はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

カナダの規制団体、仮想通貨取引所が証券法の規制対象になる可能性を指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨取引所の多くが証券法の対象

カナダの証券規制団体 カナダ証券管理者会(CSA)が新しく規制ガイドラインに関する通知を出し、国の仮想通貨取引所の多くがカナダの証券法の規制対象として該当することを示唆した。

木曜日に発表された最新の通知では、「証券法が仮想通貨の売買を仲介するプラットフォームにも適用される可能性がある。なぜなら仮想通貨に対するユーザーの契約上の権利自体がデリバティブを構成する可能性があるからだ」と説明した。

さらに、顧客の資金管理を継続して行う取引所は、証券またはデリバティブと見なされる可能性のある資産を必ずしも取引していない場合も含めて、証券法の対象となるという見方を示した。

一部例外としては、カストディ業務を行わない取引所、つまり顧客の資金を処理または管理しない取引プラットフォームが、それらに該当しない可能性が高いという。

仮想通貨の「即時引き渡し」がポイント

証券またはデリバティブと見なされる仮想通貨を販売していない場合でも、ユーザーに仮想通貨をすぐに引き渡すのではなく、実質上、その仮想通貨に対する契約上の権利や請求権をユーザーに提供しているだけのケースがあるが、カナダ証券管理者会はこれらのプラットフォームも一般に証券法の対象になると見解を示しているという。

こうした「即時引き渡し」の点からも、カナダの仮想通貨取引所の多くが、証券法の対象範囲になる可能性が高いのではないかと指摘されている状況だ。

今回の通知には、「即時引き渡し」の性質について広範に議論されており、引き渡しは最終的に、次のようなケースにで行われたと結論している。

「仮想通貨の所有権、および管理権を直ちにユーザーに譲渡し、その結果、ユーザーは仮想通貨をプラットフォーム(取引所)にさらに関与したり、依存したりすることなく、自由に使用、または別の方法で扱うことができるケースで、プラットフォームおよび、そのいかなる関連会社も、その資産について担保権や他の法的権利を持たないケース」

「想通貨の即時引き渡し後、プラットフォームのユーザーは、プラットフォームの破産リスク(信用リスク)、不正リスク、パフォーマンスリスク、または熟練度リスクにさらされることがないケース」

消費者保護が目的

今回のガイダンス内容は、識者の間では、顧客に損失をもたらさないためのものであり、消費者保護の観点から作成されたという見方が強い。

カナダでは、最近仮想通貨取引所が顧客資産に損失を与える事例があった。

2019年、カナダの取引所QuadrigaCXの最高責任者が突然死去したため秘密鍵が行方不明となり、顧客資産が引き出せなくなった。その後の捜査で、同取引所の杜撰な資産管理方法が明るみに出ており、現在もまだ米国およびカナダ当局による調査の対象となっている。

また2019年11月には、アインシュタインという名の仮想通貨取引所が閉鎖、1600万カナダドル(約13億円)以上の顧客資産が返却されないままだと報道されている。

カナダでは、今回のような消費者保護に関する面以外にも、様々な方面から仮想通貨業界の規制整備が進んでいる国だ。

最新の状況では、国内の仮想通貨取引所は、同国の金融監督機関であるFinTRACへの登録が義務となることをカナダ政府が発表。発効時期については、改正AML(マネーロンダリング防止)法と同時期となる2020年6月を予定している。

KYC(顧客確認)の徹底や、疑わしい取引を当局へ報告すること、コンプライアンス担当者の雇用も義務化される見込みだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/05 火曜日
08:00
米CFTC、仮想通貨契約の取引所上場イニシアチブを発表
米商品先物取引委員会のファム代行委員長が仮想通貨現物契約の指定契約市場での上場イニシアチブを発表。SECのプロジェクト・クリプトと連携し規制明確化を推進。
07:40
『ビットコインの8月の呪い』、金持ち父さん著者が指摘
金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏は、仮想通貨ビットコインの価格が8月に暴落する可能性を指摘。暴落の本当の原因はビットコインにはないと主張している。
07:25
トランプ・メディア、SEC書類でTruthトークンとウォレット計画明かす
トランプメディアがSEC提出書類でTruthブランドの仮想通貨トークンとデジタルウォレットの開発計画を正式に明記。Truth+サブスクリプション決済から開始予定。
06:20
フランス極右政党、ビットコイン採掘法案を起草 余剰原発電力利用
フランス極右政党国民連合が原発余剰電力によるビットコインマイニング法案を起草。有力政治家ルペン氏が支持し、2016年の仮想通貨禁止論から180度転換。
05:55
バーブ、820億円調達で上場企業初のTON戦略へ転換
ナスダック上場のバーブ・テクノロジーが約5.6億ドルを調達し、仮想通貨トンコイン(TON)財庫戦略で世界初の上場企業へ転換。
05:40
米ビットマイン、イーサリアム保有額4500億円超
米上場企業ビットマインが83万3137ETH(29億ドル相当)保有で世界最大のイーサリアム企業財庫に。35日間でゼロから急拡大、著名投資家ビル・ミラー3世も投資参加。
08/04 月曜日
18:30
「通信インフラからWeb3インフラへ」日本企業PTSが挑む米国証券法準拠のビットコインマイニングトークン
通信インフラ企業PTSが米国証券法準拠のビットコインマイニングトークン「PMN」を開発。36ヶ月の長期固定契約で安定的なBTC取得を実現する新たな投資手法について取材。
15:30
銀行業界、5年間で15兆円をブロックチェーン企業へ投資=リップル社レポート
リップル社の最新レポートによると、銀行業界は2020年以降、ブロックチェーン企業へ総額15兆円超を投資した。大型案件では、ゴールドマン・サックスやSBIグループなどが牽引し、決済やトークン化インフラ、カストディサービス分野への投資が注目を集めた。
13:37
メタプラネット、約80億円でビットコインを追加購入
メタプラネットが約80億円で暗号資産(仮想通貨)ビットコインを追加購入。累計保有量は17,595BTCとなり、上場企業で世界7位に。
13:00
トランプ・メディア決算、ビットコインと関連証券を3000億円相当購入
トランプ・メディアが2Qの決算を報告。3,000億円相当の仮想通貨ビットコインおよび関連証券を蓄積している。ETF申請やユーティリティトークン構想についても説明した。
10:40
アーサー・ヘイズ、ビットコイン大幅下落の可能性を指摘──『WebX』講演で詳細語る予定
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏が19億円相当の仮想通貨を売却し、BTCが10万ドル、ETHが3000ドルまで戻る可能性を指摘した。WebX 2025に出演が決定している。
10:10
ビットコインを保有する上場企業ランキング|日本・米国の注目企業を解説
暗号資産(仮想通貨)ビットコインを大量保有する上場企業ランキングを紹介。メタプラネットやマイクロストラテジーなど、日本株・米国株の注目企業や投資メリットを解説します。
08/03 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、BTCの継続的上昇停滞や推定5000億円のETH喪失の可能性など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ政権の『仮想通貨黄金時代』報告書に高い関心
今週は、テスラのビットコイン売却による機会損失、トランプ政権による『仮想通貨黄金時代』報告書公開、金融庁による仮想通貨WG第1回会合開催に関するニュースが最も関心を集めた。
08/02 土曜日
18:00
BNBのユースケースと過去最高値更新の理由 取引所・買い方を解説
暗号資産(仮想通貨)ビルドアンドビルド(BNB)の特徴、最新価格、将来性、購入方法について詳しく解説。多様な用途と強固なエコシステムで注目されるBNBの成長の背景を探る。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧