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英法定通貨取引所LMAXが機関投資家専用の仮想通貨取引所を開設・東京進出も予定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

LMAX EXCHANGEが仮想通貨取引所開設へ
英国金融行動監視機構(FCA)の規制下にあり、法定通貨建ての取引を行ってきた実績があるLMAX Exchangeが、仮想通貨取引所を開設することを発表しました。
仮想通貨業界のゲームチェンジャーになるか
すでにFCA規制下であることでライセンスの元運営を行なっている上で、安全性やコンプラ、KYCの徹底、安全に資産を保管することのサービスの提供を行うことで、機関投資家の参入障壁を大幅に下げ、業界に変革を呼ぶゲームチェンジャーになる可能性も。
LMAX EXCHANGEとは
LMAX Exchangeは、金融機関、ヘッジファンド、プロップファーム、金商業者、アセットマネージャーをはじめすべての投資家様に皆様に高い透明性、中立的かつ公正な取引機会を提供する、英国金融行動監視機構(FCA)の規制下で運営する取引所。

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イギリスのLMAX EXCHANGEが仮想通貨取引所開設へ

英国金融行動監視機構(FCA)の規制下にあり、FX取引施設を運営するLMAX Exchangeは、 5月21日、機関投資家に限定した、仮想通貨取引所の開設を発表しました。

LMAX Exchange(以下LMAX)は、多角的取引システム(MTF)オペレーターとして、2010年の設立以来、累計10兆ドル(約1100兆円)に上る法定通貨建ての取引を行ってきた実績があります。

LMAXによると、 機関投資家向けの「LMAXデジタル」の開発に着手したのは、 顧客からの強い要望によるものと発表。

「FX機関投資市場で学んだすべて」を注ぎ込んだ「根本的な機能強化の上で安全な取引所」として、仮想通貨の中でも流動性の高いBTC、 ETH、 LTC、XRP、BCH の五通貨を取り扱い、一日24時間、週7日の取引が可能となります。

LMAX Exchange CEOの David Mercer氏は声明の中で、次のように述べています。

「私共は、機関投資家の皆様に、仮想通貨を購入、取引及び保持するための、良質で流動性の高いプラットフォームを提供することによって、仮想通貨市場の適法性を促進します。」

FCA規制下にある多角的取引システムの運営と同レベルの、安全性、コンプライアンス、KYC(顧客確認)、資金洗浄対策を講じて取引所を管理運営するとともに、仮想通貨の安全な保管サービスを提供することによって投資の「大御所」である機関投資家が、仮想通貨投資を躊躇する要因を極力排除していくようです。

LMAXデジタルの開設発表に先立ち、 JPモルガン、ゴールドマンサックスなどの主要投資機関や、多くのヘッジファンドの 仮想通貨業界への参入、またコインベースなど大手取引所の機関投資家向けのサービス提供が報じられていますが、現在の仮想通貨の取引時価総額は、他の資産クラスに比べると、その規模はまだまだ小さいといえるでしょう。 

「機関投資家による取引の高まりは まさに仮想通貨業界の状況を一変させることとなるでしょう。 私共の新しい取引所は、仮想通貨市場が、“辺境“から主流市場へと変容していくための後押しとなる思います。」 とMercer氏は述べ、次のように主張しています。

「デジタル通貨時代が到来していることは疑う余地もありません。 取引所は主要仮想通貨をより広く流通させ、標準的な資金として受容されることを助けるための、極めて重大な役割を担っています。 それが、次第に価値の正常化へともつながっていくのです。」

LMAXデジタルは、ロンドンを拠点として運営を始めますが、近い将来、グローバルな広がりを持つLMAXグループの顧客に向け、ニューヨークと東京での事業展開も予定していると発表されています。

影響は?業界のゲームチェンジャーとなるか

同取引所は、すでにFCA規制下にあることからライセンスの元運営を行う取引所であり、安全性やコンプライアンス、KYC(本人確認)などを徹底することを公言しています。

また現在、機関投資家参入のネック(参入障壁)となるの問題の1つが、仮想通貨資産の安全な管理、安全かつ法規制に準拠したカストディ・サービスの不足です。

野村ホールディングスも、 Ledger、Global Advisors Holdings Limitedが仮想通貨を含むデジタル資産のカストディサービス(保有・管理)の提供に向けて動き出していますが、LMAXのような実績のある取引所と安全な資産管理体制は、実際に機関投資家への呼びかけに大きな意味を見出すでしょう。

また、CMEやCboeでは、このようなカストディサービスの状況なども関係したことで、先物取引の提供に止まっていますが、LMAXが機関投資家向けに現物資産の売買提供を行うことがあれば、大きな動きであることは間違いありません。

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