はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米仮想通貨取引所コインベース、論争の渦中にある「ニュートリノ買収」の全容が明らかに

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米コインベース、ニュートリノ買収の全容が明らかに
コインベース法人セールス部長はインタビューで、論争の的となっている「ニュートリノ」買収についての背景を明かし、前パートナー企業による顧客データ流出の件にも言及した。

米コインベースのニュートリノ買収の全容が明らかに

先週土曜、米大手仮想通貨取引所コインベースは、論争の的となっているニュートリノ社買収の背景に、同取引所の顧客情報を売却していた、とある既存のパートナー企業と提携中止の目的があったことが明らかとなった。

コインベース法人セールス部長Christine Sandler氏(以下、Sandler氏)が、ニューヨーク拠点のビジネス・テックメディアcheddarのインタビューで明かした。

顧客情報の売却被害に続き、 コインベースのアカウント削除を勧める運動「#DeleteCoinbase」にみられるように、ニュートリノ社買収で批判を集める同社。批判の背景には、ニュートリノ社のとある事情がある。

ニュートリノ社は、ブロックチェーン関連のセキュリティ情報収集・分析を行う企業であり、取引記録の分析によるマネーロンダリングやテロ資金への対策を提供するとしているが、過去に同社CEOやCTO、CROら幹部が、人権侵害に関与したとして批判を浴びていた企業「Hacking Team」のの中核を担っていたことが明るみに出ている。

Hacking Teamは、反体制派やジャーナリストを監視するソフトを弾圧的な政権に売っていたとして批判されており、国境なき記者団の2013年度レポートでは「インターネットの敵」とされる5つの企業の1つとして名を連ねている。

Sandler氏は、今回のchedderのインタビューでニュートリノの買収について、以下のように述べた。

ニュートリノに関連した話を把握しており、現在その調査をしている。

既存プロバイダーが顧客情報を売却していたことが明らかになったことで、同社とのパートナーシップの取りやめが重要であった。

我々にとって、顧客情報の完全な管理を取り戻すことと、顧客保護のセキュリティを強化することが重要だ。

なお、海外仮想通貨メディアCNNが米コインベース社に対し、どの企業が顧客情報を売却していたか、どのくらいの期間続いていたのか、現在は顧客情報が完全にコインベース管理下にあるのかといった質問を行ったが、返答はまだないという。

Hacking Teamのパートナーシップ

VICEが運営する海外メディアMOTHERBOARDによると、Hacking Teamの顧客リストにはメキシコやオマーン、カザフスタン、エチオピア、ナイジェリア、スーダンといった国々の名前があったという。

同社の「About Us」ページには、同社の技術は「6大陸における犯罪対策として使われている」と記されているが、ジャーナリストの監視ツールとして利用されていたのが現状だ。

例えば、人権擁護・民主化運動非営利組織Freedom Houseによると、サウジアラビアは2017年に「反テロリズム法」をとり入れており、非暴力的な政治的あるいは宗教的な言論が投獄などの措置をもって取り締まられているという。

そして、同国のメディア調査機関長のSaud al-Qahtani氏もHacking Teamの顧客であったことが明らかになっており、同社との協力の下ネットワーク監視やソーシャルメディア操作が行われていたことが明らかとなっている。

また、2012年には米麻薬取締局(DEA)が、政府機関を通信への遠隔アクセス可能とする同社の遠隔操作システムに240万ドル(約2億6千万円)を投じていたことが米司法省のレポートで公表されている。

▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者13,000名突破。

CoinPostの関連記事

リップル社、米コインベースへの仮想通貨XRP上場料支払い疑惑を全面否定
リップル社のマーケット担当者が、先日発表された仮想通貨XRPのコインベースへの上場に関して、上場手数料支払いを行なったとする疑惑を全面的に否定した。
仮想通貨XRP(リップル)のコインベース上場が実現した背景と理由|仮想通貨リサーチ企業Diarが考察
仮想通貨リサーチ会社Diarは、本日CoinbaseがXRPを上場させた発表を受け、その背景と理由を考察している。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/03 水曜日
07:25
欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行へ、2026年後半に開始予定
INGやBNPパリバなど欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行を計画中。新会社キバリスを設立し2026年後半の発行を目指す。
07:15
バンカメ「資産管理サービスの顧客は仮想通貨投資を検討すべき」
バンク・オブ・アメリカは、資産管理サービスの顧客に対しポートフォリオの最大4%を仮想通貨などのデジタル資産に配分するように推奨していることがわかった。ビットコイン現物ETFも投資対象にする計画だ。
06:45
トム・リーのビットマインが継続的にイーサリアムを押し目買い、3日間で110億円相当
ビットマインが市場下落局面でも3日間に110億円相当のイーサリアムを追加購入した。同社は約373万ETHを保有し総供給量5%保有の目標に向け62%まで進捗。
06:25
米CME、ビットコインの恐怖指数VIXなどの新ベンチマークを導入
米CMEがビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPを対象とした仮想通貨ベンチマーク指数を導入した。ビットコインのボラティリティを追跡する指数は株式市場のVIXに相当し、機関投資家のリスク管理ツールとなる。
05:55
チェーンリンク初の現物ETFがNYSEで取引開始、グレースケール「GLNK」
仮想通貨チェーンリンクの初の現物ETFが3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。グレースケールがGLNKとして上場し運用資産は1700万ドル超となっている。
05:40
米SEC委員長が仮想通貨向け「イノベーション免除」導入へ、資金調達環境の改善を重視
米SECのアトキンス委員長が仮想通貨セクター向けの「イノベーション免除」導入を表明した。新たな法律を待たずにイノベーションを促進する方針で、2005年以降改革されていない開示規制の包括的見直しも発表した。
12/02 火曜日
18:36
AIがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見 防御活用にも期待=レポート
Anthropicの研究で、AIエージェントがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見。2025年3月以降の34件で460万ドル相当の攻撃に成功し、新たに2件のゼロデイ脆弱性も発見。攻撃収益は1.3カ月ごとに倍増しており、防御活用が急務に。
17:42
FRBが3年半にわたる量的引き締め(QT)終了、仮想通貨市場に流動性改善の可能性
米FRBが12月1日、3年半にわたる量的引き締め(QT)を終了した。約2.4兆ドル規模の資産縮小後、仮想通貨市場への流動性改善が期待される。2019年QT終了時はビットコインが短期下落後に上昇した経緯があるが、専門家は政策効果の遅延やインフレ動向など不確実性に慎重な見方も示している。
16:04
走行映像でGARコインを還元 ドラレコアプリ「セトラス」が地方創生DXモデルを始動
セトラスが市民のドラレコ映像を行政業務に活用し、専用暗号通貨「GARコイン」で報酬を還元する地方創生モデルを発表。実証実験に参加する自治体を3枠限定で募集している。
13:55
コインベースへの情報開示請求が過去最多の1.2万件、欧米で協力要請急増 実態判明
コインベースが2025年透明性レポートを公開し、60カ国以上から12,716件の情報開示請求を受領し、前年比19%増加となったと報告した。米国の件数がトップだが、米国外からの請求は53%を占め前年比2%増加した。
13:15
米FDIC、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」運用規則案を12月下旬に公表予定
米FDIC代行議長がステーブルコイン規制「ジーニアス法」の運用規則案を今月に公表する予定だと表明。トークン化預金や仮想通貨業界のデバンキング問題についても対処を説明した。
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
12:00
金価格に合わせて動く仮想通貨とは?市場の広がりとこれから
金(ゴールド)トークン市場が急成長。パクソス(PAXG)・テザーゴールド(XAUt)の時価総額・取引量、金価格の見通し、国内発行の金連動型仮想通貨ジパングコイン(ZPG)を解説。デジタルゴールド投資の最新動向。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧