軍の報酬として仮想通貨を付与か
中国軍の情報を提供する公式メディア「PLA Daily」が12日、パフォーマンスに応じた報酬として中国の軍隊に仮想通貨を付与することができると提案したことが分かった。銘柄に関しては言及していない。
中国では先月、習近平国家主席は国策としてブロックチェーン技術の活用を推進すると発表した。軍隊もブロックチェーンを導入するのであれば、報酬を仮想通貨で付与することができるとの提案だ。
中国では仮想通貨の取引は以前より表向きでは「禁止」されている。しかし最近、国営通信社である新華社は「ビットコインはブロックチェーン技術で最初に成功したアプリケーション」と報じた。中国政府の態度軟化ではないかと見られている。
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ビットコインを始める仮想通貨の基幹技術として生まれたブロックチェーンは、技術力と汎用性の高さから、様々な分野で応用が進んでいる。データの改さんが事実上不可能とされ、こういった特長を利用するべく金融業界以外でも活用しようとする動きは世界でも見受けられる。
もちろん軍の運営にも応用は可能だ。PLA Dailyによると、軍事機密データの保存、また一般社会同様、物流を初めとするサプライチェーン管理にも活用できるだろう。ブロックチェーンに記録される情報には透明性が高いという特長もあるため、軍のトレーニングや試験の結果の保存にも役立つだろう。