はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

新型コロナ危機で加速するブロックチェーン開発:感染状況把握から脱ハンコまで

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新型コロナ危機がブロックチェーン開発促進

新型コロナ危機に対応するための解決策としてブロックチェーンに期待が集まっており、世界中で様々な試みが始まっている。

世界経済フォーラムも、5月にブロックチェーン導入ガイドを発表した際、新型コロナ危機によりますますブロックチェーンの必要性が高まったとした。

パンデミックにより柔軟な国際サプライチェーン、信頼性の高いデータ、取引デジタル化による経済回復の必要性が浮き彫りになったという。

例えばブロックチェーンは、感染防止用防護具(PPE)やマスクなど来歴の確かな医療品を確保することや、リモートでも取引を行うことに役立てることができる。日常的な業務改善だけではなく、危機が起きた時のソリューションとしても注目されるようになった。

人々の健康状態をモニタリングすることにも、ブロックチェーンは活用され始めている。

COVID-19の検査結果を記録・証明

ブロックチェーン追跡プラットフォームVeChainは、デジタルヘルスケア会社I-Danteと共同開発した医療情報管理システムを発表、キプロス共和国の病院に導入された。

ブロックチェーン上にCOVID-19の検査結果が記録され、検査を受けた人々はアプリを通じて結果を知ることができる。また海外旅行など様々な活動を許可される上で自分の健康状態の証明として使用することも可能だ。

感染の広がりをモニタリング

中国の山東省では、ブロックチェーンにより山東財経大学に通う学生や教職員の健康状態をリアルタイムで共有、感染の拡大を防止する取り組みが行われている。

構内を行き来する人の健康データや在宅状況を収集、関係者の移動や教室などへの入室、指導教員との連絡体制を一元管理できるシステムを目指している。ブロックチェーンのもたらす、情報収集効率や統計の正確性、セキュリティ強化が期待されている形だ。

またオランダでは「公衆衛生ブロックチェーンコンソーシアム(PHBC)」が発表した試みがある。

これは非感染者の動きを追跡し、COVID-19感染の報告がない地域をセーフゾーンとして設定するシステム。セーフゾーンは、ウイルス監視のリアルタイム情報と、人工知能(AI)、地理情報システム(GIS)を統合して決定されるという。

以前、感染エリアに入ったことがある人は、セーフゾーンに入る許可をもらう前に、検疫ゾーンに留まる必要がある。

その他、スペインやシンガポールでも、新型コロナウイルスの症状など個人が健康状態について匿名で報告できるプラットフォームが構築されている。スペインのシステムはIOTAブロックチェーンを用い、ウイルスの感染状況をマップとして視覚的に示すことができるものだ。

関連:新型コロナウイルスに対抗するための、世界各国のブロックチェーン活用事例まとめ

コロナで変わる生活様式に対応するブロックチェーン

また新型コロナウイルスで変わる生活様式に対応するため、ブロックチェーンが活用される事例がある。

リモート株主総会

株主総会をリモートで開催するため株式会社bitFlyer Blockcahinはブロックチェーン投票サービス「bVote」を開発した。

バーチャルでありながら、リアルタイムで投票や質問を行うことが可能な参加型株主総会を実現。またリモート総会では課題となる、なりすましの防止も行える。

関連:bitFlyer、ブロックチェーン投票でバーチャル株主総会を実施へ

ハンコ文化の転換点となるか

コロナ危機で変化の兆が見えることの一つは、日本のハンコ文化である。4月には政府によりリモートワークが推進されたが、実際にテレワークを実現できても、9割の会社では押印のために出社を余儀なくされる状況があったと確認されている。

これについて日本政府は今月、契約書に印鑑の押印は必ずしも必要ではないと公式見解を示した。メールの履歴や電子署名、電子認証サービスなどでも契約を証明できるとして周知した格好だ。このことで本格的に脱ハンコが促進されそうだ。

この際、改ざん耐性と情報共有の正確さを持つブロックチェーンはその特性から応用が期待されており、すでにbitFlyer Blockchainが手がける「bPassport」などがある。

関連:「契約時のハンコ不要に」コロナ対策で政府が初見解

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
22:21
ステーブルコイン「$U」がBNBチェーンとイーサリアムで始動
ユナイテッド・ステーブルズが新ステーブルコイン「U」をBNBチェーンとイーサリアムでローンチ。USDC、USDT、USD1で1対1裏付け。PancakeSwap等の主要DeFiプロトコルと初日から統合、AI経済向けにEIP-3009とx402をサポート予定。
18:27
ユニスワップ、1億UNI焼却提案の最終投票開始へ 流通量の16%
分散型取引所ユニスワップが1億UNI焼却を含む「ユニフィケーション提案」の最終投票を12月19日に開始。可決されれば手数料スイッチが起動し、UNIトークンは収益を生む資産へと転換する。
17:22
YO Labs、トークン化ゴールド「yoGOLD」の事前預入を受付開始
YO Labsがトークン化ゴールド(XAUt)で利回りを獲得できるイールドボールト「yoGOLD」を発表。金を預けて利回りを得られる。現在、事前預入を受付中。
16:43
トランプ大統領、次期FRB議長に「大幅利下げ支持」と宣言 
トランプ米大統領が次期FRB議長について「大幅な金利引き下げを支持する人物」と表明。金利1%以下を主張し、FRBの独立性を巡り議論を呼んでいる。QT終了や史上最大の税還付シーズンと相まって、仮想通貨市場への影響が注目される。
15:08
ハイパーリキッド、約1557億円相当のトークンをバーン認定へ 供給量13%削減目指す
分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドが約1,557億円相当のHYPEトークンをバーン認定する提案を発表。承認されれば流通供給量の13%が永久除外される。取引手数料の99%を自動買い戻しに充てるアシスタンスファンドのトークンが対象で、秘密鍵のないアドレスに保管され引き出し不可能。バリデーター投票は12月24日締切。
13:45
ソラナ、テストネットで耐量子署名を導入 量子コンピュータ対策で業界をリードか
ソラナ財団は量子コンピュータの脅威に備え、テストネットに耐量子署名を導入した。Project Elevenとの提携により実証実験に成功し、実用的な量子耐性が確認された。
13:15
仮想通貨詐欺対策強化 米上院議員、セーフクリプト法案を提出
米上院議員がビットコインなど仮想通貨関連の詐欺に対策する法案を提出した。米財務省や規制当局が連携するタスクフォース設置を目指している。
12:35
バイナンス、7つの個人・団体をブラックリスト入り
バイナンスが7つの個人・団体をブラックリスト指定。詐欺行為の通報者に最大500万ドルの報奨金。内部情報漏洩事件を受け、上場プロセスの透明性を強化。
11:55
ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭
ビットコインがFRBハト派発言で9万ドルまで急騰後、88,500ドル付近に反落した。過去2日間でBTC・ETHのETFから10億ドル超の純流出を記録し、市場構造の脆弱性が露呈。日銀利上げ観測と米CPI発表を控え、短期的な下押し圧力が継続する見通し。
11:25
米SECが「仮想通貨証券」の保管規則を明確化、ブローカーディーラー向けに指針を提示
米SECが仮想通貨証券の保管に関する見解を発表しブローカーディーラーが物理的保管とみなされる条件を明確化した。分散型台帳技術の評価や秘密鍵の保護、緊急時の対応計画などが求められている。
10:53
イーロン資産が93兆円突破、トム・リー「CEO個人価値のトークン化」構想とは?
イーロン・マスク氏の資産が史上初の6000億ドル(約93兆円)を突破。スペースX急騰が背景に。一方、トム・リー氏が提唱する「CEO個人価値のトークン化」構想が注目を集めている。企業価値から経営者の影響力を分離して投資できる革新的手法とは。
10:45
ブータン、ビットコインを特別行政区「GMC」に拠出へ
ブータンの特別行政区GMCは、ブータンが国としてGMCの長期的な発展を支援するために最大1340億円相当の仮想通貨ビットコインの拠出を誓約したと発表。今後の計画について説明した。
10:30
「ビットコインは脆弱な構造の中で推移」グラスノードの最新レポート
グラスノードの最新レポートによると、仮想通貨ビットコインは需要衰退で脆弱な構造の中取引されている。今後は10万ドル回復が上昇の鍵だと分析している。
10:10
ビットコイン乱高下、日銀政策決定会合を控え警戒感高まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で約80万円の乱高下となった。米株式市場の取引開始前、FRBのウォーラー理事が今後も利下げを継続すべきとの見解を示したことを受け、リスク資産全般が買われ、一時は9万ドルを突破した。
09:45
カリフォルニア州知事がトランプ大統領の仮想通貨関連恩赦を批判、CZ氏ら含む
米カリフォルニア州のニューサム知事がトランプ大統領による仮想通貨関連の恩赦決定を批判している。バイナンス創設者CZ氏やシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏、ビットメックス共同創設者らへの恩赦が対象となっている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧