はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン下降チャネル上限届かず、PCE発表控え押し目形成の可能性に注意|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は確りと推移し、27日正午時点で、1550万円周辺で推移している。

22日に米国がイランの核施設を攻撃したことを受けて、イラン議会がホルムズ海峡封鎖を承認し、週末のBTC相場は1510万円から一時1437万円まで下落した。一方、イラン政府は実際にホルムズ海峡を封鎖しないだろうと言う楽観論が徐々に広まり、週明けの相場は戻りを試した。

その後、イランの米国に対する報復措置が懸念され、相場は一時反落するも、実際の報復措置が極めて形式的だったことで、事態の収束が期待され、反発した。また、トランプ大統領がイスラエルとイランが停戦合意したと発表したことで、BTCは1550万円近辺まで回復した。

翌23日、イスラエルが停戦合意を違反したとの報道もあったものの、事態のエスカレーションは避けられたことで、BTCは上値が重くも底堅く推移すると、パウエルFRB議長が年内利下げ再開の可能性を示唆したことで、ジリ高に転じた。

また、その後もイスラエル・イランが停戦合意を守ったことで、24日も徐々に戻りを試し、米国時間には1570万円台に戻した。

一方、トランプ大統領がイスラエルとイランの紛争再開を危惧する発言をしたことで、週央からの相場は失速。以降、1550万円周辺で揉み合いに終始している。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

中東の地政学リスクが後退し、パウエルFRB議長の発言や弱めの米指標を受けた利下げ期待を背景に、今週のBTCは反発したが、ドル建てでは5月末からの下降チャネル上限にはわずかに届かずにいる(第2図)。

下降チャネルは上昇トレンド再開のサインではあるが、足元ではやや力不足な印象もある。

本日(27日)は5月の米個人消費支出(PCE)デフレーターを控えているが、早期利下げ期待が強まる中で市場では若干の伸び加速が見込まれている。

5月は消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)も伸びの加速が確認されたが、市場予想は下回る結果となり、BTC市場は好感した。ただ、9月利下げが急速に織り込まれる中でPCEの伸びが確認されれば、市場の期待に水を差す可能性が指摘される。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

他方、米上院共和党は「トランプ減税法案」を巡り独立記念日までの採決を目指していたが、上院議事運営専門員のエリザベス・マクドノー氏にメディケイド削減を拒否されたことで、スケジュールが押す可能性も浮上している。

法案が成立すれば、米連邦政府の債務拡大懸念を背景にドル建て資産からBTCへの逃避マネー流入が期待されていたが、こうした期待感も後退していると言えよう。

よって、一見するとBTCドルは下降チャネルブレイクアウト目前には見えるが、目先では一旦押し目を形成する可能性にも注意しておきたい。

尤も、7月24日には米債務上限適用停止の特別措置期限を迎える他、来月は米国の暗号資産(仮想通貨)規制で新たな動きも期待されており、下降チャネルからのブレイクアウトは時間の問題と見ている。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

関連:ビットバンクプラス公式サイト

過去のレポート一覧

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
18:02
メタプラネット、 ビットコイン保有加速に向けた新戦略を発表
メタプラネットが新成長戦略「PHASE II」を発表。永久型優先株による資金調達でビットコイン保有を加速し、Bitcoin.jpを軸にプラットフォーム事業も拡充する。
17:53
J-CAM、イオレと暗号資産金融事業で提携 暗号資産の知見とAI技術の融合へ
暗号資産レンディングサービス「BitLending」を運営するJ-CAMが、東証グロース上場のイオレと暗号資産金融事業で戦略的提携を発表。暗号資産の運用知見とAI技術を組み合わせた新プロダクト開発へ。
17:30
メタプラネット、通期予想を上方修正
メタプラネットは2025年12月期通期予想を上方修正。営業益は88%増の470億円に達し、ビットコイン・インカム事業が収益を牽引した。
15:04
大和証券、暗号資産担保ローンの紹介を開始
大和証券は全国の本支店で、Fintertechの暗号資産担保ローン紹介を開始。ビットコインやイーサリアムを担保に円資金を調達可能に。
14:24
自称「IQ276」の投資家、ビットコイン100倍を予測し全財産転換へ
自称世界最高のIQ記録「276」を保持するキム・ヨンフン氏が、ビットコインは10年で100倍に上昇すると予測し、自身の全資産を投入したと発表した。同氏の経歴とその主張の実現可能性を検証する。
13:28
米SEC、株式トークン化規制実現で協議中 証券取引所グループから懸念の中=報道
米証券取引委員会が株式をブロックチェーン上で取引可能にする規制変更を協議中と伝えられる。ナスダックがトークン化証券を申請する一方、証券業界は監督強化を要請している。
11:40
リップル社のデビッド・シュワルツ最高技術責任者が年末退任へ
リップル社のデビッド・シュワルツCTOが2025年末に退任することを発表した。仮想通貨XRP台帳のコーディングに貢献した同氏は、取締役として引き続き関与していく。
11:20
SBI Ripple Asia、東武トップツアーズとの提携を発表
SBI Ripple Asiaは、新たな決済プラットフォームの構築に向け、東武トップツアーズと基本合意書を締結。独自トークンの発行に仮想通貨XRPのブロックチェーンXRPLを使う。
11:17
bitFlyer、後藤真希さん起用の新TV CMを全国放映開始
暗号資産取引所大手のbitFlyerが、歌手・タレントの後藤真希さんを起用した新CM「暗号資産知らなかった篇」を10月1日から全国で放映開始。記念キャンペーンも実施中。
11:10
「テザー社は過去最大の利益企業になる可能性」Bitwise幹部
Bitwiseの最高投資責任者は、テザー社が過去最大の利益企業になる可能性があると試算。定期公開するメモで今回は仮想通貨が目指す市場規模の大きさについて論じている。
09/30 火曜日
19:30
ビットコインで利回りを狙う|Lombard(ロンバード)・LBTCの始め方
Lombardを通じてビットコインを利回り資産として活用する方法を解説。LBTCの仕組みや始め方に加え、注意点やリスクも整理しました。
19:11
USDHがハイパーリキッドの成長を加速させる理由
USDHはなぜハイパーリキッドを強化するのか?仕組みから収益循環、HYPEへの影響までわかりやすく解説します。
17:14
ハイパーリキッド「Hypurr NFT」エアドロに高い関心、初動のフロアプライス1000万円弱に
暗号資産(仮想通貨)HYPEを発行する分散型取引所ハイパーリキッドのNFTコレクション「Hypurr」が配布され、フロア価格800万円、24時間取引高105億円を記録した。特に希少NFTは最高7000万円で落札するなど反響を呼んだ
16:34
マーチャント・バンカーズ、ビットコイン購入 不動産の暗号資産決済に本格参入
マーチャント・バンカーズが3億円分のビットコインを購入し、FINX JCryptoと協業。不動産決済サービスや暗号資産事業強化へ動き出す。
16:25
ネイルサロン運営コンヴァノ、ビットコイン取得額が累計104億円に
東証グロース上場のコンヴァノが約15億円相当のビットコインを追加購入し、累計取得額が104億円に到達。同社は2027年3月末までに21,000BTC保有を目指している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧