
仮想通貨連動商品を解禁
ロシア中央銀行は28日、金融機関が適格投資家に対して仮想通貨価格に連動する金融デリバティブや証券の提供を許可すると発表した。この決定は、ロシアが国内投資家向けの仮想通貨規制を段階的に緩和する重要な一歩となる。
提供が許可される商品は「現物受け渡し不可」が条件で、投資家は仮想通貨の価格変動への投資機会を得るが実際の現物は取得できない。中央銀行は金融機関に対し「保守的なアプローチ」を求め、完全な資本カバレッジと個別限度額の設定を義務付けた。
ロシアは2020年に投資信託やブローカーによる仮想通貨関連商品の提供を禁止していたが、今年3月には資産1億ルーブル以上または年収5000万ルーブル超の「特に適格な投資家」を対象とした3年間の限定試験制度を提案。4月には国営仮想通貨取引所の計画も進展している。
今回の措置は、政府の統制を維持しながら国内仮想通貨インフラを発展させるロシアの一連の政策の最新段階だ。中央銀行は引き続き直接的な仮想通貨投資に対する警告を維持しつつ、今年中にリスク評価に関する追加ガイダンスを提供する予定である。