- 10億TRXの破棄
- 仮想通貨トロンの運営を行うTron Foundationは21日、独自のメインネットへの設立に伴い、5,000万ドル(55億円相当)の10億TRXをバーンすることを発表した。
- バーンとは
- 通貨の何割かを消滅させて流通量を減らすこと。流通量が減少することにより、希少性が増すため高騰しやすい。
10億TRXのバーン
仮想通貨トロン(TRX)の運営を行うTron Foundationは21日、イーサリアムネットワークから独自のメインネットに移行する際に、5,000万ドル(約55億円)相当の10億TRXをバーン(破棄)することを発表しました。
トロン(TRX)は、非中央集権アプリケーション(dApp)のプラットフォームとなる”完全なる非中央集権型のインターネット”の構築を目的として、イーサリアムネットワーク上でJustin Sun氏(以下、Sun氏)によって発行された通貨です。
現在は、仮想通貨市場において時価総額10位を誇っており、6月25日にイーサリアムネットワークから、独自のネットワークへ移行することを発表しています。
今回のメインネットの移行で、総供給量1000億TRXの1%に当たる10億TRXがバーンされることによって、TRXの総量は990億TRXに減少。また、Tron Foundationが所有している約330億TRXは、供給過多を防ぐために2020年1月まで凍結されます。
このバーン(破棄)が55億円に相当することから、公式ブログでは「6/25の独立記念日となる歴史的瞬間の祝い事に伴い、史上最高額のバーンになるのではないか。」と記述されています。
そして、Sun氏がTwitterでも示唆したように、一般的には今回のTRX破棄のように、供給が減ると価値が上がるとされていることからも、TRXの今後の価格推移も併せて注目されています。
メインネットへの移行段階について
さらに公式ブログでは、メインネットへの移行に向けた「Preparation(準備)、Guardian(監視者)、Genesis(創始)、Constitutional(構成)」という4つの段階についても言及されました。
Preparation段階
6月18日から、6月23日にかけて行われ、Super Representative候補者の中から、メインネット設立に参画する27人(または、企業)のGenesis Representative(以下、GR)を決めます。
そして、その27人でTRON Independence Groupを組織した後、リハーサルを何度か実行し、1人のGenesis Boot Node(以下、GBN)を決定します。
Guardian 段階
6月24日に行われ、TRON Independence Groupを組織するGRの26人が情報、ネットワーク上のパラメータ、認証を確認し、GBNが最終起動コマンドを作成します。GR代表の3分の2以上が、その最終起動コマンドを認証した時点で、次の段階に移行します。
Genesis 段階
6月25日に、GBNがGenesis Block(ネットワーク上の最初のブロック)の作成に向け、最終起動コマンドをロードします。
そのロードを26人のGRが受け取り、GRの3分の2以上の合意に至れば、TRONのメインネットが設立され、独立記念日となり、Super Representative (以下、SR)選挙が開始されます。
そして、27人のGRが新たなSRに代替され次第、次の段階に移行します。
Constitutional 段階
毎6時間に更新されるSR選挙にて選ばれたSR達がメインネットを存続させ、次なるSR選挙のサポートを行います。つまり、システムがコミュニティ全体によって管理されるようになり、最終的なTRONメインネットの完成と言えるでしょう。
まとめ
このように、トロンが具体的な段階を経てメインネットに移行することで、そのネットワークは「自由で自律性のあり、コミュニティの屈強な合意性を持つ、独自に管理された公式な非中央集権的プロトコルになる。」と記述されたことからも、今後の発展が期待されています。