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フィデリティ、米ドル建てMMF「FYHXX」のイーサリアム上トークン化を申請  RWA市場拡大の新展開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「FYHXX」のオンチェーン化を申請

米資産運用大手フィデリティは、米ドル建てマネーマーケットファンド(MMF)であるフィデリティ・トレジャリーデジタルファンド(FYHXX)のオンチェーン版について、登録申請書を米証券取引委員会(SEC)に提出した。SECが承認すれば、5月30日に発効する見込みだ。

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のブロックチェーンを使って、米国債ファンドをトークン化することになる。将来的には他のチェーンに拡大する可能性もあるとしている。

マネー・マーケット・ファンド(MMF)とは

米国の投資信託の一種で、投資家の小口資金を集め短期で運用するもの。主な投資対象は、国債など国内外の公社債や、米国の金融市場で流通している米国財務証券や譲渡可能定期預金証書、コマーシャル・ペーパーなど。

FYHXXは、フィデリティが2024年末に立ち上げたファンドだ。通常、総資産の99.5%以上を米国財務省証券および現金に投資しており、今年2月末現在で、約8,000万ドル(約120億円)を運用している。

申請書によると、ファンドはイーサリアムのブロックチェーンにも帳簿を書き込むことで、記録を補完する。また、ファンドへの投資家は、オンチェーン形式の株式を保有する場合はデジタルウォレットを持っていることが必要だ。

さらに、将来的にブロックチェーン上で株式をピアツーピア取引できるようになる可能性も示唆している。申請書に、「ファンドは現在、オンチェーンの株式を流通市場で取引できる契約を結んでいないが、将来的にはそのような契約を結ぶ可能性がある」と書かれている形だ。

なお、フィデリティはイーサリアム現物ETF(上場投資信託)FETHも提供している。CBOE BZX取引所は今月、このファンドで保有するイーサリアムをステーキングできるようにする改正についてSECに申請した。

承認されれば、フィデリティはFETHで、信頼できるステーキングプロバイダーを通じて信託が保有するイーサリアムのすべてまたは一部をステーキングできるようになる。

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成長中の米国債トークン化市場

米国債トークン化ファンドは、現実資産(RWA)トークン化の分野でも成長しているところだ。特に、ブラックロックが運用しセキュリタイズが発行するBUIDLは昨年3月に立ち上げられたばかりだが、現在の時価総額は約14.7億ドル(約2,200億円)に達している。

これは、RWAトークン化市場の中でも首位だ。rwa.xyzによると、米国債トークン化分野では、他にハッシュノートのUSYCが約7.8億ドル(約1,200億円)、フランクリンテンプルトンのオンチェーン米国政府マネーファンドが約6.9億ドル(約1,000億円)と続く。

ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は昨年のレポートで、トークン化されたファンド全体の運用総額(AUM)は2030年までに6,000億ドル(全ファンドの約1%)に達すると予想している。

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RWAとは

「Real World Asset(現実資産)」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債券等の有価証券などが含まれる。RWAのトークン化の可能性は、資産運用最大手ブラックロックらも注目している。

Sky(旧称:MakerDAO)も、レンディングプロトコルSparkでRWAトークン化分野のコンテストを開催した。

これには、BUIDLの他に、スーパーステートのUSTB、セントリフュージのJTRSYが勝者として選出されている。これらのファンドに合計10億ドル(約1,500億円)が配分され、Sparkに上場する見込みだ。

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