
押し目買いのチャンス見逃したか
ストラテジー社は先週(2月24日~3月2日)、新たなビットコイン(BTC)の追加購入を行わなかったことを明かした。同社の3月2日時点におけるビットコイン保有量は499,096 BTCで、総投資額は約331億ドル(約4.9兆円)、平均取得単価は約66,357ドルとなっている。
これに対し前週(2月18日~23日)には、19.9億ドルを投じて20,356 BTCを購入しており、この際の平均取得単価は97,514ドルだった。同社のビットコイン投資は積極的に続けられており、2月5日の決算発表時点で12週連続の購入を記録していた。
ストラテジー社(旧マイクロストラテジー)のビットコイン保有量は、ビットコイン発行上限の2.3%を超える規模に達している。
同社の購入パターンを分析すると、実際には「押し目買い」ではなく、むしろ価格の上昇局面や高値圏での購入が多いという特徴が見られる。タイミングを見計らった短期的な利益獲得のような投資戦略よりも、長期的な資産蓄積に焦点を当てているとみられ、価格変動に関わらず一貫した購入を続けてきた。
先週のビットコイン相場では、2月28日に価格が79,000ドル付近まで下落し、11月上旬以来の安値を記録した。一般的には「押し目買い」の好機と捉えられるこうした局面でさえ、ストラテジー社は特別な購入戦略を実行しなかった。これは同社が市場の短期的な変動よりも、独自の投資サイクルやキャッシュフロー状況に基づいて購入判断を行っていることを示唆している。
なお、同社は先週、新株発行プログラム(at-the-market equity offering program)を通じたA種普通株式の売却による資金調達も実施していない。
トピックス:ビットコイン保有企業・国の動向