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米財務省、カンボジア上院議員に制裁 仮想通貨詐欺拠点にインフラ提供か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • OFACがカンボジア上院議員ら29者を制裁指定
  • 不正ドメイン503件を押収、人身売買との連携も確認

投資詐欺のネットワークに制裁

米財務省外国資産管理局(OFAC)は23日、カンボジアのコック・アン上院議員に制裁を科したと発表した。この議員が、カンボジア国内で活動する暗号資産(仮想通貨)詐欺拠点の背後にいるとしている。

コック・アン氏に加え、この詐欺ネットワークに関与しているとされる28の個人および団体を制裁対象に指定した。

OFACによると、このネットワークに属する東南アジアの詐欺師たちは、コック・アン氏とその政治的コネクションの庇護の下、米国人被害者らから数百万ドルを詐取してきた。

手口は、友情や恋愛関係を装い、投資機会や高利回りを約束して、被害者に仮想通貨を送金させ、最終的にこれを横領するものだ。中には、人身売買の被害者が脅迫を受けて違法行為を強いられているケースもある。

詐欺ネットワークは、カジノや不正行為用に改造されたオフィスパークを拠点としていた。

制裁に加えて、米司法省刑事局、連邦捜査局(FBI)、シークレットサービスなどからなる詐欺センター対策特別捜査班は、ミャンマーで詐欺拠点を運営し、カンボジアでも詐欺拠点を立ち上げようとしていた2人の個人を起訴した。

また、人身売買の対象となる者を騙して連れてくるために使用されていたソーシャルメディア・メッセージングアプリ、仮想通貨投資詐欺に使用されていた503の不正なウェブドメインを押収した。

ドナルド・トランプ大統領は今年3月6日に「米国市民に対するサイバー犯罪、詐欺、略奪的計画の撲滅」に関する大統領令を発令しており、当局はこれに基づき様々な措置を講じているところだ。今回の動きもこの一環となる。

関連記事:米シークレットサービスら、仮想通貨ユーザーを狙う詐欺で多国籍作戦

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上院議員が大々的に犯罪に関与か

コック・アン氏はカンボジアの上院議員・実業家だ。国内各地に多数の企業や不動産を所有しているが、そうした施設に詐欺センターが入居して犯罪行為を行っている。

特に、アン氏の主力ホスピタリティ企業「クラウン・リゾーツ」は、ポイペト、シアヌークビルなどの都市にカジノやリゾートを所有しており、それらが詐欺行為を行う拠点へと変貌している格好だ。

偽の求人広告によって拠点に連れてこられた人身売買の被害者によると、こうした施設で数千人が詐欺行為で強制労働させられているとされる。

OFACによると、アン氏は「クラウン・リゾーツ」を通じてこれらの施設を所有し、入居者から賃料収入を得ている。さらに、自身の所有する企業「アンコ・ブラザーズ」を通じて、警備員などの従業員やサービスをこれらの施設に提供している。

アンコ・ブラザーズは、これらの施設で運営されているカジノのライセンスも保有。こうしたカジノは、詐欺で得た収益の資金洗浄に利用されている模様だ。

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