
フィンテック企業メリウズがBTC購入
ブラジルのフィンテック企業Méliuz(メリウズ)は6日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインを財務資産として採用すると発表した。これを受けて、同社株式は25%以上急騰した。
取締役会の承認を受けて、すでに45.72 BTCを約410万ドル(約6億円)で取得している。1BTCあたりの平均単価は、約90,296ドル(約1,340万円)だった。
ビットコイン財務戦略の採用にともない、メリウズは投資方針を改正し、保有する総現金の最大10%をビットコインに投資できるようにした。これにより、長期的な利益を追求するとしている。
また、社内に「ビットコイン戦略委員会」も設立した。この委員会は、ビットコイン戦略拡大の実現可能性を検討したり、この件に関する具体的なガイドラインやガバナンスの構築などに取り組んでいく。
今後、ビットコイン戦略拡大も念頭に
メリウズの経営陣は、ビットコイン準備金に重点を置いた財務戦略は、同社とその株主の価値を最大化する大きな可能性を秘めていると述べた。将来的に、この戦略を拡大していくことも考慮しており、次の事項を検討していく。
- ビットコインを主要な戦略資産として採用すること
- 現金配分、営業キャッシュフロー、またはその他の戦略的取り組みを通じて、株主のためにビットコインを増やすことができる方法
- ビットコイン投資の限度額を拡大するための、リスク管理体制や方針などを含む、企業文書、社内方針、手順の変更
今後、約45日から60日ほど検討を行い、方針が決まり次第、また公表する見込みだ。
メリウズは2011年に設立された企業だ。ウェブサイト、アプリ、ブラウザー拡張機能を通じて、消費者がショッピングする際の割引やクーポン、キャッシュバックなどを提供。ブラジルでは3,000万人以上がユーザー登録している。
ロイター通信によると、投資銀行UBS BBのアナリストは、メリウズの戦略が成功すれば、仮想通貨へのエクスポージャーに関心のある投資家を引き付ける上で役立つと述べた。一方で、株式のボラティリティ(価格変動)が高まる可能性もあると意見している。
メリウズは、ビットコイン財務戦略の採用にあたっては、米国のストラテジー(旧称マイクロストラテジー)や、日本のメタプラネットなどの企業からヒントを得ていると述べた。
メタプラネットやストラテジーの動き
メタプラネットは5日、今週二回目となる動きとして、仮想通貨ビットコインを497 BTC買い増した。その保有量は2,888 BTCに達している。購入総額は66億1,600万円だ。
関連:メタプラネット、497ビットコインを追加購入 今週二回目
マイクロストラテジーは1月27日から2月2日の週はビットコインを購入せず、いったん毎週の連続購入はストップした。
ただ、その後も買い増しを行っている。2月24日には、20,356 BTCを約 19.9億ドル(約2,940億円)で取得したと発表した。合計保有量は499,096 BTC(時価7兆円相当)に達している。1ビットコインあたり平均取得額は約66,357ドル(約980万円)だ。
トピックス:ビットコイン保有企業・国の動向