- イーサリアム、今年最低価格を記録
- イーサリアムは5日水曜日、15%の下落を記録し、2018年に入って最低の価格となりました。Coinpost編集部にて当記事を執筆している6日午前時点でイーサリアム価格は日本円にして約25000円、220ドル代まで落ち込んでいます。
- イーサリアム崩壊論へVitalik Buterin氏が反論
- 下落の数日前にはステラの技術顧問などで知られるJeremy Rubin氏の、DAppsやERC20トークンを運用する際の手数料にETHが用いられなくなればETHは無価値になる、との発言に対しイーサリアム創始者のVitalik Buterin氏が反論するという事態も起きていました。
イーサリアム、今年最低価格を記録
イーサリアムは5日水曜日、15%の下落を記録し、昨年9月半ばの価格水準まで近づいてきており、今回の下落でイーサリアムの価格は過去1年間の最低の価格となりました。
これまでの傾向では、今回の価格下落はビットコインから起こり、それに伴いアルトコインが下落して行くことが多いのですが、今回はイーサリアムやビットコインキャッシュ、EOSなどのアルトコインがビットコインよりも先に価格の下落を見せています。
実際、イーサリアムをはじめEOSやビットコインキャッシュの価格下落の10分後にビットコインの下落が始まりました。
イーサリアムは5日の最高価格289ドル(約32000円)から、1日のうちに244.33ドル(約27000円)まで下落しました。
Coinpost編集部にて当記事を執筆している6日午前時点で、イーサリアム価格は日本円にして約25000円、220ドル代まで落ち込んでいます。
イーサリアムが先月から40%もの下落を見せている一方で、5日のビットコイン価格は5%しか下落せず、しかも過去30日間で見ると約7%上昇しているため、ビットコインとイーサリアムをはじめとするアルトコインの差は開くばかりです。
この事態が何を意味するのかは今後数カ月、アルトコインの価格が上昇するか下落するかの結果次第で明らかになるでしょう。
イーサリアム価格下落要因
キャスパー(Casper)の開発が12ヵ月延期
昨日、イーサリアムにおいてCasperの開発は、PoWシステムからPoSシステムへ移行するにあたり重要なステップとされていましたが、開発が12ヵ月間延期を発表したことが、価格下落の要因の1つとなっていると考えられます。
ICOプロジェクトによる売却懸念
2017年、仮想通貨相場の盛り上がりとともに、資金調達も盛んに行われ多くの通貨が発行されるなど、一大ブームとなったICO。
イーサリアムがプラットフォームとしても優れている点から、イーサリアムブロックチェーンを利用して行われたICOは星の数ほどあるほどです。
またこの様な観点から、それらのICOプロジェクトの資金調達通貨として利用されたのがイーサリアムであり、ICOブーム時にはICO投資を行う人がETHを買うことが買い材料となり、価格も上昇しました。
一方で、2018年は逆にICOプロジェクトが集めた巨額資金の売却が売られる懸念が高まっています。
昨日も約1億3400万ドル(約149億円)に相当する46万5134ETHを移動したDigix社が、それらの資金の一部70000ETHを売却することがコミュニティ投票で決定し、話題となりました。
なお、Digix社は、売却の有無をコミュニティ投票で行った上に、板取引ではなくOTC(店頭)取引にて売却することで、直接的な売却圧力にならない形をとっていますが、ICOプロジェクト自体は数多く、それらの調達資金の動きが問題視されています。
イーサリアム崩壊論へVitalik Buterin氏が反論
先日はステラの技術顧問などで知られるJeremy Rubin氏の、DAppsやERC20トークンを運用する際にETHが用いられなくなればETHは無価値になる、との発言に対し、イーサリアム創始者のVitalik Buterin氏が反論するという事態も起きていました。
Vitalik Buterin氏はその中で以下のように述べています。
イーサリアムがこのまま変わらないとすればRubin氏の言っていることが実現する可能性はあります。しかし、イーサリアムのコミュニティでは今後新しい提案を2つ用意していますが、いずれもETHでの手数料支払いが必須となるようになっています。
その翌日4日にはTwitterでも発言を残し、その中で、現在のブロックチェーンはビットコインやイーサリアムも含めて全て最悪の出来であるとツイートしています。
また、そういった不完全なブロックチェーンの世界においてPoSシステムが必要だとも発言しました。
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