WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム創設者ヴィタリック、L2セキュリティの進化と「2-of-3」証明システムを提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「2-of-3」証明システム

イーサリアム(ETH)の創設者ヴィタリック・ブテリン氏は3月29日、レイヤー2(L2)セキュリティと確定性保証の現状と今後の展望について新たなブログ記事を公開した。今回の提案の本質は、レイヤー2ソリューションにおける「セキュリティと処理速度のトレードオフ問題」の解決を目指すものである。

ブテリン氏によれば、現在L2セキュリティは「ステージ1」に到達した3つのロールアップが存在し、Pectra(ペクトラ)およびFusaka 20(フサカ)アップグレードによるブロブスペース(データ格納容量)の増加とZK-EVMオプションの品質向上により、より短い確定時間(ブロックのフィナリティ)が実現できる段階に入りつつある。

関連:イーサリアム「ペクトラ」の実装日が4月30日と仮決定、次期「フサカ」の動向は?

ブテリン氏はまず、今後のブロブスペース拡張について言及し、Pectraで「6」、今年第4四半期のFusakaで「72」(もしくは第3四半期のFusakaで12-24から始めて急速に増加させる方法)が、L2のニーズに適切に対応できるとの見解を示した。「ブロブ」とは、イーサリアムのスケーラビリティを向上させるための特殊なデータ構造で、L2ソリューションがより多くのトランザクションデータを効率的に処理できるようにするものだ。

次に、「ステージ2」のセキュリティ達成に向けた現実的なアプローチとして、「2-of-3」の証明システムアーキテクチャを提案。この仕組みでは、オプティミスティック(OP)、ゼロ知識証明(ZK)、トラステッド実行環境(TEE)ベースの検証者の3つのうち2つが承認した場合に状態ルートが確定するというものだ。具体的には、ZK検証者とTEE検証者の両方が承認した場合は即時確定し、いずれか一方のみが承認した場合は7日後にオプティミスティック証明系統も同じ結果を支持した場合のみ確定するという仕組みを提案している。

このアーキテクチャは、①通常の場合の即時確定性の提供、②「トラストレス」な証明システムが機能する場合に「半信頼型」のシステムがそれを上書きできないという要件と30日のアップグレード遅延などステージ2の基準を満たすこと、③短期的なZKへの過度の依存を避けることの3つの目標を同時に達成するよう設計されている。ブテリン氏によれば、ZKとOPの両方に同時にバグが発見される可能性は、2つのZKシステム間で同様のリスクが発生する可能性よりもはるかに低いという。

また、L2間のクロスブリッジング(異なるL2間の資産移動)に関しては、この提案によりマーケットメーカーの往復時間が1時間以下に短縮され、インテントベースのクロスL2ブリッジングの手数料を大幅に削減できるとしている。さらにブテリン氏は、すでにZK-EVMが1スロット(約12秒)でプルーフを生成する軌道に乗っていると指摘し、これはL1(メインチェーン)でのZK-EVMの利用に必要だと述べている。

最後に、イーサリアム(ETH)エコシステム全体で標準化された証明集約レイヤーの開発が現在比較的遅れていると指摘している。ブテリン氏によれば、L2、プライバシープロトコル、zkemailのようなウォレット復元など、ゼロ知識証明システムを使用するあらゆるアプリケーションの検証者が証明を提出し、1つの集約者がそれらを単一の集約証明に統合する中立的なエコシステム全体のメカニズムが必要だという。これにより、N個のアプリケーションが約50万ガスのコストを一度だけ支払えばよく、N回支払う必要がなくなるとブテリン氏は結論づけている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/15 水曜日
22:00
米DTCC、マイクロソフト株など有価証券トークン化の本番稼働を開始
米証券決済機関DTCCは15日、マイクロソフト株や米国債を含む有価証券のトークン化サービスを本番稼働させた。JPモルガンなど約40社が参加し、担保移転やレポ取引をブロックチェーン上で処理する。10月に全面提供を予定する。
20:00
トークン化証券の最前線、JPモルガン・Alpaca・Chainlinkが語る資本市場の未来|WebX2026
トークン化証券は実験段階を終え、実市場で稼働する段階に入った。JPモルガンKinexys・Alpaca・Chainlink Labs 3社がWebX2026で語った流動性・ユーティリティ・レガシー共存の現在地と、24時間365日スマートファイナンスへの道筋をレポート。
17:40
null²転生、落合陽一が語るAI・Web3がひらく未来社会|WebX 2026
WebX 2026で落合陽一氏が登壇。大阪・関西万博で人気の「null²」の転生として、横浜ランドマークタワーの常設シアターとGREEN×EXPO 2027向け新作を発表。AI・Web3が変える祭りの未来を、登壇と記者会見からレポート。
17:00
日本のクリプト大転換期 金商法・税制改正の舞台裏|WebX2026
ビットバンク廣末紀之氏、bitFlyer加納裕三氏、弁護士河合健氏がWebX2026に登壇。資金決済法から金融商品取引法への移行、分離課税実現の舞台裏、トラベルルール、そして今後3〜5年の日本の暗号資産市場の展望を語った。
16:16
SBIグローバルアセットマネジメントとDigiFT、日本株運用のJXトークン提供開始
シンガポールDigiFTと日本のSBIグローバルアセットマネジメントが、日本株の高配当戦略をトークン化した「JXトークン」提供を開始。適格・機関投資家向けにソラナ(Solana)上で発行し、日本運用会社の上場株戦略トークン化は初。
15:38
ストライプ陣営、ペイパルに買収提案 総額530億ドル超=報道
ペイパル・ホールディングスに対し、決済大手ストライプとPE大手アドベント・インターナショナルが1株60.50ドルでの買収を提案したとロイターが報じた。総額は530億ドル規模で、銀行団による融資確約が背後にあるという。
14:36
英国、金融市場のトークン化へ本腰 ブラックロック・JPモルガンら54社が参画 
英国財務省がトークン化推進のタスクフォースを設立し、ブラックロック、JPモルガン、コインベースなど54社が参画する。トークン化の実装に向けた英国の重点施策を推進し、1年以内の実運用移行を目指す。ボストンコンサルティンググループは2035年までにRWA市場が88兆ドル規模に拡大すると予測している。
14:12
ChatGPT検索にカルシのW杯予想反映=NYT報道
ChatGPTの検索結果に、予測市場カルシ(Kalshi)によるワールドカップの勝敗予想が表示されるようになった。米NYTによると、OpenAIが予測市場企業と結んだ初の提携という。表示はカルシ発の情報だと明示され、賭けはできない仕組み。
13:34
「暗号資産(仮想通貨)を金融商品に」金商法改正案が参院本会議で成立 ETF・分離課税の焦点は
暗号資産(仮想通貨)を金融商品として初めて位置づける金商法改正が15日の参院本会議で成立した。申告分離課税20%・インサイダー規制・ETF解禁への道筋が整う。施行は2027年度、課税変更は2028年1月の見通し。
13:19
米英財務省、資産トークン化で提言・ステーブルコインで共同声明
米財務省と英財務省のタスクフォースが、資産トークン化など将来の金融市場について提言。ステーブルコインを推進する規制について共同声明も発表した。
11:48
SBI・DigiFT・スターテイル、JPYSC想定トークンで株ファンドPoC
SBIグローバルアセットマネジメント、DigiFT、スターテイルの3社が、円建てステーブルコインJPYSCを想定したトークン化日本株ファンドの決済・分配のテストネットPoCを開始。証券決済の高速化と分配金の即時支払いの実現可能性を検証する。
11:43
慶應大の坂井教授が語る「予測市場の世紀:集合知の社会実装」|WebX2026
慶應義塾大学の坂井豊貴教授がWebX 2026で語った予測市場の仕組みと可能性。世論調査との違い、板取引型・マーケットメーカー型の2形態、社内活用によるガバナンス応用まで解説。
10:37
3メガバンクのオンチェーン金融戦略 ステーブルコインとAIが変える銀行の未来|WebX2026
WebX 2026 | セッションレポート 3メガバンクのオンチェーン金融戦略 ステーブルコインとAIが変える銀行の未来 磯和啓雄 × 上ノ山信宏 × 山本忠司 三井住友・みず…
10:30
クラリティー法のステーブルコイン利息規制の強化を要求、米銀組織が上院議員に書簡送付
米国銀行協会などの組織は、仮想通貨規制のクラリティー法案におけるステーブルコインに関する利息規定をめぐり上院議員に書簡を送付。法案の内容の変更を求めている。
10:00
ビットコイン市場で「3つの好条件」揃うもトレンド回復は先か=ウィンターミュート
ウィンターミュートは、仮想通貨ビットコインが地政学リスク下でも6万2000ドルを維持し、ETFへの資金フローも流入に転じたと指摘。回復の持続に必要な材料にも言及した。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧