11/26、渋谷で開催
2023年11月26日(日)より、DeFi(分散型金融)特化型のハッカソン「DeFi Hackathon by XRPL」が開催される。主催はWeb3ハッカソンプラットフォームのAKINDOで、DeFi(分散型金融)開発に興味のあるすべてのエンジニアを対象とする。
開催場所は、東京渋谷のMAGNET by SHIBUYA 109。11月26日午後2時30分にキックオフし、デモデーは12月6日を予定する。
今回のハッカソンでは、XRPレジャー(XRPL)のコア機能を活用したDeFiプロダクトを開発した参加者に対して、計1万ドル(約150万円)の賞金が用意されており、審査はリップル社のEmi Yoshikawa氏、XRPL開発者のQ氏、暗号屋代表の紫竹佑騎氏、Ginco CTOの森下真敬氏などが行う。
金融システムに変革を起こす
今回のハッカソンは、米リップル社を含むコミュニティによって開発が行われているオープンソースの分散型台帳(分散型パブリックブロックチェーン)「XRP Ledger(XRPL)」の新規プロダクト開発を目的としたものだ。
リップル社は、グローバルな決済システムの開発を支援する米国のテクノロジー企業であり、世界中で価値の移動、管理、トークン化する方法を変革するエンタープライズ向けブロックチェーンと暗号資産ソリューションを提供する。
XRP Ledgerの成り立ちは、2011年に3人のエンジニア(David Schwartz氏、Jed McCaleb氏、Arthur Britto氏)が「より優れたビットコインをつくる」ことを目指し、新たなブロックチェーンのオープンソース開発をスタートしたことがきっかけだった。
翌年の2012年に同氏らは「従来の金融システムに変革を起こす」ためのブロックチェーンとして、XRPLをローンチする。このXRPLのネイティブ通貨がXRPである。その後、XRPLを活用したビジネスの推進を目的として、開発陣にChris Larsen氏が加わり、現在のリップル社が誕生した。
XRP Ledger(XRPL)は、オープンソースかつ自由参加型(Permissionless型)で、パブリックブロックチェーンの開発者に強力なユーティリティ優れた実用性を提供。高速かつエネルギー効率に優れ、安全性が高いのが特徴だ。
XRPLはローンチ後、圧倒的な取引速度やコストの低さを強みとして支持を獲得してきた。10年以上にわたり、トークン化された資産の決済と流動性に最適なブロックチェーンとして世界のエンタープライズに利用されている。
一方、リップル社は2016年に国内大手SBIホールディングスとの合弁会社としてSBIリップルアジアを創業したほか、SBIレミットをはじめ様々な金融機関と業務提携を行い、事業拡大を続けてきた。
2023年10月31日時点で、XRPの時価総額は300億ドル(約4.5兆円)にのぼり、暗号資産(仮想通貨)全体の時価総額ではトップ5にランクインする。
何千もの取引を数秒で決済可能
XRPLの公式サイトによると、同ブロックチェーンでは何千もの取引を数秒で決済できることに加え、1取引あたり1ペニー(約1.5円)の数分の1しか手数料がかからない。
オープンソースで誰でも構築可能で、10年以上にわたりエラーを起こすことなく、コミュニティにより安定的に運用されてきたという。
アプリの数は1500以上
XRPLはそのコストの低さゆえ、様々な用途に利用することが可能。これまでXRPL上に開発されたアプリケーションや取引所の数は、1500以上にのぼる。
例えば、分散型取引所(DEX)のSologenic、NFTマーケットプレイスのXRP Cafe、ブラウザ拡張ウォレットのCrossmark、ブロックチェーンゲームのLedger City、XRPLエクスプローラーのBithompなどが挙げられる。
今回ハッカソンを主催するAKINDOは、XRPLついて「コントラクト開発不要でアプリ開発ができる仕組みになっており、ブロックチェーン学習初心者にとってもわかりやすく、開発者フレンドリーかつ安全なアーキテクチャ」と話している。
1位の参加者には賞金60万円
「ハッカソン(Hackathon)」とは、ハック(Hack)とマラソン(Marathon)を掛け合わせて造られた造語。エンジニアが集まってチームを作り、決められた期間内でアプリケーションやサービスを開発し、成果を競い合うイベントのことをいう。
今回のDeFi Hackathon by XRPLでは、コミュニティの結束を高めながら協力してXRPLのDeFiプロダクトの開発を目指す。
具体的には、DEX(分散型取引所) / AMM(自動マーケットメーカー)、決済、トークン化など、XRPLのコア機能を活用したプロダクトの開発に取り組む。1位の参加者には4000ドル(約60万円)、2位には2000ドル(約30万円)、3位には1000ドル(約15万円)の賞金が付与されるという。
また、XRPLメインネットと連携するEVMサイドチェーンのプロダクト開発も行う予定で、1500ドル(約23万円)の賞金が用意されている。
2023年最後の大型ハッカソン
DeFi Hackathon by XRPLを主催するAKINDOは、Web3開発者コミュニティの形成を支援するプラットフォームだ。
AKINDOは過去にも、500名以上の開発者がエントリーした日本最大のweb3ハッカソン「東京web3ハッカソン」を開催。さらに、BNB Chain・Astar・Flow・Slash・Fractonなど様々なプロジェクトのハッカソンを開催してきた。
AKINDOは今回のハッカソンについて「日本初となるDeFi特化型のHackathon」であり、同時に「2023年最後の大型Hackathon」と期待を寄せる。
さらに、XRPLについては「DeFi領域で大きな強みを持っていますので、この機会にブロックチェーンアプリケーションの中心領域であるDeFiの開発に挑戦をしてみましょう」と、多くのエンジニアへ参加を呼びかけている。