETAブロックチェーン上にDEX(分散型取引所)とNFTマーケットプレイスをローンチ

Q2

関連:非代替性トークンNFTとは

ロードマップの解説

Q1中にTHETAチェーン上でNFT作成が可能となり、分散型取引所の開設が2021年行われる予定です。Q2ではLINEと共同で、LINEの開発した暗号資産LINKとTFUELの交換が可能となる見込みです。

THETAのノードと似て、ユーザーはインターネット帯域幅を共有する見返りに、LINK(LN)を対価として得ることができ、国内のAndroidユーザーはGoogle Play Storeからダウンロードできる仕組みです。これまで日本国内では規制のため、配信ができませんでした。

しかし今回Theta Networkは20年9月にLINE傘下の仮想通貨事業およびブロックチェーン関連事業を展開するLVC式会社と提供を締結した為、今回LINKと交換可能なトークンを受け取る仕組みで提供開始に至りました。

また、6月に予定されるメインネットのローンチでは、エリート・エッジノードの正式実装によりTFUELのステーキング、バーン(焼却)が可能となる予定です。ステーキングにより帯域の提供に対する対価を得られるようになるほか、バーニングの実装によりネットワークの利用に一種のコストが付加されることになります。

今後の展望、将来性

THETA NETWORKの出資者は多く、日本で有名なものでは株式会社GREE、gumi、Sony innovation fundなどがあり、ストリーミングプラットフォームとしても様々な会社と提携しており、サムスンVRやpandora.tvなどが名を連ねます。またその期待は動画メディア業界でも大きく、メディアアドバイザーにはYoutubeの共同創業者のSteve Chen氏、Twitch共同創業者のJustin Kan氏などが付いています。

ロードマップ通りにプロジェクトが進んでいけば、THETAは今後も価値が上昇していく可能性はあるでしょう。現在2021年3月、価格がおよそ1,300円と高騰しているのはこれらの発表への期待とも取れます。この需要が一過性のものとなるかどうかは今後もTHETAプロジェクトが透明性を持った事業の発表を行い、それらを安定してアップデートを行えるかにかかっています。

ガストークンであるTFUELのステーキングが6月末にメインネット3.0とともにローンチ予定であることを考えると、一定の期待はそれまで続くと考えられます。

関連:

シータ(Theta)が時価総額9位まで高騰、分散型ストリーミング銘柄に高い関心 (coinpost.jp)

Updated Theta Mainnet 3.0 launch schedule — June 30, 2021

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/23 火曜日
14:34
ソラナ財団、手数料代行サービス「Kora」を発表 SOL不要で取引可能に
ソラナ財団が12月23日に発表した「Kora」により、ユーザーはSOLを保有せずにUSDCなど任意のトークンで取引手数料を支払えるようになる。手数料代行の仕組みと応用例を解説。
13:15
仮想通貨ウォレット狙う情報窃盗マルウェア「Stealka」検出=Kaspersky
Kasperskyが仮想通貨ウォレットなどを狙う高度マルウェア「Stealka」を報告した。海賊版ソフトなどに偽装し100種類以上のブラウザやウォレットを標的に。被害を防ぐ対策も解説。
12:39
ビットコイン採掘者の降伏、価格底打ちのシグナルか=VanEck分析
資産運用会社VanEckは、ビットコインのハッシュレートが4%低下したことについて、価格底打ちを示唆する強気シグナルと分析。過去のデータでは180日後に77%の確率で価格上昇。ただし一部専門家は慎重な見方も。
12:16
ビットポイント、P2P.orgを含む3社連携 法人向けETH活用支援を強化
SBIグループのビットポイントジャパンが世界最大級のステーキング企業P2P.orgと連携。東証上場のDef consultingが進めるイーサリアムトレジャリー戦略を、グローバル基準の技術で支援する体制を構築した。
10:50
メタプラネットの臨時株主総会、5議案を全て承認
仮想通貨ビットコイン財務企業メタプラネットは、同日開催した臨時株主総会で5つの議案が全て承認されたことを発表。優先株式の定款変更や発行に対する承認が特に注目を集めている。
10:31
米最大取引所コインベース、予測市場事業強化へ新興企業を買収
米仮想通貨取引所最大手コインベースが予測市場スタートアップThe Clearing Companyを買収。2026年1月完了予定。予測市場は2030年までに1兆ドル規模に成長する見込みで、コインベースは「Everything Exchange」構想の実現を加速させる。
09:42
バイナンス、2023年和解後も疑わしい口座の約212億円移動を防げず=FT報道
英紙FTは、バイナンスが2023年和解後も疑惑口座による1.4億ドルの取引を防げなかったと報道。13の口座が2021年以降17億ドルを移動。テロ資金調達との関連も指摘される中、バイナンスは「当時制裁対象ではなかった」と反論している。
09:40
ネットスターズ、羽田空港でUSDC決済の実証実験を近日開始へ
決済ゲートウェイのネットスターズが羽田空港第3ターミナルでUSDCによる店舗決済の実証実験を開始へ。QRコードを活用し、インバウンド旅行客がウォレットから直接支払い可能。加盟店は円建てで精算される仕組み。
09:30
XRP建て利回り商品「earnXRP」がフレアでローンチ、4〜10%の利回り目指す
アップシフト、クリアスター、フレアがXRP建て利回りボールト「earnXRP」を立ち上げた。XRP保有者が複雑な戦略を運用することなく利回りを得られる商品で目標利回りは4%から10%となる。
08:12
トランプメディア、451BTC追加購入で保有額10億ドル突破
トランプメディアが新たに451BTCを取得し総保有額が10億ドルを超えたと報じられた。第3四半期は5z480万ドルの純損失を計上したが仮想通貨戦略を継続している。
07:30
米仮想通貨特命官、CFTC・SEC新委員長を「ドリームチーム」と称賛
米ホワイトハウスのデビッド・サックス仮想通貨担当官がCFTC新委員長マイケル・セリグ氏とSECのポール・アトキンス委員長を称賛し、トランプ大統領が「ドリームチーム」を作ったと評価した。
07:20
仮想通貨投資商品、先週は1490億円超の資金が純流出
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約1,494億円の純流出だったと報告。ビットコインなどの銘柄別のデータも公開している。
06:30
ストラテジー社の米ドル準備金が3400億円超に、「仮想通貨の冬」に備え
マイケル・セイラー率いるストラテジーが普通株式の売却により7億4800万ドルを調達し、米ドル準備金を約22億ドルに増やした。仮想通貨の冬に備え配当と利払いを32カ月間カバーできるようにした。
06:05
JPモルガン、機関投資家向け仮想通貨取引の提供を検討=報道
これまで仮想通貨を否定してきたJPモルガン・チェースは機関投資家向けに仮想通貨取引サービスの提供を検討している。現物取引とデリバティブ取引が含まれる可能性がある。
05:50
ビットマイン、イーサリアム蓄積を継続 先週も約10万ETH買い増し
主要イーサリアム保有企業ビットマインが過去1週間で約10万ETHを追加購入し、保有が406万ETHに達したと発表した。弱気相場で買い増しを加速。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧