中国撤退発表から5日、仮想通貨取引所CEOが失踪
中国ユーザー向けにもサービスを提供していた仮想通貨取引所IDAX Globalは29日、ウォレットへのアクセス権を持つCEOが行方不明になり、コールドウォレットへのアクセスができないことを公式のプレスリリースで報告した。
同社は、24日にも中国国内のサービス停止を発表している。中国の規制当局の仮想通貨取引への取り締まりを強化によって、処分対象となっている可能性が指摘されている取引所の一社だ。
中国にある仮想通貨取引所の内、今月だけで少なくとも5取引所が、営業停止や国内ユーザーへのサービス提供禁止の処分を受けていることが判明しており、当局による取り締り強化との関連性が指摘されていた。
IDAXの公式発表によると、24日のサービス停止を発表して以降、CEOとの連絡が途絶え、行方不明になっている。
24日に、中国向けのサービス停止を発表、出金チャネルの混雑(出金リクエストが多発)からユーザーの出金要求の確認を行うとの発表を行なっていたが、その発表日を機にCEOが行方をくらませているという。
また、仮想通貨の出金を行うための権限(鍵)をCEOが持っていることから、顧客資産を有するコールドウォレットへのアクセスが制限。事実上の入出金サービス停止の事態に陥っていると説明した。
入出金を含む取引所サービスの緊急対応策を策定しているとして、同社の全てのサービスを利用しないよう、ユーザーに呼びかけている。
ブルームバーグなどの報道によると、今月に取引停止や中国向けサービス停止を発表した取引所は、少なくとも5社あるとしており、今後もこのような事例が続く可能性を市場が警戒する可能性がある。
中国の仮想通貨取り締まり、2017年以来最大規模か 11月に5取引所が閉鎖