
ビットコインのオンチェーン動向
Cryptoquantの3日発表の週間分析によると、米国ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入ペースが大幅に減速している。ETFの30日間購入量は2024年12月7日の8.6万BTCから現在4万BTCへと53%減少し、MSTRも同期間で17.1万BTCから1.6万BTCへと90%減少した。
Cryptoquantは、機関投資家による購入は仮想通貨市場全体の需要の一部に過ぎず、全体需要の縮小が価格上昇を阻んでいると分析。2024年12月7日の需要成長ピーク時でも、ETFとMSTRの需要成長は全体の33%(77.1万BTC)にとどまり、より大きな潜在需要が存在したことが示されている。
過去30日間でビットコイン(BTC)の全体需要は89.5万BTC減少し、機関投資家による購入の好影響を相殺している。年間ベースでは全体需要が85.7万BTC縮小し、ETFとMSTRの購入増加(それぞれ37.7万BTC、37.1万BTC)を上回る減少となった。

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ETHは機関投資家蓄積加速か
一方、イーサリアム(ETH)では6月に蓄積アドレスが史上最高を記録した。Cryptoquantアナリストのカルメロ・アレマン氏によると、蓄積アドレスが6月30日時点で2,274.65万ETHを保有し、月初から35.97%増加した。
これらのアドレスは6月中に601.84万ETHを新たに購入し、月間購入量の記録を更新した。平均取得価格は2,114.70ドルで、7月2日時点のETH価格2,565ドルに対して21.29%の含み益を持つ。

リキッドステーキングも6月に大幅な成長を見せ、3454.6万ETHから3552.6万ETHへと約100万ETH増加した。機関投資家やETF、大口保有者の多くがリキッドステーキングを通じて利回りを得ながら価格上昇を待つ戦略を採用している。
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アナリストは、ETHの価格がまだ期待水準に達していないものの、機関投資家による記録的な蓄積とロックが続いており、市場が大幅な上昇に向けて準備している可能性があると分析している。
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