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Epic Games、プライバシー侵害と課金問題めぐり計700億円超でFTCと和解

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FTC史上最高の制裁金

 

人気ゲーム「フォートナイト」の開発元である米Epic Gamesは19日、児童のプライバシー侵害とゲーム内の課金をめぐる問題で、米連邦取引委員会(FTC)と和解に達したと発表した。

FTCは、公正な取引を監督・監視する連邦政府の機関。

Epic Gamesが合意した制裁金は計712億円(5.2億ドル)で、二つの行政命令に対するものだ。

一つは「児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)」違反に対する罰金の約376億円(2億7,500万ドル)で、もう一つは意図しない課金を促すゲームデザインにより、不正に請求を受けたユーザーへの返金措置としての約336億円(2億4,500万ドル)。共にFTC史上最大の罰金とゲーム関連の返金額となる。

FTCのLina M. Khan委員長は声明で、「Epicはプライバシーを侵害する初期設定と欺瞞的なインターフェースを使用し、10代の若者や子どもを含むフォートナイトユーザーを騙していた」と同社を強く非難。一方、Epic Gamesは「目まぐるしいイノベーションの場」であるビデオゲーム業界で、「消費者保護の最前線に立ち、プレイヤーに最高の体験を提供するため、この合意を受け入れた」と述べた。

フォートナイトは全世界で4億人を超えるユーザーを抱えており、同社の企業評価額は約4兆3,200億円(315億ドル)にのぼる。

またEpic Gamesは、Web3・ブロックチェーンゲームに対して受け入れる姿勢を示しており、今年9月にはマーケットプレイス「Epic Games Store」にNFTゲーム「Blankos Block Party」を掲載した。

児童のプライバシー侵害

FTCは、Epic Gamesが保護者への通知及びその同意なしに、13歳未満の子供から個人データを収集しており、COPPAに違反したと主張している。また保護者から個人情報削除の要請に対し、理不尽な手続きを要求したり、あるいは要求に応じなかった場合もあったという。

さらにテキストとボイスチャットがデフォルトで有効になっていたため、子供や10代の若者に害を与えたとFTCは指摘。「ゲームのプレイ中にいじめや脅迫、嫌がらせを受け、自殺など危険で心理的トラウマになるような問題に晒された」と批判した。

デフォルト設定に関しては、ゲーム中に子供が性的嫌がらせを受けたという報告があり、同社の社員から懸念の声が上がっていたにもかかわらず、デフォルト設定を変更することに同社は抵抗。最終的にボイスチャットをオフにするボタンを追加したが、ユーザーにわかりにくいものだった。

Epic Gamesは9月、フォートナイトに18歳未満のプレイヤー向けにプライバシー性の高いデフォルト設定を実装。プロフィールの非表示やチャット機能の制限が導入された。また最近では、より幼い層を想定した新たなタイプのアカウントを設け、保護者の同意を待つ間は、チャットや購入などの特定の機能が無効化された環境でのプレイを可能にした。

関連:ゲーム企業のメタバース投資加速 Epic GamesなどがHadeanに43億円出資

違法な「悪意あるパターン」

FTCはEpic Gamesが「ユーザーを騙して、ゲーム内で意図しない購入をさせることを目的とした、様々な悪意あるパターンを展開した」と主張している。

例えば、「直感的に理解しにくく一貫性のない、紛らわしいボタン構成」により、プレイヤーが一つのボタンを押すだけで、課金が発生。スリープモードからの復帰やローディング画面、アイテムのプレビューなどの際に隣にあったボタンを押すだけで、課金される可能性があったという。FTCは「このような手口により、消費者は巨額の不正な課金を強いられることになった」と指摘した。

また、フォートナイトではゲーム内通貨「V-Bucks」でゲームのアイテムを購入可能だが、保護者やクレジットカード所有者の同意なしに、子供が課金することが可能な設定になっていたという。

さらに、不正請求についてクレジットカード会社に申し立てを行った顧客に対し、Epic Gamesはアカウントをロックし、購入したアイテムへのアクセスができなくなった事例もあった。またロック解除に同意後も、今後請求に異議を申し立てた場合は、永久にバンされる可能性について警告を受けたという。

同社には100万件をこえるユーザーからの苦情が寄せられ、従業員も「膨大な」ユーザーに対する不正課金に対する懸念を繰り返し表明していたとFTCは指摘し、同社の課金システムの違法性を非難した。

FTCとの和解を受けて、Epic Gamesは、現在有効となっているいくつかの支払い・払い戻し機能を列挙した上で、今後の方針を以下のように語った。

  • 返品チケットシステムによるセルフサービスでの払い戻し
  • 購入保留オプション
  • V-Bucksによる購入のキャンセルオプション
  • 決済情報保存の選択の明確化
  • 13歳未満のユーザー向け:保護者による購入承認オプション
  • 13歳未満のユーザー向け:1日の利用限度額設定

我々は、購入時にプレイヤーが予期できることを率直に伝え、キャンセルと返金を容易にし、エコシステムをあらゆる年齢のオーディエンスにとって、安全で楽しいものにするための予防対策を構築していくつもりだ。

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