ビットコイン価格の見通し
米資産運用企業SkyBridgeの創業者Anthony Scaramucci氏は、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の価格は長期的に40万ドル(約5,900万円)の水準まで上昇する可能性があるとの見方を示した。
ビットコインの時価総額は容易にゴールド(金)の時価総額の半分までは達するだろうと予測。その場合、ビットコインの時価総額は7兆ドル(約1,030兆円)から8兆ドル(約1,180兆円)まで10倍に増え、単純にビットコイン価格も現在の10倍になると概算している。
Scaramucci氏は今月15日、ロイターのインタビューでもビットコインの価格を予想している。この時は、米国でビットコイン現物ETF(上場投資信託)の需要が高まること、またビットコインが4月に半減期を迎えることから、2025年の中頃か後半までには17万ドル(約2,500万円)まで上昇するとの見方を示していた。
半減期とは
ビットコインなどの仮想通貨のマイニング報酬(=新規発行量)が半分に減るタイミングを指す。マイニング報酬が減少することでビットコインの発行ペースを鈍化させ、資産価値の増加を促す可能性がある。
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今回の価格予想は、24日にライブ配信された動画で行っている。この動画のタイトルには、同氏が17万ドル到達を予想していることを記載しており、動画でロイターの記事を引用し、半減期にも言及した。
Scaramucci氏は今回、過去のデータを見ると半減期後は、18カ月後以降にビットコイン価格が約4倍上昇していると指摘しており、17万ドルの予想の根拠はデータに基づいていると説明している。
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半減期への期待
4年に一度訪れるビットコインの半減期まで、今月に残り100日を切った。「OKLINK」のデータによれば、本記事執筆時点では4月22日に半減期が来る計算だ。長期に渡って注目を集めてきた米国のビットコイン現物ETFが承認され、次は半減期の注目度が高まっている。
仮想通貨サービス企業Matrixportも先月、半減期などを踏まえてビットコインの価格を予想。その際、2024年4月までに現在の最高値である6万3,140ドルに近づき、年末までには12万5,000ドル(当時のレートで約1,835万円)に達すると予測した。
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また、仮想通貨取引所を運営するビットバンクが昨年11月に実施した調査から、投資家が半減期による価格上昇を期待している実態が明らかになっている。この調査の結果から、多くの投資家がビットコインの半減期が予定されている4月に価格上昇を見込んでいることがわかった。
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