はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米国株の記録的な下落も「押し目買いは危険」 ゴールドマンとシティが警告 仮想通貨投資家の動向は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

記録ずくめの今週の米金融市場

今週の米金融市場は、世界規模で新型肺炎(コロナウイルス)の感染拡大に伴う景気減速を警戒した売りが入り、記録的な下落相場となった。

2月29日現在、世界で感染者数は8.5万人を超え、死者は2500人を上回った。WHOは29日、感染拡大の危険性を「非常に高い」に引き上げた。企業の生産停止や施設の閉鎖など、実体経済への影響も拡大している。

ダウ平均は木曜日に続き一時1085ドル安まで下落したものの、357.28ドル安(-1.39%)と下落幅を縮小した形で終了。S&P500も4.13%安まで下落後、0.82%安で今週を終え、ダウ平均とともに7営業日続落となった。(データ:ヤフーファイナンスより)

このような状況下、今週のダウ平均の下落率は12%を超え、2008年のリーマンショック直後以来の大幅な下落を記録。さらに、米10年物国債利回りは1.3%を下回り、過去最低水準をつけている。

大手投資銀行ゴールドマンサックスやシティグループがさらなる下落を警戒する一方、株式・仮想通貨市場の個人投資家の間では押し目買いが活発化している模様だ。

ゴールドマン:押し目買いに警鐘

コロナウイルス感染拡大が懸念される一方、発生元の中国では工場活動などを再開する動きも見られる。足元の株式市場は数か月ぶりの安値となっており、一部の投資家の間では「すでに底を打った」との見方が出ている。

一方ゴールドマンサックスは、クライアント向けのレポートで、現時点での押し目買いを警告している。

2月28日のレポートによると、S&P500指数が今後3か月で2900ドルまで下落すると予想している(現在2954.22ドル)。S&P500指数が2020年末に3400ドルまで回復する見通しを立てているが、上昇相場は夏以降になると予想している。

さらに、同社が想定するワーストシナリオではS&P500が2450ドルまで下落という。これは今週終値から約20%安となる水準だ。

出典:GS

これらの理由から、現時点での押し目買いに警鐘を鳴らしている。

シティグループも現時点での押し目買いを警戒。今週の株式市場の下落を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が3月に利下げを行う可能性も浮上しているが、今後のFRBおよびトランプ政権の政策動向を注視していく方針だ。

個人投資家の動向

ゴールドマンやシティが警鐘を鳴らす中、個人投資家は今週積極的に株式を購入していることが取引データで明らかになった。

米大手ネット証券のRobinhoodの取引データによると、同社を利用する個人投資家は今週、人気の高い12銘柄のうち10銘柄で買い越していることが明らかになった。例えば、アップルの株式は今週6%超の下落率を記録する一方、同社株を保有するユーザー数は約4%増加した。

出典:theblock

Robinhoodはミレニアル世代を主要顧客として抱えていることも考慮に入れなければならない。ミレニアル世代の投資家は暴落時に積極的に押し目買いをする傾向があるという。このような傾向は2015年から2016年のチャイナショックの時にも観察された。

仮想通貨市場:個人投資家の押し目買いの兆候

暗号資産ビットコイン(BTC)価格は今週、現時点で約13%の下落を記録した。

ミレニアル世代の投資家が多い仮想通貨に関しても、個人投資家は今週の下落相場で押し目買いをしていたようだ。

仮想通貨の大口OTCサービス企業Genesis Global TradingのCEOによると、直近では個人投資家の動きが機関投資家を上回っている。さらに興味深いことに、大口の個人投資家の発注は「買い」に偏っていると明かした。

27日には、ビットコインが一時8500ドルまで大幅下落した際に、アナリスト兼トレーダーのJacob Canfieldは、『落ちるナイフ』に警戒感を示した。実際、28日夜、再び急落し8428ドルまで落ちた。

”落ちるナイフ”とは相場の格言で、急落中に値ごろ感で飛びつけば、鋭利な「刃」で大怪我のリスクも高いことから、地面に刺さってある程度落ち着いてから「柄」の部分をつかむ方が安全だという意味が込められている。

つまり、急落している銘柄(仮想通貨も株も)は【押し目】ではなく【落ちてくるナイフ】である可能性が高いため要警戒とのことだ。

CoinPostの注目記事

「落ちるナイフは掴むな」ビットコイン急落局面で、仮想通貨アナリスト
一時8500ドルまで大幅下落したビットコイン。アナリスト兼トレーダーのJacob Canfieldは、ファンディングレートなどの観点から、”落ちるナイフ”に警戒感を示していた。
恐怖指数が2年ぶりの高水準 仮想通貨ビットコインとの逆相関で再び警戒か
仮想通貨市場は28日、ビットコインの下落が一服。下落トレンドへの転換を警戒して売りが走ったアルトコイン市場でも一部買い戻しに動いた。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11:10
ナスダック上場DeFi Development Corp、1億ドル転換社債発行 ソラナ蓄積戦略を拡大
米初のソラナ準備金戦略企業DeFi Development Corpが1億ドル転換社債の私募発行を発表。調達資金でSOL購入継続、バリデータ運営による複利成長を目指す。
10:50
上場企業のビットコイン購入がETF上回る、2025年上半期24万超BTC取得で4倍以上増
2025年上半期に世界の上場企業が仮想通貨ビットコインを24万5510BTC購入しETF保有数の2倍超。前年同期比約5倍増でマイクロストラテジー戦略が拡散、企業準備金としての位置づけが確立された。
10:30
米SEC、仮想通貨ETFの上場基準を策定か 審査迅速化に期待
米証券取引委員会が、ビットコインなど仮想通貨ETF向けの汎用上場基準策定を検討していると伝えられる。19b-4様式省略により審査迅速化が期待される。
10:20
ETH1万ドル到達は『義務』と表明、イーサリアムに新組織誕生
仮想通貨イーサリアムに、イーサリアムコミュニティ財団という新たな組織が誕生。公式サイトで、イーサリアムの価格に特化した組織であると説明している。
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧