- Kaleidoがアマゾンウェブサービス(AWS)と協業し、企業向けブロックチェーンプラットフォームを発表
- ConsenSysの傘下スタートアップKaleidoは米国アマゾンウェブサービス(AWS)と協業して新しい企業向けブロックチェーンプラットフォームを始めると発表した。
Kaleidoがアマゾンウェブサービス(AWS)と協業
公式プレスリリース によれば、イーサリアムのブロックチェーン・スタートアップに幅広く投資やサポートを提供しているConsenSysの傘下スタートアップであるビジネスクラウドのKaleidoは、ポルトガルのリスボンで11月8日に行われたWeb Summitで、米国アマゾンウェブサービス(AWS)と協業して新しい企業向けブロックチェーンプラットフォームを始めると発表した。
このサービスはプラグ・アンド・プレイ(PnP)のマーケットプレイスを装備した『フルスタックプラットフォーム』という。
ConsenSys’ Kaleido Launches Full-Stack Marketplace Platform for Enterprise Blockchains https://t.co/Xm2OmGlR81 via @forbes. @Kaleido_io thanks early partners @chainlink @OpenLawOfficial @ConsenSys @awscloud @ClauseHQ @viant_io @unchainio @GreenfenceC @OurRadiantEarth @IoKomgo…
— KaleidoBlockchain (@Kaleido_io) November 8, 2018
ブロックチェーンサービス顧客がより早く簡便に繋がる事に期待
新しいKaleido Marketplaceはブロックチェーン・ビジネスクラウドを拡張し、フルスタック(クライアント及びサーバーソフトウェア)のプラットフォームを可能にし、新マーケットプレイスはKaleidoのツールとサービス、そしてAWSによるPnPが実装される模様だ。
Kaleido Marketplaceの初期ユーザーによると、これによってブロックチェーンプロジェクトの構築に必要なカスタムコードを80%省略する事ができるとしている。
顧客はHDウォレットや組織的ID認証システムなどのサービスとともに、スマートコンタクトオラクルのChainlink やサプライチェーンマネジメントのViant 、法律・契約書作成システムのOpenLaw やClause.ioなどその他業界特化型サービスへもクリック一つでアクセスできるという。
そして、どうプレスリリースでは、KaleidoのCEOを務めるSteve Cervey氏は、包括的なブロックチェーン基軸のクラウドサービスをクライアントに提供することがブロックチェーンの普及にとって極めて重要であるとこのように、述べている。
現状として、企業向けのブロックチェーンプロジェクトの10%がブロックチェーンそのものに関わっている。実際のブロックチェーン商品化になるまでは、アプリケーションやデータ、インフラなどのような構成部分が必要不可欠だろう。
幅広い分野へのブロックチェーンの適用が促進される見込み
すでにKaleidoの顧客には先物取引とファイナンスネットワークを運営するKomgo がいると報じられている。Komgoの顧客にはシティバンク=米メガバンク、ING=オランダのメガバンク、東京三菱UFJ銀行やシェル石油などグローバル大手企業や金融機関が名を連ねている。
KomgoのCEO、Souleima Baddi氏は「Kaleidoのエコシステムのラインアップから最も適切な開発プロトコルを選ぶ事ができ、この利便性によって最適なソリューションを得られ、より多くの参加者へ非常に速い速度で提供する事を可能にできる」と賞賛している。
また、Kaleidoは、他社がエコシステムへ参加し自社サービスを販売促進できるようなパートナーシッププログラムも開始した模様。 このプログラムにより参加企業は自社のブロックチェーンソリューションにKaleidoを埋め込み、Kaleido Marketplace上でプロモーションも出来る。
さらに、Kaleidoをコンサルテーションに使用でき、顧客との関係を促進する事もできる。
そして、OpenLawの共同創業者のAaron Wright氏は、「Kaleido Marketplaceによって我々のスマートコントラクト・ソリューションが、グローバルで多くの人と繋がり新規顧客の獲得につながるだろう」と、期待感を見せている。
企業によるブロックチェーン技術への積極的参入が止まらぬ
AWSは、Kaleido以前には、すでにイーサリアムとHyperledger Fabricプロトコルにて使用できる独自のブロックチェーンフレームワークを発表した。このサービスを利用し、顧客がブロックチェーンベースのDAppsを構築して運用できるようにするものであるとされている。
さらにAWSの中国部門がシンガポールの分散型ブロックチェーン・プラットフォームQtumと技術提携するなど、サービスとしてのブロックチェーン(BaaS)ソリューションの開発を積極的に進めている。
なお、アマゾンだけでなく、グーグル、IBMもブロックチェーン技術の開発を進めており、大手IT企業のブロックチェーン技術への参入は確実に進んでいると言えるだろう。
KaleidoとConsenSys
Kaleidoはジョセフ・ルービン氏が率いるイーサリアムのブロックチェーンベンチャーインキュベーター=ConsenSysによりサポートを受けているベンチャー企業である。ルービン氏は以前、Kaleidoが企業向けに、Web3.0『革新的に簡素化できる』と述べたことがある。またConsenSysは宇宙開発ベンチャーを買収するなど、さらに新しい分野へ進出しブロックチェーン技術の活用を促進している様だ。
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