- デイトレで侵してしまいがちな7つの過ち
- WEBメディアのBrave NewCoinは8月2日、仮想通貨のデイトレードで侵してしまいがちな「7つの過ち」をまとめた記事を公開。FOMOやFUDに沿って取引を行う、不適切なツールを使用する、テクニカル分析の過信などを挙げた。
デイトレで侵してしまいがちな7つの過ち
ボラティリティ(価格変動性)が高いことで知られる仮想通貨業界は、今まで多くの億万長者を生み出してきた一方で、多くの人々が自身の資産を失ってしまいました。
今年の4月12日には、ビットコイン価格は1分間で10%以上の上昇を記録、上手く乗れた人々は、わずか1分という短時間で資金を10%増やすことに成功しました。
そんな中、WEBメディアのBrave NewCoinは、8月2日に「仮想通貨のデイトレで侵してしまいがちな7つの過ち」というまとめ記事を公開しました。
1:FOMOやFUDに沿って取引を行う
あなたが、投資戦略を持ち合わせずに感情ベースで取引を行っているのであれば、資産を溶かすことは目に見えていると言えるでしょう。FOMOやFUDに影響を受け、感情論で取引することは、決して優れた取引方法であるとは言えません。
FOMOは、「Fear of Missing Out」の略で、価格が上昇している際に乗り遅れることを恐れて慌てて売買する行為のことを指します。チャート高騰時に飛び乗る場合、日本語だと”イナゴ”と呼ばれることもあります。
FUDは、「Fear Uncertainty Doubt」の略で、例えば、SNS上などで確証のない中、特に業界内の著名人などの発言や噂などに影響されて売買を行う行為を指します。
このようなFOMOやFUDに左右されることなく、自身で取引ルールを決めることや、確実な指標を使用した取引を行うことが重要であると言えます。そして、その決めたルールも、結果に応じて調整していくことも同様に重要だと考えられています。
2:不適切なツールを使用する
全ての仮想通貨関連ツールが、デイトレードに適しているわけではありません。
例えば、TrezorやLedgerなどのハードウェアウォレットは、セキュリティを最大限に高めた商品であるものの、その分利便性とはトレードオフの関係です。取引時間などを考慮すると、デイトレードには向いていないと言えるでしょう。
よって、デイトレードには、取引所を使用するとともに、2段階認証の拡張版とも言える「U2F(Universal second factor)」を使用するなど、適切なツールの使用が必要であると言えます。
3:売却しにくいポジションを取る
一部取引所は、流動性が決して高いとは言えません。
あらゆる場面において、あなたが売りたいと考えた瞬間に売却できるような流動性を確保できないリスクがあることを考慮に入れる必要があります。
一般的に流動性が高い取引所であっても、休日や夜中の時間帯に一時的に流動性が低くなってしまい、売却のタイミングを引き延ばさざるを得なくなってしまう、または、価格を引き下げて売却しなければならない場合が生じます。
よって、このような時間帯を避け、規模の大きい(流動性の確保できる)取引所を使用することが大切です。
4:テクニカル分析の過信
感情ベースで取引を行わないことを挙げましたが、市場の動向を無視し、テクニカル分析だけに頼ることも危険であると言えます。
例えば、高い相関関係にあるBTCとETHの差異を用いた投資戦略を立てていたとします。そして、ETHが偏って割安であった場合、ETHがまた上がると感じ、購入するかもしれません。しかし実際は、ETHだけでなく、仮想通貨市場全体が傾いている可能性もあるのです。
よって、チャートだけでなく、FOMOやFUDを意識しながら、金融市場のニュースにも目を通し、数字を見るだけでなく、数字の裏側にどのような理由が隠されているのかを理解しようと試みることが大切であると言えるでしょう。
5:スプレッドを見ずに取引
一般的なチャートでは、売値と買値の差であるスプレッド(実質的な手数料)を見ることができません。
スプレッドは注文板で見ることができますが、注文板の買値、売値の位置で取引される量は、一般的に少量な場合が多いと記述されています。よって、もし比較的大きな注文を行えば、チャートで表示されている額と異なる額で売買が行われてしまう場合があるのです。
このような事態を防ぐために、注文板を見て取引を行うようにし、比較的大きい取引を行う場合は、その取引を何回かに分けて小出しにするといった策をとるべきだと言えるでしょう。
6:リスクヘッジ戦略が行われていない
リスクマネジメントは、多くの人々が無視しがちな側面でありながら、投資を行う上で非常に重要な戦略となってきます。投資を行う上で、あらゆる状況を想定し、大きなリスクを避けていくことは必要不可欠です。
例えば、複数の取引所を使用することで、ある通貨を購入する際に、最安となる取引所で購入する。売却する際は、複数取引所間で最も価格の高い取引所で売却するといった手段も挙げられます。そして、ある価格を割ったら強制的に決済を行うロスカットの設定も効果的でしょう。
7:そもそもデイトレードは効果的なのか
以上の6つの過ちを見て、デイトレードは非常に多くの時間と労力を費やさなければならないことが理解できるでしょう。
例えば、ビットコイン取引において、「BTC価格が10%上昇すれば、売却を行う」という自分ルールがあるとします。
そして、実際にビットコイン価格は10%の上昇を記録し、売却を行いました。しかし、10%の上昇を遂げた後も、ビットコイン価格はさらに上昇を続ける場合もあるのです。このような場合、あなたはデイトレによって大きな機会損失を被ったことになります。
よって、もしあなたが、ある仮想通貨のミッション、技術、価値を心から信じることができるのであれば、よりストレスが少ない、長期保有も一つの手であると言えるでしょう。
デイトレードは、数分毎に取引を行うようなトレード手法を指します。しかし、難易度が非常に高く、ただ単に数をこなすことが成功への近道であると断定することはできません。
Brave NewCoinは最後に、もっと時間を費やし、チャンスを精査し定めた上で、中・長期にわたって取引を行うことも一つの手ではないかと記述しています。