WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン、弱気市場で反発も確信に欠ける状況続く=Glassnode分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 市場は安定化、ただし需要の厚み不足継続
  • 先物取引量は減少、ETF流入は緩やかに改善

市場は安定化するも需要不足

オンチェーンデータ分析大手Glassnodeは8日、ビットコインの最新週次レポートを公開。市場は急落後の整理が進み、安定化の兆しを見せているものの、トレンド転換を決定づける力強い需要は依然として見られないと指摘した。

Glassnodeのオンチェーン分析によると、ビットコインはなお弱気市場の構造にとどまっている。同社のデータでは、実現価格(全ビットコイン供給量の平均取得コスト)である54,000ドルと、実勢市場平均(実際に取引されたコインの平均価格)である78,000ドルが、現在の弱気相場における価格ゾーンの境界を形成している。

出典:Glassnode

歴史的に見て、ビットコイン価格がこのレンジ内で推移している局面は、本格的な回復トレンドに移行する前の段階であるケースが多い。

また、現物価格は短期保有者のコストベースである81,600ドルを依然として下回っている。この水準は直近の市場参入者にとって損益分岐点に相当するため、価格の上昇局面では売り圧力が強まりやすく、上値を抑える重要な抵抗帯となる。

関連記事:ビットコイン、レンジ脱出できず「強い確信」を模索中=Glassnode分析

Glassnodeは最新週次レポートで、ビットコインが6〜7万ドルのレンジを抜け出せない背景に、840万BTCに及ぶ含み損供給量と上値の重い供給クラスターがあると指摘した。2022年弱気相場との構造的に類似しており、その解消には大規模な再分配が必要になるとしている。

各市場の現状

現物市場の取引活動も低調だ。仮想通貨取引所最大手のバイナンスでも30日間の取引量は平均以下で、市場参加者の戻りは鈍い。価格は安定を保っているものの、実際の現物取引ではなく、デリバティブや短期トレードによって支えられていることを示している。

一方、米国現物ETFの資金流入は改善し始めており、14日間平均は長期にわたる流出局面を経て、緩やかな純流入に転じた。これは、現在の価格帯で機関投資家の需要が回復し始めている兆候を示唆している。これまでの売り圧は緩和しつつあり、このまま資金流入が継続すれば、市場の下支えになるとGlassnodeは見ている。

しかし、先物市場の取引量は大きく減少しており、直近の価格下落以降、30日平均も低下傾向にある。この取引高の顕著な減速は、建玉残高の減少と同時に発生していることから、Glassnodeはレバレッジの解消にとどまらず、トレーダーが取引自体を控える状況にあると分析している。

ボラティリティの低下

オプション市場では、期間全体でインプライド・ボラティリティ(IV)が低下している。短期物は40%台前半、中長期(6か月物)では約45%前後まで低下し、市場全体でIVの再評価が進んでいる。

出典:Glassnode

また、また、イラン戦争の停戦発表もこの動きを後押しし、すでに進行していたボラティリティの圧縮がさらに加速した。これは、市場が近い将来の環境を「落ち着いたもの」として織り込んでいることを示している。

ただし、参加者の確信度は低く、トレーダーは今後の材料に向け積極的にポジションを取っていない。一方で、オプション価格の低下により、既知のイベントに向けたポジションを取りやすい状況が生まれている。今後、このボラティリティの圧縮が市場活動の回復につながるのか、それとも低い活動状況を長引かせるのかが注目される。

全体的なボラティリティ低下にもかかわらず、オプション市場では依然として価格はプット寄りで、下落リスクに対するヘッジは上昇リスクに対するヘッジよりも割高に取引されている。これは、参加者が全体的なボラティリティを縮小することには前向きである一方、不測の下落リスクに対するヘッジを手放すことに関しては、消極的であることを示している。

ボラティリティ低下とプット需要継続の組み合わせは、トレーダーが市場が強い上昇を積極的に狙わず、下落リスクに対して依然として慎重な姿勢を維持していることを示している。

関連記事:イラン政府、ホルムズ海峡通行料を仮想通貨で徴収方針 ビットコイン一時72000ドル超え

イランがホルムズ海峡の石油タンカー通行料を仮想通貨での支払いで徴収する計画。1バレル1ドルの料金設定でスーパータンカーの通行料が最大200万ドルに達する見通しを受け、ビットコインは5%上昇した。

市場動向

実際の市場動向では、実現ボラティリティは低下を続け、ビットコインの30日実績変動率は42.5%まで後退した。これは、市場の落ち着きを反映している一方、参加者と取引量の減少も伴っており、現在の市場は流動性が低く、小さな資金フローで価格が大きく動く敏感な状態にあるとGlassnodeは分析した。

ビットコインは69,000ドル〜71,500ドルでディーラーの「ロング・ガンマ」が形成されており、下落時には買い戻しによる下支えが期待される。一方、地政学的リスクを背景とした上昇期待もあるが、スプレッド取引が中心となるため、現物価格より高い8万ドル付近ではショート・ガンマが出現し、上値を抑える展開が予想される。

関連記事:ビットコインのアクティブアドレス、8年ぶり最低水準 長期蓄積の好機との見方も=CryptoQuant

この記事のポイントBTCアクティブアドレスが8年ぶり最低水準「観光客」投資家が退場し長期保有者だけが残るか売り圧力吸収のサインと指摘オンチェーン分析プラットフォームのクリプトクォント(CryptoQuant)に寄稿するアナリスト…

総括

Glassnodeは、現物、先物、オプションの全市場において「強い確信を伴わない安定化」が支配的なテーマとなっていると総括。現物市場の参加は依然として弱く、先物の活動は大きく縮小している。一方で、ETF流入はわずかにプラス転換したものの、市場全体としては需要の厚みが不足していると指摘した。

ビットコイン市場は直近の大幅下落を経て、構造的には整理が進みバランスの取れた状態へ移行しつつあるものの、本格的な上昇トレンドの形成にはまだ至っていないとの見方を示した。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/22 土曜日
13:25
ザ・サンドボックス、5億SAND不正発行発生か 韓国大手2社が対応
メタバース企業ザ・サンドボックスでBase上の仮想通貨SANDに不正発行疑惑が発生し、5億トークン超が不正発行された。韓国大手取引所も警戒を強めており、供給希薄化への影響が懸念される。
13:05
ソラナカンパニー、SOLのインフレ抑制・手数料変更案に反対を表明
仮想通貨ソラナ財務企業ソラナカンパニーが、SOLインフレ抑制や変動手数料の2提案に反対を表明。一方で新ガバナンス制度「ソラナ憲法」は支持している。
11:12
ビットコイン金融のバウンスビット、BBトークン不正流出でL1廃止 
CeDeFiのバウンスビットが、独自チェーンの脆弱性をハッキングされ、仮想通貨BBが約2.86億枚不正送金されたと発表。L1チェーンを廃止し、BNBチェーン上でBBを再発行する。
10:35
ビットコイン7.9万ドル突破、イラン制裁観測で逃避買い オプション市場は9万ドルを意識|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは8月22日も続騰し、一時7万9,000ドルを突破した。円建てでも過去24時間で約100万円幅の上昇となっており、8万ドルの大台を目前に控える展開となっている。
09:55
リップル、XRPレジャーで機関投資家向け融資ファンド始動 XRPは前週比46%超上昇
リップルはクリアプール、シカダ・パートナーズとともに、ステーブルコインRLUSDを軸とした機関投資家融資ファンドの構築を進めている。実装の可否はバリデーター承認にかかっており、XRP相場にも影響し得る。
09:30
BTCウォレットのコールドカード、ファームウェアの更新を推奨
仮想通貨ビットコインのウォレットのコールドカードは、2026年7月30日公表した資産流出事案について新たに情報を共有。ファームウェアのアップグレードを強く推奨している。
08:40
ビットコイン、8.2万ドルが強気相場転換の分岐点に=ギャラクシー・リサーチ
米ギャラクシー・リサーチは過去の弱気相場データを分析し、ビットコインが週足終値で50週移動平均線の8万2,470ドルを上回れば、強気相場入りを裏付ける確認シグナルになるとの見方を示した。
07:20
ビットコイン反発の主因をコインシェアーズが分析、次の材料は?
コインシェアーズはビットコイン反発をマクロ要因によるものと分析し、当面はレンジ内での推移を見込むとした。グレースケールは長期投資家にとって有利な参入時期との見解を示している。
06:40
レイ・ダリオ、米債務危機警告し金とビットコイン推奨
ブリッジウォーター創業者のレイ・ダリオ氏が、米国の財政赤字拡大による債務危機を警告し、国債を減らして金とビットコインに資産を振り分けるよう投資家に助言した。金と仮想通貨相場は続伸している。
05:55
英大手銀アナリスト分析、ビットコインが10万ドルを上回る可能性
英大手銀行スタンダードチャータードのアナリストが、ビットコインが過去最高値12万6,000ドルまで上昇する可能性を示し、年末目標10万ドルが低すぎるかもしれないと述べた。
05:00
ストラテジーの84万ビットコイン、含み損から一転し2420億円超の含み益に
ストラテジーが保有する84万BTCの含み損益が、ビットコイン高騰でプラスに転じ、13億ドル規模の含み益となった。1週間前は含み損だった状況から急速に好転し、メタプラネットの含み損も縮小している。
08/21 金曜日
20:06
野村系レーザー・デジタル、暗号資産交換業に登録 約4年ぶり新規参入
野村グループのレーザー・デジタル・ジャパンが21日、資金決済法に基づく暗号資産交換業者の登録を完了したと発表した。国内の新規登録は2022年以来、約4年ぶり。まず交換業者向けに仮想通貨サービスを提供し、国内市場の流動性向上を目指す。
18:12
HashPort、JPYC決済対応のNFTマーケット提供開始
HashPortが「HashPort Market|αU」の提供を開始した。電子決済手段型ステーブルコインJPYCでの決済に対応するNFTマーケットで、CryptoGamesと提携したトレカNFTオリパの販売と二次流通も始めた。
16:49
ビットコインの強気指数、10カ月ぶり60超え=アナリスト
クリプトクアントのブルスコア指数が60を回復し、2025年10月以来となる強気圏入りをアナリストが指摘した。10指標中6指標がグリーン転換し、需要成長やステーブルコイン流動性、実現価格の改善が背景にあるという。
15:47
ハイパーリキッド上半期手数料31%増、収益3.8%減=21シェアーズ
ハイパーリキッド(HYPE)の2026年上半期は総手数料が前年同期比31%増の4億1930万ドルとなった一方、プロトコル収益は3.8%減の3億530万ドルに縮小。21シェアーズがオンチェーン市場での地位とHYPEのバリュエーションを分析した。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧