5か月間で110億円以上の盗難防止
米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの提供するCoinbase Wallet(コインベース・ウォレット)は13日、Web3セキュリティのスタートアップ企業Blockaidと5か月前より提携していることを明らかにした。
セキュリティ層を追加することにより、7,500万ドル(約110億円)以上の資金を盗難から守り、不正なdApps(分散型アプリ)へのウォレット接続を約80万件、阻止することができたとしている。
この5か月間で、1億1,400万件のトランザクションとdAppsへの接続をスキャンして分析したと述べた。
コインベース・ウォレットは様々な銘柄をサポートするセルフカストディ(自己管理)型ウォレットで、DeFiアプリへのアクセスやNFT(非代替性トークン)も提供している。
コインベースのエンジニアリング担当責任者を務めるチンタン・トゥラキア氏は、次のように説明した。
イーサリアム(ETH)のメインネット以外に、Base、オプティミズム(OP)、ポリゴン(MATIC)など他の6つ以上のEVMチェーンの安全性を支え、ウォレットユーザーの体験と安全性の両方を向上させることができた。
コインベース・ウォレットは、フィッシング詐欺や偽のNFTエアドロップなどに対処することがWeb3システムの一つの課題だとしている。
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メタマスクも利用 Blockaidとは
BlockaidはWeb3ユーザーを詐欺やフィッシング、ハッキングから守るツールを提供する企業だ。米ニューヨークとイスラエルのテルアビブに拠点を置いている。
イスラエル政府のサイバー対策部門に勤務していたラズ・ニヴ氏らによって2022年に設立された。
2023年10月には、Ribbit CapitalとVariantが主導するシリーズAラウンドで2,700万ドル(約40億円)を資金調達している。その他にCyber starts、Sequoia Capital、Greylock Partnersなどが投資家として参加した。
イーサリアム系ウォレットのメタマスクや、大手NFTマーケットOpenSeaもBlockaidのクライアントに数えられる。
メタマスクは2月、Blockaidとの提携によりモバイルアプリおよびエクステンションでセキュリティアラート機能を導入したところだ。不正の可能性がある相手とのトランザクションを検知し、ユーザーに警告する。
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