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韓国大統領選、仮想通貨現物ETF導入公約で実現性高まる

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨政策を公約に掲げる両党

6月3日に投票が行われる韓国大統領選挙で、与野党ともに暗号資産(仮想通貨)現物ETF(上場信託)の承認が公約に掲げられ、導入への期待が高まっている。

尹 錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の罷免(ひめん)に伴う大統領選挙は、11日に候補者登録が締め切られ、12日から選挙運動が開始した。韓国は若年層を中心に仮想通貨への投資が盛んで、韓国経済日報によると2024年11月現在で、約1,560万人(国民の約30%)が仮想通貨を取引している。

今回の選挙でも仮想通貨投資家層からの支持獲得が重視されており、保守系与党「国民の力」と最大野党「共に民主党」ともに仮想通貨現物ETF導入を含む仮想通貨政策を公約に掲げ、投資家にアピールしようとしている。

国民の力党の公認候補、金文洙(キム・ムンス)前雇用労働部長官は12日、最初の公約として「起業しやすい国、雇用創出」を打ち出し、起業の自由を保障し、中間層の資産を増やす内容などを盛り込んだ「10大公約」を発表した。

その中で、中間層の資産を増やす政策として、総合所得税物価連動制の導入、個人総合資産管理口座(ISA)の税制支援拡大、仮想通貨の現物ETFの認可推進が挙げられている。

また、4月28日に開催された同党の緊急対策委員会では、仮想通貨関連の公約として以下の内容が発表された。

  • 「一取引所一銀行」ルールの撤廃
  • 企業および機関投資家による取引を年内に制度化
  • 仮想通貨現物ETFの年内解禁
  • トークン化証券(STO)の法制化
  • グローバル基準に準じたステーブルコイン規制の導入
  • 仮想通貨関連法の抜本的な見直し

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共に民主党の公約

これに対し、共に民主党のイ・ジェミョン(李在明)候補は6日、韓国の若い世代により多くの機会を提供するという公約の一環として、仮想通貨現物ETFの導入と安全な仮想通貨投資環境の構築を約束した。

李氏は、「若者が資産を築き、将来を計画できる安全な投資環境を整備する」と主張。安全な投資環境整備のため、統合監視システムを構築する予定だという。また、株式取引手数料に比べ高いと指摘されている仮想通貨の取引手数料を、株式取引と同等レベルまで引き下げることも検討している。

他にも新たな利子付き貯蓄プログラムや、若者向けのファイナンシャルプランニング・プログラムなどの公約を掲げている。

若者が現在直面しているさまざまな困難は、個人の問題ではない。これは社会全体における機会不足によって引き起こされた構造的な危機だ。若者が自由に働き、資産を増やし、安心して暮らせるような機会を創出していく。

李候補は「ウォン基盤のステーブルコイン市場を作ってこそ、国富流出を防ぐことができる」と主張しており、ステーブルコインの導入にも積極的に取り組む姿勢を明らかにしている。

また、現地メディア「毎日経済」の報道によると、共に民主党の未来経済成長戦略委員会は9日、「デジタル金融超強国のための国家戦略」セミナーを開催し、デジタル金融産業の発展方向を議論した。

セミナーでは、市場の活性化とグローバルな競争力強化の重要性が強調され、ウォン建てステーブルコイン、トークン化証券(STO)、ETFの制度化の迅速な対応が話し合われた。

さらにPANewsの報道によると、共に民主党は、大統領選挙準備委員会の下にデジタル資産委員会を設立すると発表。この委員会は、産業の成長と革新と、政策と法的枠組みの支援に焦点を当てる二つのサブグループで構成されるという。

仮想通貨課税を2027年に延期

今回の大統領選の公約で、仮想通貨現物ETFの承認について超党派で合意が形成されたことになる。

仮想通貨に対する課税については、昨年12月、2025年1月から施行される予定だったキャピタルゲイン課税の実施を、さらに2年延期することで与野党が合意に達した。

これは、12月10日に韓国議会が改正所得税法を可決したことによる。改正内容で最も大きい要素は、金融投資所得税(FIT)の廃止だ。

FITは、国内上場株式などの譲渡差益が5,000万ウォン(約522万円)以上の場合と海外株式などの場合には譲渡差益が250万ウォン(約26万円)以上の場合、最低22%から最大27.5%の税金を負担させる課税制度。海外株式に対してはすでに施行されており、国内上場株式などに対しては25年から施行される予定だった。

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