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仮想通貨XRP(リップル)、R3の企業向けグローバル決済アプリ初の決済通貨として採用される

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

XRPがCorda Settlerの初期決済手段に
企業向けグローバル決済のための汎用型清算アプリ「Corda Settler」公開に際し、最初の決済手段として使われる仮想通貨XRPが採用された。長い訴訟が和解に至った分散台帳技術開発企業で世界最大の金融機関コンソーシアムを率いるR3とRipple Labs(リップル社)は、ここにきて2社間での急速な事業展開に動いている。
R3とは
R3社は、分散型データベースを扱う技術系企業で200以上の企業と連携し、また金融システムや、その他商業の分野での分散型台帳サービスの開発を行なっている。Ripple社とは締結したパートナーシップの内容「XRPの(購入)オプション契約」を理由に訴訟へ発展していた。同訴訟は9月、二社間における全ての未解決訴訟が和解に達している。

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XRPがCorda Settlerの初期決済手段に

今年9月、長引いた法的闘争に和解という形で終止符をうった、分散台帳技術開発企業で世界最大の金融機関コンソーシアムを率いるR3とRipple Labs(リップル社)の関係は、ここにきて急速な好転を見せた。

R3は12月5日、新たに企業向けグローバル決済のための汎用型清算アプリ「Corda Settler」を起動することを発表したが、そこで最初の決済手段として使われる仮想通貨として、XRPを選択したのだ。

R3のプレスリリースでは、XRPはCorda Settlerアプリ上でサポートされる「世界で認められた最初の仮想通貨」であり、「CordaとXRPのエコシステムをより緊密に連携させるものである」と述べている。

Corda Settlerは、R3の開発したCordaブロックチェーンプラットフォーム上で発生した支払い義務に特化して設計されており、従来システムベース、ブロックチェーンベースを問わず、あらゆるグローバル決済システムに対応するアプリケーションであると紹介されている。

Corda(コーダ)とは

ブロックチェーン技術Corda(コーダ)は、2016年11月にオープンソース化したR3社が開発を主導する金融機関向け分散台帳技術のこと。世界の大手金融機関70社で共同開発し、SBIから出資を受けている。

証券や金融派生商品(デリバティブ)の処理や決済など金融業界に特化した形で開発された、貿易金融プラットフォームで、複数の金融機関がリアルタイムに情報共有できるなどの利点があるという。

SBI決算資料によると、UBSが行った別の実験では、トレードファイナンスにおける決済期間が1週間から1時間にまで短縮し、従来の1/168となる時間短縮が実現したという。

XRP選択に関して

R3の最高技術責任者(CTO)であるRichard Gendal Brown氏は、今回のXRPという選択に関して次のように述べている。

Corda Settlerの導入、および最初の決済メカニズムとしてCorda SettlerがXRPをサポートするという事実は、世界で大きな影響力を持つ、二つの仮想通貨とブロックチェーンコミュニティによって育まれた、強力なエコシステムがどのように協力し合えるのかを示す重要な一歩である。 

あらゆる形態の暗号資産と伝統的資産が Settlerを利用可能だが、XRPを使用したこの実証は、価値の移転と支払いのために、どのようにデジタル資産を幅広く受け入れ、使用できるのかを示す、論理的な次のステップだといえる。

Corda Settler

Corda Settlerは、Cordaユーザーの取引清算をサポートするオープンソースのCorDappで、仮想通貨や他の暗号資産をサポートしている決済ネットワークに加え、暗号化された証拠を提示可能な伝統的な決済ネットワークを介して、Cordaネットワーク上で発生する支払い義務を清算できるようにするものである。

Corda Settlerは、受益者の口座に指定した支払い金額が入金されたことを確認し、 Corda元帳を自動的に更新を行う。

例えば、A社が債権者でB社が債務を負っているとしようとしたとき、A社は支払われる通貨をオプションとして指定できる。

その指定通貨(例えばXRP)と元金との為替レートから、一連の決済指示(支払期限、金額、XRP受け取りアドレス等)が、Corda Settler上でB社にも通知され、B社がその指示に従い、支払いを行い(XRP送金)、支払金額の受領が確認された際には、支払義務が清算されたものとして、Corda Settlerは双方にその旨を通知し、 Corda元帳は更新される、といった流れだ。

またCorda Settlerは、次の開発段階においては、繰延差額決済と即時グロス決済(Real-Time Gross Settlement)をサポートするようになるという。

R3コンソーシアムとの企業との連携事例は、このような決済システムにとどまらない。

直近では、12月3日、フランスの14企業が、Cordaブロックチェーンプラットフォーム上に構築され、Microsoft AzureにホスティングされているCordaKYCアプリケーションの試用を完了したと発表している。

デパート、食品加工、医薬品、保険会社、投資管理会社、航空宇宙などの様々な業界にまたがるフランス企業が、五行の現地銀行と協力してCordaKYCソリューションの実証実験を行ったという。

Cordaプラットフォームでは、ユーザーが自身のデータを完全に管理することが可能で、明確な許可がない限り、他の参加者と共有されることもないため、KYCソリューションの理想的なプラットフォームだと、R3のCEO、David E. Rutter氏は述べている。

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