VeChain(VET)の概要
VeChainは、2007年に中国のブロックチェーン企業BitSEの子会社として創業。金融サービス、サプライチェーンマネジメント、IoT、スマートコントラクトなどに焦点を当てた、エンタープライズ向けプラットフォームだ。
2017年にICOを実施し、VeChain(VEN)として始動した際には、およそ6,000万ドルの資金調達に成功。2018年1月には一時、時価総額が15番目の仮想通貨となった。
当初はイーサリアム・ブロックチェーンのトークン規格「ERC-20」で運用されていたが、2018年6月に独自ブロックチェーンに正式移行した。その際にそれまでの通貨名称だったVENをVET(VeChain Thor)にリブランディングしている。VETは、中国政府と提携した最初の仮想通貨でもある。
現在は「VeChainトークン(VET)」、および「VeChain Thor Energy(VTHO)」のデュアルトークン方式を採用し、スマートコントラクトの導入により、監視・追跡が可能なサプライチェーンシステムの構築を手がける。
また、VeChainプロジェクトではブロックチェーン技術を活用した企業向けソリューションを主に開発しており、多くの企業や大学と提携を行いながら開発が進められている。
具体的には、VeChainでは製品のトレーサビリティ(追跡可能性)を向上させる目的として作られた「ToolChain」と呼ばれるプラットフォームを提供しており、これにより製品の流通経路のプラットホームを構築し、トレーサビリティ向上を目指すというものだ。
また、VeChainは製造業のみならず、様々な各分野でその技術の応用が期待されており、海外の自動車大手企業や日本のIT大手企業などもパートナーシップや提携を結んでいることでも注目を集める。