はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨市場反落、米司法省めぐる懸念も押し下げ要因に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

19日の米NY株式市場では、ダウは前日比613ドル(1.8%)安で取引を終えた。

同日発表された22年12月の米卸売物価指数(PPI)がインフレ鈍化を示した一方、決算シーズンを迎えリセッション(景気後退)懸念が意識されたとの見方がある。

米株指数は年初から上昇基調にあったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の発表を控えることもあり、ポジション調整の利益確定売りが先行したか。

関連:19日朝の金融市場短観|NYダウや仮想通貨関連株は全面安 インフレ鈍化も景気減速懸念強まる

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比2.55%安の20,750ドル。

BTC/USD日足

ショートスクイーズを伴う連騰が一服し、21,500ドル付近のレジスタンスライン(上値抵抗線)で調整局面に移行しつつある。続落した場合は200MAの19,550ドル、19,000ドルが主なサポートライン(下値支持線)として挙げられる。

アルト市場の方がボラティリティ(価格変動性)が大きく、イーサリアム(ETH)は3.86%安、年初より大幅反発していたソラナ(SOL)は8.00%安に。CoinGeckoのデータによれば、Solana Ecosystemの時価総額は7.2%減少した。

相場の先行きについてはアナリスト間でも見解を二分する。KALEO氏はBTC価格は20,000ドルを一度下回るベアトラップを経て30,000ドル台に向かうと楽観的な見方を示した。

DataDashの創設者であるNicholas Merten氏は、悲観的な見方を示す。

「現在のBTC価格はRSIを見ても買われ過ぎ水準であり、昨年6〜8月の一時的な反発局面と似ている。」「今後マクロ経済の不況が顕在化し、株式相場が大幅下落した場合は、仮想通貨市場にも本格的な冬が訪れる。」などと述べた。

日本時間深夜には、米司法省が仮想通貨関連の「国際執行措置」についてストリーミング配信するとの情報に関連し、バイナンスのマネーロンダリング問題に関わるものとの憶測によるFUDが広がったことも相場を押し下げた。

昨年12月にロイターが報じた、米司法省の連邦検察官がバイナンスに対してマネロン関与疑惑の刑事告訴を検討しているとする情報が背景にある。

関連:バイナンス、米司法省のマネロン関連告訴に関する報道に反論

しかし、予告時刻に確認された今回の執行措置対象は、2016年に設立されロシアと強い繋がりを持つとされる香港の取引所Bitzlatoに対するもので、創設者の逮捕および押収措置が執り行われた。

なお、ブルームバーグが関係筋の話として19日に報じたところによれば、デジタルカレンシーグループ(DCG)の子会社のGenesis Global Capitalは、今週中にも破産申請を出す見込みだ。

関連:仮想通貨融資企業ジェネシス、今週にも破産申請か=報道

Genesisは昨年、シンガポールのヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)、およびFTX破綻の影響で流動性危機に陥り、11月16日に出金を停止。提携取引所Geminiの貸付サービス「Gemini Earn」および債権者にも深刻な影響が生じた。

資金調達に失敗した場合は破綻を免れない状況にあるとみられ、関連企業グレースケールの投資信託(GBTC)への影響も懸念される。

関連:流動性問題抱える仮想通貨大手DCG、市場への影響についてポイントを解説

アルトコイン相場

Lido Staked Ether(stETH)が前週比12.6%、前月比28.5%と、ここのところ堅調に推移する。

リキッドステーキング(流動的ステーキング)のstETHは今月初め、DeFiプロトコルへの預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」でMakerDAOを上回り首位に浮上した。今年3月に予定されるイーサリアムの“上海アップグレード”を控え、投資家の関心が増加している。

stETHは、Lido Financeを介してステーキングを行うことで預け入れたETHと同量発行される仕組みだ。

ステーキングを行うための最小単位である「32ETH」を満たさなくともstETHを用いればETHステーキングの金利報酬を得ながら付与分のstETHを担保にDeFi(分散型金融)運用などを行うことができることから人気を博した。

いわゆるリキッドステーキングデリバティブは流動性の向上にも寄与し、仮想通貨データサイトDune Analyticsによれば、イーサリアムのPoSビーコンチェーンでステークされているETH総量の内、約30%のシェアをstETHが占める。

Dune

一方、昨年6月には、テラ(LUNA)ショックの影響で破綻したレンディングプラットフォームCelsius Networkを含む複数の機関投資家がstETHで大規模なポジションを保有していたことから、レバレッジをかけて構築されたDeFiポジションの清算リスクが高まる事態に陥ったこともある。

関連:イーサリアム関連「stETH」の価格乖離、その背景は

GMラヂオのアーカイブ公開

今回の特別ゲストは、Web3(分散型ウェブ)大手企業アニモカ・ブランズの会長を務めるYat Siu氏と、Darewise EntertainmentのBenjamine Charbit氏が参加。Web3ゲーム・NFTの今の課題やDarewiseの自社タイトル第一弾「Life Beyond(ライフ・ビヨンド)」、そして業界の展望について語っている。

関連第2回「GM Radio」開催へ、ゲストはWeb3大手アニモカ・ブランズの会長ら

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
16:03
ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
15:44
金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧