はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

マイニング難易度の低下は弱気市場終了の兆しか|ビットコインの底値打ちに相関性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

出典:shutterstock

稀に見るビットコイン難易度の低下が示唆する価格動向の可能性
現在ビットコインマイニングの難易度が低下傾向にあり、これはビットコイン・ネットワークにおいては稀な動きだ。難易度とビットコインの底値打ちの相関性を探った。

極めて稀な「難易度低下期」が訪れる原因

バーチャル資産分析およびコンサルティングサービスを提供するElement Groupが、マイニング難易度の低下とビットコインの価格動向との相関関係を調査した結果、ビットコインの売り圧力や価格とともに難易度が低下した時、ベアマーケット(弱気市場)のサイクルが終盤にさしかかっている可能性が高いことを明らかにした。

Element Groupによると、現在マイニングの難易度は低下傾向にあるがこれは極めて稀な動きで、ビットコインのネットワークの歴史上13%しか起きたことがない。

同社のデータをみると、確かに2011年から現在にかけて難易度が易しくなった時期が数回あり、いずれも半減期や底値、プロトコル自体が攻撃を受けた時期とかぶる。2018年は2回難易度低下期が訪れており、現在の2016ブロックの難易度は3.65%下方修正されている。

出典:Element Group

歴史的サイクルから見受けられるのはマイニング難易度の減少は弱気市場の終盤で見られる傾向だ。

マイニング難易度の低下は2011年後半と2012にかけてみられ、これはビットコイン初のバブルがはじけた時の底値をついた時期と重なる。

また次に同様の傾向が見られたのが2015年で、この時も弱気相場の終盤を迎えていた時期だった。

これらの事例はマイニングの損益分岐点がビットコインのサポートラインとして働いているという定説を裏付けている。

なぜ難易度が下がるのか?

「マイナス要素が生じると、最も非効率的マイナーはネットワークから弾きだされる。その結果ハッシュレートは低下し、難易度も下がる」との見方をElement Groupは示している。

半減期や価格の下落は、効率の悪いマイナーにとっては利益を損なうマイナス要因だ。

これらのマイナーはマイニングを諦め、その結果ハッシュレートが低下する。ハッシュレートが低下すると、ブロックの生成に10分以上要するようになる。

2週間ごとに実施される難易度調整はブロックの生成が10分に1回になるよう調節されているが、過去2週間のブロックの生成時間が10分以上かかる場合は難度を下げ、10分以下なら難度を上げるという仕組みだ。

効率の良くないマイナーの市場撤退は半減期に伴うビットコインの価格上昇に大きく紐付いている。

一見すると生じるビットコインの希少性

半減期の後、マイナーがマイニングコストをカバーするための市場に売るビットコインの量が減少する。つまりマイナーが市場に売り出すビットコインの総数が減る為、売り圧が減少する。

半減期を生き延びるマイナーは効率性が高く法定通貨でのコストを低く抑えている事からビットコインを多く売らずに済む事から売り圧はさらに減少する。

つまり、ビットコインマイニングの効率性上昇が売られるビットコイン数の減少につながっているとElement Groupは指摘する。

新たなバブルが生まれる仕組みと可能性

この説の裏付は赤で記された過去のマイニング難易度の低下時期から見られる。

出典:Bitinfocharts.com

2018年、ハッシュレートは少なくとも500%という劇的な上昇を記録したが、現在は平準化している。それと同時に、ビットコインの価格は1.9万ドルから6000ドル前後に急落した。ハッシュレートが上昇し利益が減れば、競走が激化する。

元ウォールストリートのトレーダで、ファイナンシャルTV番組のホストを務めるマックス・カイザー氏は、「ビットコインの価格はハッシュレートと連動する」と繰り返し主張して来た。

マイニングの圧力の低下は価格の上昇につながれば、マイナー間でビットコインの売り渋りが生じる可能性が考えられる。そうなれば新たなバブルが生まれるのは時間の問題だ。

つまりマイニング難易度の上昇を監視することは、マイニングの損益分岐点にどれほど近づいているのかを示す重要な指標になる。

Blockchain.comのデータによると、ハッシュレートは8月27日午前1時Th/s 61866256を記録したが、10月24日午前1時にはTh/s 40347952まで落ち込み、11月3日午前0時現在はTh/s 57499332に回復している。

出典:Blockchain.com

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧