中華マイナーハッシュレートが急落
主要マイニングプールのハッシュレートが24時間変動率で急変動していることがわかった。
下図のように、AntPoolやF2Pool、Poolin、BTC.comなどの主要プールで10%〜20%超の下落が確認された。
相次ぐマイニング禁止
背景には、新疆、青海政府が5月末国務院の仮想通貨マイニングの全面的廃止方針の実施に動き出したことがあると見られる。9日に新たな進展が確認された。
新疆政府は9日、「准東経済技術開発区」におけるすべての仮想通貨マイニングファームが業務を停止する命令を発表した。この開発区では、石炭に頼る発電所や工場のほか、中国の一部主要マイナーも石炭発電で稼働している。今年の4月にも、新疆で運営するマイナーは発電所の安全問題を受け、一時的にマシンの運転を停止させられるケースがあったものの、当時では政府による正式な禁止令がなかったため、数日後には運転が復帰している。
さらに同日、青海政府も仮想通貨マイニングの停止措置を公表した。青海は新疆や内モンゴル、四川と違って、主要な仮想通貨マイニング地帯ではないが、中央政府の取締りの方針による影響は徐々に明らかになりつつある状況だ。
China’s Qinghai Province issued a document to stop virtual currency mining operations:
— 8BTCnews (@btcinchina) June 9, 2021
1. Stop approving and setting new virtual currency mining projects. Suspend all existing mining operations.#Bitcoin #bitcoinmining #cryptocurrencies pic.twitter.com/3Gg9jJOjWB
青海政府は仮想通貨禁止の方針を明確にした3つ目の地元政府になる。最初は内モンゴル、そして上述した新疆政府、青海政府が続く形だ。
一方、四川省と雲南省では現時点、より明確な方針は明らかになってない。
中国での締め付けが厳しくなってきているため、一部のマイナーは北米や中央アジア、欧州などへの移転を模索している模様。特に北米におけるマイニングマシンの販売台数が以前よりも劇的に増えており、中国では一時的にハッシュレートが低下する状況は避けられないが、今後ビットコイン(BTC)などのマイニングの地域分散化につながるメリットとして見る見方もある。