はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米最大手電話会社AT&Tがブロックチェーン・ソリューションを発表、サプライチェーンや医療向けに業務プロセス最適化を図る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

AT&Tがブロックチェーン・ソリューションを発表
アメリカ最大手の電話会社AT&TがIBMおよびMicrosoftの2社のテクノロジーとそれぞれ連携して機能するブロックチェーン・ソリューションを発表した。具体的な連携テクノロジーにIBM Blockchain PlatformとMicrosoft Azure、産業分野には医療/小売/医療、そしてサプライチェーンと商品/情報の来歴管理が挙げられている。AT&Tはソリューション提供により、複雑な業務プロセスの自動化/電子化/情報管理と追跡と、それらによるリソース削減効果をユーザー企業にもたらしたいとする。

アメリカ最大手の電話会社の1つであるAT&TがIBMおよびMicrosoftの2社のテクノロジーとそれぞれ連携して機能するブロックチェーン・ソリューション製品(以下、スイート)を発表しました。

今回のブロックチェーン・スイートは企業ユーザー向けに提供されるもので、複数の企業、そして複数の産業分野に渡って複雑に行われる今日の業務プロセスに対し、「自動化」「電子化」「情報管理と追跡」およびそれらによる「リソース削減」を図ることが出来るとAT&Tは述べます。

今回の発表では、具体的なテクノロジーとして「IBM Blockchain」と「Microsoft Azure」が、また産業分野として「製造」「小売」「医療」、さらにそれらのサプライチェーン商品/情報の来歴管理が挙げられています。

AT&Tの狙いと提供価値

AT&Tは、ブロックチェーンの採用により究極的に目指すのは「業務の問題解決支援」だとします。

今日、企業は絶えず、コストの削減と業務プロセスの簡素化を追求しています。

その中にあって、ブロックチェーンは複数の企業や当事者の間に、適切な権限と高度なセキュリティを伴ったエコシステムを築くことが出来るというのがA&Tの基本的な考えです。

そのために、AT&Tは自社の最先端技術、具体的にはIoTソリューション企業の中枢に関わる監視機能をブロックチェーン技術と組み合わせます。

AT&Tは、同社のコンサルティング部門がブロックチェーン・ソリューションの設計/配備/管理を担当し、IBMとMicrosoftがそれぞれ以下のような技術的な強みを提供することにより、ブロックチェーンの価値をユーザー企業に提供します。

連携内容

AT&Tの発表によると、IBMおよびMicrosoftとの連携の概要は次の通りです。

IBM Blockchain Platform

IBMとの協業で、AT&Tのブロックチェーン・リューションの記録部分を担うのが、IBM Blockchain Platformです。

同プラットフォームは規模な生産ネットワークに対応する企業向けブロックチェーン環境です。

代表的な利用事例として、「サプライチェーン」「商品来歴管理」「ロジスティクス」が挙げられます。

そして、このセキュリティと説明責任(説明責任)部分を担うのが、AT&TのAsset Management Operations Center(資産管理運用センター)とIBMのMaximo Network on BlockchainおよびMaximo Asset Health Insightsです。

これらの技術的統合により、企業ユーザーのインフラ資産管理を行うサービス・プロバイダー・ネットワークの構築が可能になりました。

Microsoft Azure

Microsoftとの協業では、オープンで信頼性のある同社のクラウド・プラットフォーム上に構築されたMicrosoft Azureが、広範な企業向け台帳プロトコル(Ethereum、HyperLedger Fabric, Corda、Quorum、およびChain)を提供します。

その分散技術は開発/テスト/企業コンソーシアムといった用途に適応し、複雑なサプライチェーンにおいても透明性と説明能力が高められます。

産業分野

AT&Tはまた、今回のブロックチェーン・スイートの代表的な応用分野として「製造」「小売」「医療」を挙げています。

  • 製造: 製品の来歴を工場生産時に遡って記録/追跡することが可能です。数量管理も、生産から消費者への配送まで一貫して行うことが出来ます。
  • 小売: 商品の真正性を配送受注時にさかのぼって記録/追跡することが可能です。また、過剰在庫や廃棄の抑制にも効果を発揮します。
  • 医療: 患者の記録を、高度なセキュリティで守りながら常に最新の状態に維持します。
  • 今回の発表に関し、AT&TビジネスのAndy Daudelin アライアンス・ビジネス副本部長は、

    ブロックチェーンは、ビットコインや仮想通貨だけのものではない。多くの企業の事業のやり方を変えるものだ。とりわけ、複雑な業務プロセスにおけるセキュリティ強化トランザクション管理の改善に威力を発揮する。当社がそのグローバル・ネットワークとIoT技術を活用し、業務プロセスを一貫して自動追跡/環境条件を監視するといった最先端のソリューションを提供することにより、ブロックチェーンは一層その力を増すことになるだろう」

    と述べています。

    AT&Tのブロックチェーン・ソリューションの詳細は同社ウェブサイト(英語)で参照出来ます。

    参考記事: AT&T Announces Suite of Blockchain Solutions

    CoinPostの関連記事

    IBM:ブロックチェーンだけではなく仮想通貨事業にも本格参入か
    IBMのブロックチェーン開発の新リーダーであるJesse Lund氏は、IBMは仮想通貨のビジネスへの応用に関心を持っていると述べました。また同氏は、今年のあるタイミングで、中央銀行はデジタル法定通貨の発行に踏み切る、と予測しています。
    業界初、仮想通貨ALISとマイクロソフトが投げ銭API開発のための協業を開始
    国内最大規模の仮想通貨コミュニティを誇るALISと日本マイクロソフトが「投げ銭」API開発のための協業を開始。ブロックチェーン技術を活用した仮想通貨やトークンによる「投げ銭」機能を実装、実社会に適応させていくことでトークンエコノミー時代の価値の移動をスムーズにしながら、国内ブロックチェーン業界の健全な普及に貢献していく。
    CoinPost App DL
    厳選・注目記事
    注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
    11/17 月曜日
    20:08
    暗号資産の金商法移行が本格化、分離課税実現へ最終局面=ブロックチェーン議連
    金融庁が暗号資産を金商法に位置づけ、インサイダー取引規制を整備する方向を明示。業界団体は20%申告分離課税を要望。来年の通常国会での法整備を目指す。第31回ブロックチェーン推進議員連盟で議論。
    17:41
    IG証券、仮想通貨ETF CFD取引を終了へ 金融庁の新指針受け
    IG証券が仮想通貨ETF CFD取引の終了を発表。金融庁が「望ましくない」との見解を示したことを受け、12月1日から新規建て停止、2026年1月末までに既存ポジションの決済が必要に。
    16:43
    ステーブルコイン取り付け発生ならECB金利再考も、オランダ中銀総裁が警告=FT報道
    欧州中央銀行の政策委員がステーブルコインの取り付け騒ぎ発生時にはECBが金融政策見直しを迫られる可能性があると警告。米ドル建てステーブルコインの急拡大が欧州の金融主権に及ぼすリスクについて、ECB当局者や専門家の懸念が高まっている。
    14:32
    ハーバード大のビットコイン投資が急増 IBIT保有を前期比257%拡大
    ハーバード大学がブラックロックのビットコイン現物ETF(IBIT)保有を257%増加し、685億円相当を保有していることが明らかになった。これによりIBITがポートフォリオ最大の銘柄となった。
    12:15
    金融庁、資金調達目的の暗号資産発行者への情報開示義務化へ=報道
    金融庁は資金調達型暗号資産発行者に年1回の情報開示を義務化する方針。金融審議会では継続開示の必要性や頻度をめぐり議論が展開。ICO・IEOの構造的課題も指摘され、2026年の金商法改正案に盛り込まれる見通し。
    11:40
    デッドクロス形成のビットコイン、市場心理は「極度の恐怖(総悲観)」水準で推移
    ビットコイン急落に伴いテクニカル指標は弱気のデッドクロスを形成している。FRB利下げ期待の後退を受け、投資家がリスク資産から安全資産へシフト。市場心理は「極度の恐怖(総悲観)」を示す水準まで悪化した。デリバティブ清算が連鎖しETF大規模償還につながったが、専門家は感謝祭後の回復を予測している。
    11:30
    「ビットコインは底値圏に達した」金融大手JPモルガンのアナリストらが見解
    JPモルガンが、仮想通貨ビットコインの価格を生産コストの観点から分析。底値に到達したとの見解を示している。同社はビットコインの目標価格を17万ドルとしている。
    10:45
    カードン・キャピタル、888BTC取得完了 不動産とビットコインの融合プロジェクト
    不動産投資大手カードン・キャピタルが「101 Mizner Boca Bitcoinプロジェクト」向けに888BTCの取得を完了。年内で3,000BTC超を購入し、不動産収益でビットコインを継続購入する独自の融合モデルを展開。マイクロストラテジー戦略を不動産に応用した新たな投資手法として注目を集める。
    09:49
    アーサー・ヘイズ、保有していたアルトコイン大量売却か 実際の価値提供が必要との意見も
    著名仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏がイーサリアムやエセナなどのアルトコインを大量売却している。専門家は4年サイクル論の終焉と実需の重要性を指摘している。
    11/16 日曜日
    16:22
    金融庁、暗号資産105銘柄の「金融商品」扱いを検討 金商法適用へ=報道
    金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、交換業者が取り扱う105銘柄に情報開示とインサイダー取引規制を導入する方針。税率は最大55%から株式と同じ20%への引き下げを検討。2026年の通常国会で改正案提出を目指す。
    14:00
    今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
    前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
    11:30
    ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
    今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
    11:00
    週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
    今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
    11/15 土曜日
    13:55
    続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
    グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
    13:20
    リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
    リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
    通貨データ
    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア
    重要指標
    一覧
    新着指標
    一覧