グリーンメタバーストークン (GMT)とは
グリーンメタバーストークン (GMT)は、Web3ライフスタイルアプリの「STEPN」や「STEPN GO」で主にガバナンストークンとして使用されている。一方、開発元である「Find Satoshi Lab(FSL)」が提供するWeb3ゲーム「Gas Hero」やNFT電子市場「MOOAR」といったプロダクトでも使われるなど、実際は他にも幅広い用途を持つ。
そのため、GMTはFSLエコシステムのネイティブトークンとも呼ばれる。供給量の上限は60億GMTに設定され、発行自体は22年3月のトークン生成イベント(TGE)で全て完了。その後は徐々にリリースされている。
価格
- 現在価格(2025年1月15日時点):0.132ドル(約21円)
- 年初来高値(2025年1月):0.170ドル(約27円)
- 年初来騰落率(YTD):-14.45%
- 過去最高値(2022年4月):4.06ドル(約640円)
価格動向
22年4月:ビットコイン反発も市場は懐疑的か、アナリストは「ドル指数」推移も注視
23年1月:ビットコイン週足終値、昨年8月以来の水準まで急回復 個別アルトの物色進む
時価総額|関連銘柄
グリーンメタバーストークン (GMT)の時価総額は2025年1月時点で約3.6億ドル、「ゲーム」セクターの中では16位に位置する。同セクターで1位のイミュータブル(IMX)の時価総額は約21億ドル。他には11位のNotcoin(NOT):約6.5億ドル、14位のエンジン(ENJ):約3.6億ドルなどがゲームセクターに分類されている。
主な出来事
- 2023年5月:STEPN、米アップル社の「Apple Pay」に対応 Web2とWeb3の架け橋へ
- 2023年8月:『BCGで変わる未来の生活』スクエニプロデューサー×STEPN創業者対談レポートとインタビュー|WebX
- 2024年4月:NTTドコモ、STEPNやGas Hero開発のFSLグループとの提携で「NFT」流通促進の実証実験へ
- 2024年12月:STEPN GO、アディダスとコラボした実物スニーカーをリリースへ 1200足限定
エコシステム支援組織
FSL(Find Satoshi Lab):GMTを使用するSTEPNなどのプロダクトを開発・運営する企業。Web2とWeb3の架け橋になることをミッションに、Jerry Huang氏とYawn Rong氏によって2021年に創設された。
GMT DAO:GMT所有者による、GMT所有者のための組織で、オンチェーン投票を通じてGMTエコシステムの資金を管理する。創設は2024年。FSLや同社が提供するブランドから独立して運営される。
トークンアロケーション


上述した通り、GMTトークンは22年3月のTGEで上限の60億GMTが発行された。
その際の配分は、運動の報酬に30%(18億GMT)、エコシステムの資金に30%(18億GMT)、私募セールに16.3%(約9.8億GMT)、チームに14.2%(約8.5億GMT)、バイナンスでのローンチパッドセールに7%(4.2億GMT)、アドバイザーに2.5%(1.5億GMT)。
GMTのリリーススケジュールは画像の通りで、運動の報酬やプライベートセールなどに割り当てられた分が順次、市場に流通している。
出資している主なVC
- 資金調達総額:約920万ドル
- 大規模な投資ラウンド:(2022年1月、シードラウンドで500万ドル調達)
- リードインベスター: Sequoia Capital、Folius Ventures
- フォロー投資家:Solana Capital、6th Man Ventures、DeFi Allianceなど
GMTの将来性
ロードマップ
GMTは複数のプロダクトで使用されていて用途が多く、特定の1つのロードマップがあるわけではないが、FSLは最近、月毎の開発状況を報告している。
その中で、2024年はプロダクトの開発、アップデートやコラボの実施、イベントの開催を継続し、各プロダクトでイノベーションを推進しており、2025年も発展を目指すと説明。GMTをエコシステムの中心に据えてプロダクトを拡充させ、楽しく制限のないソーシャルな体験を今後も提供していくとした。
今後も、新プロダクトのSTEPN GOを中心に、新しい機能の追加やコラボやイベントに注目が集まりそうだ。
期待される今後の動向
FSLがアディダスやG-SHOCKとコラボしたり、NTTドコモと提携したりしながらプロダクトを拡充する中で、エコシステムで幅広く使用されるGMTは用途やユーザーが増加して価格が上昇する可能性がある。
2024年に入り、GMT DAOの設立やバーンの提案など、GMTは新たな展開により再び注目度を高めており、新しいフェーズに入ったとの見方がある。
投資リスク、懸念材料
GMTに投資する際のリスクは、初期投資家にGMTを販売していること。GMTが徐々にリリースされていくと市場の売り圧になる可能性があるため注意が必要である。
もう1つは、日本の交換業者に上場していないこと。GMTを入手するには、金融庁の規制下にない分散型取引所(DEX)を利用する必要がある。