Decentralized USD(USDD)の概要
USDDは、トロン(TRX)のブロックチェーンを基盤にするステーブルコイン。他にも、イーサリアム(ETH)、BNBチェーン、BitTorrent Chainのネットワークでも発行できるように設計されている。
米ドルと価値が1:1で連動するステーブルコインで、分類は「アルゴリズム型」である。
仕組み
USDDは、トロンとの裁定取引によって供給量が調整されて1ドルを維持する仕組み。USDDの価値が1ドルと乖離することで、ユーザーが裁定取引を行うメリットが生まれるため、価値を安定させることができる。裁定取引によって、トロンと引き換えにUSDDの発行・バーン(焼却)が繰り返されることで、1ドルを維持する仕組みだ。
また、裁定取引以外にも、価値を担保するために準備金を保有。準備金にはトロンのほか、ビットコイン(BTC)、USDT、USDCを採用しており、最低でもUSDD供給量に対して130%の過剰担保を維持できるように準備金が保有されている。
裁定取引で使用するトロンの価格が暴落し、USDDの価値が維持できなくなった場合に、準備金が用意されていれば、USDDを買い戻したりすることが可能だ。
今後の計画
USDDは22年5月に発行・流通を開始。しかし、「USDD 1.0」と呼ばれるこの時点でUSDDを発行できるのは、USDDの価格を維持する役割を担う組織「トロンDAOリザーブ」と、認定された企業のみである。
今後は、22年10月10日に次のバージョンとなる「USDD 2.0」として、分散型のネットワークをテストネット上にローンチする予定。次に「USDD 3.0」として、同年11月30日に分散型のネットワークを正式にリリースし、アップデートを行っていく。