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ビットコインのハッシュレート6月水準まで復帰、NFT市場は過去最高の月間取引量に CoinPost週次データレポート

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8月の仮想通貨動向

8月第3週の暗号資産(仮想通貨)市場。16日に相場全体の時価総額が2兆ドル(約220兆円)に復帰すると、ビットコイン(BTC)も23日、約3ヶ月ぶりに5万ドル(550万円)台に復帰した。

出典:CoinMarketCap

時価総額2位のイーサリアム(ETH)も、今年5月のピーク以来遠ざかっていた3300ドル台まで回復。ロンドンアップグレードで導入されたEIP-1559を受け、24日時点では83,000ETH(300億円)がバーンされるなど需給面でもポジティブに。

出典:CoinMarketCap

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(23日時点:ステーブルコイン除く)

  • カルダノ(ADA)+40.30%
  • テラ(LUNA)+32.20%
  • ソラナ(SOL)+21.26%
  • バイナンスコイン(BNB)+19.74%
  • ポリゴン(MATIC)+13.79%

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

ステーブルコイン供給量

オンチェーンアナリストのLex Moskovski氏は直近3ヶ月で、ステーブルコイン市場に1,944億ドル(2.1兆円)の資金が投じられていると指摘。「これは弱気相場で起きる状況ではない」とコメントした。

依然としてテザー(USDT)の発行量が1位だが、USDコイン(USDC)発行量の増加が顕著だ。年初来時点では4,600億円だったUSDCの時価総額は22日時点では3兆円規模まで急拡大している。

USDCの発行体であるCentre社は、7月にUSDCの裏付け資産の内訳は公開。23日には9月までに内訳資産を現金と米国短期国債に移行する方針を表明した。

関連:米Centre、ステーブルコインUSDCの裏付け資産を現金と米短期国債のみに変更へ

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

オンチェーンアナリストの見解

著名オンチェーン・アナリストのWill Clemente氏は相場の現状を分析。前向きなオンチェーン動向と懸念すべき動向をまとめた。

ポジティブな動向

Clemente氏はアクティブアドレス数とトランザクション数は再び上昇し始めていると言及。このポジティブな動向は続いて欲しいとコメントした。

見守りたい傾向

一方、Clemente氏は以下の動向はマイナスな可能性があると分析。現状は心配する必要はないものの、注意して見守るべきだと述べた。

  • 取引所へのデポジット
  • トランザクションレベル・ブロック容量がまだ少ない
  • 6ヶ月以上のトランザクション出力の全体に対する比率が増加傾向
  • 取引所フローの低迷

関連:ビットコイン市場に「2つのシナリオ」 仮想通貨企業Glassnode分析

BTCハッシュレート

ビットコインのハッシュレート(採掘速度)は引き続き回復傾向にある。6月下旬時の水準にまで戻ってきた。

出典:Blockchain.com

ハッシュレートとは

ハッシュレートとは、マイニングにおける採掘速度のこと。単位は「hash/s」で、1秒間に行う演算回数(計算能力)を示す。ハッシュレートの高さは51%攻撃などを防ぐため、計算能力の向上はネットワークの堅牢性につながる。

▶️仮想通貨用語集

関連:マイニングにおけるDifficulty(採掘難易度)とは|ハッシュレートとの相関性について解説

glassnodeの分析

ブロックチェーン分析企業Glassnodeは毎週発表するオンチェーン分析レポートを公開。ビットコインの時価総額が1兆ドルに到達するためには、再び53,000ドル(580万円)を突破することがカギとなると分析した。

また、再び仮想通貨の先物取引とオプション相場のOI(未決済建玉)が高まっていると指摘。

5月の急落以降、OIは一時期の274億ドル(3兆円)から下がっていたが、最近では60億ドル(6,600億円)まで回復。直近一週間では先物取引において10億ドル(1,100億円)相当のOIが増加しており、トレーダーの間でレバレッジを用いる傾向が強まったとした。

出典:glassnode

オプション市場のOIも直近では80億ドル(8,800億円)と一時期から105%以上増加。現在のOIは5月の急落相場と1月・2月時と同じ水準だったが、いずれも価格帯は3万ドルから4万ドルだったとした。

相場規模に対してデリバティブ相場のOIは小さいため、年初時に比べるとレバレッジの割合はまだ高くないと指摘した。

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

イーサリアムの流通供給量が増加

Santimentによれば、イーサリアムの流通量は直近1ヶ月では最高を記録。このまま流通するイーサリアムの供給量が増加すれば、ETHの過去最高値(ATH)を更新する要因の一つになり得ると分析した。

ETH2.0 ステーキング額

CoinPost提携メディアThe BlockのLars Hoffman氏はETH2.0のデポジットコントラクトに預け入れされたイーサリアムが700万ETHを超えたと言及。これは流通量の6%程に相当すると指摘した。

ステーキング額:712万ETH(前週比+40万ETH)

出典:CryptoQuant

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは1日時点で1,549億ドル(16.9兆円)だった。

【前週比:+339億ドル(3.7兆円)】

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

NFT

NFT(非代替性トークン)取引プラットフォームの月間取引量はすでに10億ドル(1,100億円)を突破。最も出来高を集めているOpenSeaも10億ドルを超えており、すでに過去最高水準の取引量を記録している。

OpenSeaの取引高は8月中旬時点ですでに7月の4倍。8月第3週においては、Google検索数も過去水準を記録した。

関連:OpenSea、月間出来高が10億ドル突破 NFT市場として初

クリプト指標

                     
日程 指標

8/25

BitPoint、カルダノ(ADA)新規上場へ

8/30

Kava Swapのメインネットをローンチへ

8/31

リップル社 有価証券性をめぐる「ファクト・ディスカバリー」の開示期限

9/1

Secret Network IBC/Stargateアップグレードを実施へ

9/1

日本政府「デジタル庁」発足

前回の週次レポートはこちら:ビットコインの実現時価総額、過去最高値を更新 NFT取引量も再び盛況に

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/15 水曜日
10:05
仮想通貨投資信託提供のCoinShares、1Qで利益総額が前年比11倍に 
仮想通貨投資企業CoinSharesは2024年第1四半期の決算を報告。利益総額は前年比11倍以上増加した。3月にはヴァルキリーのETF事業を買収している。
08:45
Polymarket、ヴィタリックなどから70億円調達
仮想通貨利用のポリマーケットは、2024年にプラットフォーム上で約2億200万ドル相当の予測取引が行われたと報告。特に米国の選挙の結果に125億ドル以上が賭けられており、現在のところドナルド・トランプ氏が49%の確率でジョー・バイデンの44%をリードしている。
08:15
Re、アバランチ上で再保険ファンド提供
仮想通貨アバランチのブロックチェーン上で、RWAである再保険のトークン化ファンドをReがローンチ。再保険業界の透明性を向上させ、オンチェーン決済を促進していく。
07:35
オルカンベンチマーク指数提供のMSCI、マイクロストラテジーなどを追加
MSCIの定期見直しは、投資家にとって重要な指標であり、各企業の市場での位置づけや影響力を反映するものだ。今回の見直しニュースを受け、マイクロストラテジーの株価は前日比で4.15%上昇した。
06:25
ソラナ基盤のDrift、エアドロップとコインベース上場予定
仮想通貨DRIFTトークンは、エアドロップの形でリリースされる。日本時間5月16日21時より取得可能となる。エアドロップ分のトークンは合計120,000,000 DRIFTで、総発行数の12%を占める。
05:50
米ウィスコンシン州投資委員会、ビットコイン現物ETFに255億円投資
米ウィスコンシン州投資委員会がスポットビットコインETFに1億6300万ドルを投資したことを報告。ブラックロックのIBITとGBTCを大量保有し、他の仮想通貨関連企業にも投資していた。
05/14 火曜日
18:00
オントロジー DIDソリューション普及のため、15億円規模の基金を設立
分散型ID(DID)とデータ共有を可能にする高速で低コストのブロックチェーンプラットフォーム、オントロジーは1,000万ドル規模の「Ontology DID FUND」を設立。プロジェクト提案は専用フォームから迅速に申請可能。
14:23
ビットトレードがシバイヌ貸して増やすの特別募集を開始
ビットトレードが年率48%のシバイヌ(SHIB)の貸して増やす・貸暗号資産の特別募集を開始。さらに、ビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーンでAmazonギフトカードが当たる施策も実施中。
14:17
SBI VCトレード、アプトス、ヘデラ、ジパングコインを新規上場へ
SBI VCトレードが暗号資産(仮想通貨)アプトス(APT)、ヘデラ(HBAR)、ジパングコイン(ZPG)の取扱いを開始へ。販売所や貸コインなど、フルラインナップサービスを提供します。ステーキング銘柄取扱い数は、国内最大級となる。
13:00
テザー社CEO、リップル社CEOを非難
ステーブルコインUSDTを発行するテザー社のパオロ・アルドイノCEOは、「米国政府はテザーを狙っている」というリップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOの発言を強く非難する声明を出した。
12:36
CPI控えビットコイン様子見基調、縮小するコインベース・プレミアムが示唆するものは
暗号資産(仮想通貨)市場では命運を握る15日のCPI(米消費者物価指数)発表を控えポジション調整の動きが散見された。一部アナリストは、コインベース・プレミアムの縮小を根拠にエントリーのタイミングを見計らっている。
11:30
OpenAI、生成AIの革新的ニューモデル「GPT-4o」公開
ChatGPT開発で知られるOpenAIは「GPT-4o」と呼ばれる新たなAIモデルを公開した。音声、画像も入出力可能で、人間とより自然なやり取りができる。
10:47
R・キヨサキ氏、仮想通貨に関するBRICSの動向に注目
『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキは、BRICSによる金を裏付けとする仮想通貨発行の噂に注目していると指摘。ビットコイン・金・銀への投資を推奨した。日本では、老後4000万年問題が取り沙汰されている。
09:50
中国の警察、仮想通貨による400億円以上の違法取引を摘発
中国吉林省の警察は、仮想通貨を使用して400億円規模の違法な人民元・韓国ウォン取引を行っていた疑いで犯行グループを摘発した。
08:45
ArbitrumとBase利用のレイヤー3チェーンDegen Chain、24時間以上稼働停止
「Degen Chain」という仮想通貨イーサリアム系のレイヤー3ネットワークは、24時間以上トランザクション処理が停止している。このブロックチェーンはArbitrumとBaseを利用している。

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