
更なる買い増しを準備
米証券取引委員会(SEC)への目論見書によると、旧MicroStrategyのStrategy社(ストラテジー)は、ビットコイン(BTC)買い増しのために年利8%のシリーズA永久ストライク優先株(STRK)の販売を通じて最大210億ドル(3兆円超)の資金調達を目指している。同社は時間をかけてSTRK株を売却する計画で、市場での直接販売、交渉取引、ブロック取引など複数の手法を検討している。
3月11日に発表された声明によれば、Strategyはこの調達資金をビットコイン購入を含む一般的な企業目的や運転資金に充てる意向だ。この永久ストライク優先株は1株あたり100ドルの清算優先権を持ち、年率8%の固定利率で累積配当が蓄積される仕組みとなっている。
今回の株式販売は、同社が以前に発表した「21/21プラン」に追加されるものだ。21/21プランは、ビットコイン取得のために株式公募と利付債で合計420億ドルの資本調達を目標としており、今回の永久優先株募集もその一環となる。同社の最新の8-K報告書によると、Strategyは現在499,096ビットコインを保有しているが、過去2週間は追加ビットコイン購入のための普通株式Aクラスの売却は行っていない。
永久優先株の特徴として、債券と異なり満期日や強制償還期限がなく、発行会社が事業を継続する限り、無期限に固定配当を支払う点が挙げられる。Strategy社の永久ストライク優先株主は、特定の時期と条件下で株式をAクラスの普通株式に転換することができる。
今回の大規模な資金調達は、Strategy社の積極的なビットコイン投資戦略をさらに拡大するものだ。同社は機関投資家の間でビットコイン投資の先駆者として知られており、マイケル・セイラー会長のリーダーシップのもと、伝統的な企業がデジタル資産へと大規模なバランスシート転換を行う事例として注目を集めている。