はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

再び急落したビットコイン、直近1ヶ月のテクニカル分析から見る相場下落と今後の展望|仮想通貨市況(クリプトキツネ)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ここ1ヶ月のビットコイン相場のテクニカル分析から見る先日の暴騰、そして下落
再び観測されたビットコインの暴騰。直近1ヶ月のテクニカル分析を元に考察し、インジケーターを紐解きながら、上昇トレンド発生の検証、そして今後注目すべきポイントを考察する。

仮想通貨市況

仮想通貨市場は25日、ビットコインの価格が45.3万円から40.5万円まで急落(bitFlyer BTC/JPY)、一時前日比9%安を記録した。ビットコインの相場急落を受け、アルトコイン市場も低調な推移に転換、25日7時時点でも軒並み10%安の全面安相場の様相となっている。

今回の下落まで、イーサリアムのハードフォークなどを材料に好調な推移を続けるETHなどが牽引する好調相場を続けていた仮想通貨市場だが、ビットコインも4000ドルを再度下回り、1週間前の水準まで値を戻している。

今回の下落15分間で起きたもので、ビットコインが値幅5万円の急落を記録したほか、仮想通貨市場の時価総額は140億ドル(1兆5400億円)減少した。

今回の下落と、今後の展望に関して、CoinPost所属ライター「クリプトキツネ」が、テクニカル分析で解説する。

BitfinexのBTCUSD4時間足チャートでの値動き

直近のBTC暴騰暴落を説明するにあたって、まずは直近一ヶ月の値動きを把握する必要がある。

前回記事の後、値動きは3885ドルまで一度上昇しヒゲをつけた後、段階的に下落。2月7日には、一時的に3405ドルまで下落している。しかし、2月8日17:00に50ドル弱幅の実体を持った陽線をつけた後、値動きは急回復の方向へ。

レンジを一旦挟み、再び2月18日5時頃から堅調に上昇トレンドを継続し、そして本日9時頃4282ドルにタッチした後21には350ドル幅弱の実体を持つ大陰線により、国内最大のbitFlyerでもサーキットブレイクが発動される騒ぎとなっており、極端な価格乖離も観測されている。

FXのロングポジションのロスカット連鎖が発生したことで、bitFlyerのFX価格が現物価格から大きく乖離(CB発動時:15.2%)、23時17分にはbitFlyer上でサーキットブレーカー(CB)発動している。

サーキットブレイカー(CB)とは

サーキットブレーカー制度とは、誤発注等による価格急変防止の観点から、取引の一時中断を行う制度。bitFlyerでは、基準価格の上下20%の値動きが起きた際にCBが発動し、約5分間取引中断が行われる。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

まずは2月8日の大陽線までのチャートを検証する。底値を切り下げながら振れ幅を持った下落が続いていたが、4時間足チャートのMACDで「ダイバージェンス」が発生していた。値動きに反し、MACDは底値を切り上げ0ライン付近まで戻していたことから、上昇トレンドへの転換期を迎えていた可能性が考えられる。

MACDとは

MACDとは、短期の移動平均線と中長期の移動平均線を使用することで、買いと売りを判断する指標。基本的な見方として、MACDの値が0のラインの上で描くグラフが右肩上がりの場合は上昇トレンドへ向かっている。MACDの値が0のラインの下に位置し、グラフが右肩下がりの場合は下落トレンドへ向かっていると判断可能。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

OBV、およびLS比を確認してみると、2月8日17:00の上げ、そして2月18日5時からの上げに対してかなり堅実な根拠があったことがわかる。OBVは22日13時のピンバーに相当する出来高から上向きのトレンドラインを形成しており、一番目のサポートチェックの後、二番目、三番目の反発が価格の暴騰に直結している。

特に3回目(2月18日5時からの暴騰)ではロング玉及びショート玉両方を消化しての急騰であった。また、RSIも2回目の反発以降50ラインより上を推移しており、健全な上昇トレンドであったと結論づけられる。

現在の状況と展望

さて、記事執筆時点の状況では4時間足レベルの大陰線が確定した。

直近の大陰線直前にはMACDダイバージェンスが発生。RSIもダイバージェンスを示していた。健全な買いがかなり抜けている状態で、ロングは避けたい場面であったといえる。

RSIとは

RSIとは、”Relative Strength Index”の略で、日本語では「相対力指数」と呼ばれる。現在の相場が”買われすぎ”か”売られすぎ”かを判断する数値化した指標であり、100に近づくほど買いが強く、0に近いほど売りが強い状態を示している。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

現在、下位足レベルのOBVラインを割ったことから、過去4度サポートチェックを済ませている強力なOBVサポートラインが機能するかどうかに着目したい。上位雲(4x)の先行スパン2にヒゲをつけており、かつMACDも0ラインに接近していることから、多くの投資家にとっての平均的な損益分岐価格帯がこの付近にあると予想される。

損益平均価格帯はポジションの持ち替えや解消等が発生しやすい為、騙しを含む乱高下を伴ったり、逆に狭いレンジを形成したりと価格帯の予想は困難を極める。チャートを投資判断の一手段としている読者のみなさんは、適切な判断が可能になるまで出来高などチャート情報の十分な蓄積を追いながら、チャート検証を進めていただきたい。

また、取引所などによってはロスカットが機能しない場合も往々にして考えられる。多重注文などにも細心の注意を払い、ポジションを持たないことも検討しながら、冷静なトレードを心がけていただきたいと思う。

Twitter:(@crypto_kitsune

CoinPostの関連記事

ビットコイン大暴落で「サーキットブレイカー」発動、下落要因と共に振り返る異常事態|仮想通貨市況
仮想通貨ビットコイン価格が、bitFlyerで最大10万円幅の大暴落。フラッシュクラッシュで100億円規模のロスカットが発生し、サーキットブレイクが発動するなどした異常事態。イーサリアムやリップルを含め、仮想通貨市場の下落要因を探る。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者12,000名を突破しました。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/19 月曜日
14:15
中国系上場企業DDC、5000BTC保有目標のビットコイン準備金戦略を発表 
米国上場の中国系食品企業DayDayCook(DDC)が、ビットコインを戦略的準備金として3年間で5,000BTCの蓄積を目指す計画を発表した。同社は、すでに100BTCを購入済みで、2025年末までに500BTCの取得を目指す。一方、中国の仮想通貨規制をいかに回避するかにも注目が集まる。
13:22
メタプラネット、151億円でビットコイン追加購入 保有数7,800 BTCに
メタプラネットが約151億円で暗号資産ビットコイン1,004BTCを追加購入。保有総数は7,800枚に拡大。5月の資金調達・債務償還の経緯も紹介。
11:40
過去最高値目前のビットコイン、迫るゴールデンクロスが中・長期の買いシグナルを示唆
ビットコインは投資家が重視する50MAと200MAのゴールデンクロスによる買いシグナルが形成間近に。米国債格下げでドル安圧力も追い風にとなるか。トランプ米政権の貿易・関税政策とインフレ懸念がのヘッジ需要を高める可能性が指摘される中、さらなる上昇を示唆する。
11:11
CMEグループ、XRPの先物取引を本日より提供開始へ 
米CMEグループが本日より暗号資産(仮想通貨)XRPを先物取引サービスを開始する。機関投資家の参入機会の拡大とリップル社とSECの裁判の和解進展状況も含め、その背景を解説。
05/18 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、企業のETH大量購入やアーサー・ヘイズのBTC100万ドル到達予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:49
UPCXが2025 Tokyo E-Prixスポンサーに 次世代決済とFanlinkの可能性を解説
UPCXが「2025 Tokyo E-Prix」のスポンサー契約を発表。世界標準決済を目指すブロックチェーンプラットフォーム「UPCX」と、ファン支援サービス「Fanlink」の特徴をCEO中野誠氏が解説した。秒間10万件の処理能力やグローバル展開の展望とは?
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネット株価1340円到達の可能性に高い関心
今週は、仮想通貨ビットコインの専門家アダム・バック氏によるメタプラネットの株価試算、資産運用会社によるイーサリアム価格急騰の要因分析、空売り投資家ジム・チェイノス氏の投資戦略に関するニュースが最も関心を集めた。
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
12:43
史上最高値を試すのは時間の問題か、米中貿易緩和も上値トライ失敗|bitbankアナリスト寄稿
米中関税115%引き下げ合意やインフレ指標下振れもビットコイン上値を抑える展開。アリゾナ州知事の暗号資産準備金法案への拒否権行使も影響。短期筋による損切り送金増加で売りをこなした可能性。史上最高値トライは時間の問題か。bitbank長谷川アナリストが週次相場分析を解説。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。
10:10
トランプ家のWLFI、民主党議員による調査要請を正式拒否
トランプ一族の金融企業WLFIが上院による調査を拒否した。政治的動機と批判し、同社は説明責任や米ドル優位性を指針としていると主張。倫理規定違反の疑惑なども否定している。
09:02
ETH・BTC比率が5年ぶり急騰、アルトシーズンの到来示唆か
イーサリアム/ビットコイン(ETH・BTC)価格比率が過去5年最低水準から38%急反発。ETFによる買い増し、取引所流入減少などの指標から需要増加・売却圧力低下が鮮明に。「極端な過小評価ゾーン」からの回復が示すアルトコインシーズン到来の可能性を分析。
07:50
ビットコインで利回り獲得、Solvがアバランチ基盤の新トークン発表
仮想通貨ビットコインの保有者にRWAの利回り獲得手段を提供するため、Solv Protocolはアバランチ上にSolvBTC.AVAXをローンチ。ローンチの目的や仕組みを説明した。
07:30
10億ドルのビットコイン投資を検討、米上場のシンガポール医療企業
シンガポールの医療企業バーゼル・メディカル・グループが10億ドル規模のビットコイン投資に関する交渉を開始。ストラテジー社に続く大規模企業BTC投資の新事例として注目される中、「革新的な株式交換契約」を通じてアジア医療企業最強の財務体質構築を目指す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧