仮想通貨
国内の仮想通貨(暗号資産)事業者12社(オブザーバー1社)は25日、XRP(リップル)保有者への「Flare Networks Sparkトークン付与についての対応」について、共同声明を採択した。
声明によれば、「Sparkトークン付与については、顧客資産保護、顧客メリット最大化を目的として、国内事業者12社(オブザーバー1社)で協調し、Flare Networksとの協議を行なっている。」交渉に進捗があり次第、参加各社のお知らせサイトより、適宜アナウンスを行う。
国内事業者12社が足並み揃えてトークン付与の対応を行うのは初の事例となる。
Flare Networksとは、Ripple社の投資部門「Xpring」からの支援を受けて、XRP Ledger上にスマートコントラクトの実装を目指すプロジェクト。XRPの保有者に対し、Flare Networks上のネイティブトークンであるSparkトークンを付与するエアドロップを20年8月に発表している。
20年12月12日のスナップショット(権利確定日)を基準にトークン配布が行われる予定。Sparkトークンの受け取る資格を持つユーザーにはまず保有するXRPトークンの15%に相当するSparkトークンが付与される予定で、残りの85%のSparkトークンは最低25ヶ月、最大34ヶ月の期間にかけて、順次分配する計画を発表している。
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注目ポイント
今回のポイントとなる、取引所のトークン配布イベントへの参加表明。規制基準の緩いグローバル取引所では、すでに顧客資金を対象とした対応を発表しているが、日本国内の事業者は、金融庁など規制当局による厳しい上場基準プロセス等の審査が影響して、明確な対応方針を示せずにいる。
一方、新トークンの通貨配布量を決定付けるスナップショット日時は、12月12日予定と約2週間後まで迫る状況であり、このままでは投資家の混乱も予想される。
通貨発行主体のある今回のケースでは、国内事業者各社が協力し、Flare Networks側との協議を行うことで、通貨付与に対する方針を示す方針を模索するものと見られる。
直近のXRP相場の高騰でFlareのトークン分配に一層関心が集まる中、金融庁の掲げる「投資家保護」の観点が問われる。国内資金を日本の規制管轄外の海外に逃さないためにも、国内事業者による新たな動きは注視すべき事例と言えるだろう。
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