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米中首脳会談が焦点、関係改善なら相場に追い風も|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は底堅くも方向感に欠ける展開となり、24日正午時点で、1700万円周辺で推移している。

前週の相場下落が一服するなか、米中が首脳会議の開催を調整しているとの情報を背景に週明けのBTC円は1650万円を回復したが、10日のトランプ米大統領による対中関税発表直前にBTCのショートポジションを取った通称「トランプ・インサイダー」がハイパーリキッドで再びBTCのショートポジションを開いたとの情報で上値を圧迫された。

21日の東京時間にはやれやれ売りが出て相場は1650万円を割り込んだが、金(ゴールド)相場が利益確定売りで急落するなか反発し、1700万円を回復。しかし、「トランプ・インサイダー」がBTCショートを積み増したと伝わると、上げ幅を縮小した。

さらに、この日はネットフリックスの冴えない決算を受けて、同社の株価が時間外で急落し、BTCも連れ安を演じ、結果的に上に往って来いとなった。

その後は上値が重くも底堅い推移が続いたが、23日からは押し目買いの様相で反発。この日は米中首脳会談の日程が30日に決定したこともあり、相場は1700万円を試す展開となった。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

マクロ環境の側面では、米中首脳会談での関係改善期待や、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げとQT(量的引き締め)停止観測など、BTC相場にとって悪くないと言えるが、「トランプ・インサイダー」のポジションに対する警戒感が拭えない一週間となった。

しかし、同ユーザーは23日時点で全てのショートポジションを閉じており、相場も徐々に戻りを試す展開となっている。

この週末からは24日の米消費者物価指数(CPI)や、25日の米中閣僚による通商協議といった材料が控えており、そろそろ相場に方向感が出てきてもおかしくないと言えよう。

CPIは前年比で+3.1%と、第一次トランプ政権でも上回らなかった+3%を超える数値が予想されている。

この閾値を市場がどれだけ心理的に意識しているかは結果を見てみないと判断し難いものの、パウエルFRB議長は利下げ継続に傾いていることや、FF金利先物市場は年内2回の利下げを織り込み済みであることから、よほど予想を大きく上回る結果でない限り、利下げ期待は揺るがないか。

米中関係を巡っては、10日にトランプ氏が習近平国家主席との会談を拒否してから短期間で紆余曲折があったが、結果的に30日に開催されることが決定した。ただ、レアアースの輸出制限やフェンタニル取締りに台湾問題と議題は数多くあり、依然として交渉決裂のリスクを孕んでいることに注意しておきたい。

他方、以前にも指摘の通り、BTCは先週で半減期サイクルにおける上昇期間の期限を過ぎた。奇しくも今月6日に史上最高値を付け、10日には急落を演じており、サイクルの再現を想起させる値動きとなっている。

しかし、前回サイクルで史上最高値をつけた2021年11月と比較して状況は大きく違うと言える。当時はコロナ禍での大規模金融緩和が一巡し、2022年からFRBの利上げが開始されることがわかっていた。

対して足元ではFRBの利下げが再開されたばかりで、少なくとも年内は利下げが続くことが濃厚となっている上、QTの停止も現実味を帯びている。

トランプ関税の影響で物価上昇や外交摩擦への警戒感が燻っているが、こうした状況で米中関係が改善に向かえば、BTC相場には強い追い風になるだろう。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

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