CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨に好意的な米銀行の躍進 顧客数は業界企業804社に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨に好意的な商業銀行

日本では馴染みがないが、仮想通貨に好意的な商業銀行がある。

銀行名は、シルバーゲート銀行。米国カリフォルニア州に拠点とする商業銀行で、ニューヨーク証券取引所(NYSE)へ昨年末に上場した企業だ。

仮想通貨企業に特化した自社の決済ネットワーク「Silvergate Exchange Network(SEN)」を提供しており、現在サービスを提供する仮想通貨企業は804社。2019年Q4(10月〜12月)の期間にも、48社増と急拡大している。

顧客層も仮想通貨取引所や、マイニング企業、カストディアン企業と幅広く、大手取引所のコインベース 、クラーケン、Geminiも含まれる。純利益は四半期によって増減はあるが、2019年の1年間では2480万ドル(約27億円)に達し、前年比11.2%増となった。

仮想通貨リサーチ会社Messariが公表しているデータは以下の通りだ。

シルバーゲート銀行のCEOは、この成長の要因を仮想通貨企業に特化した自社の決済ネットワーク「Silvergate Exchange Network(SEN)」にあるとみている。

SENは取引所間で、仮想通貨取引所と投資家のSENメンバー間でのUSドル取引が24時間365日いつでも可能で、24時間稼働の仮想通貨業界にフィットした設計になっている。

2018年Q4の処理件数は4977であったが、2019年のQ3(7月〜9月)には1万2313件、Q4は1万4400に増加。金額でも数百億ドル規模の利用状況がある。

シルバーゲート銀行の取り組み

シルバーゲート銀行は、仮想通貨のカストディや決済に関するサービスを提供するため、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)に「トラストライセンス」を申請している。

ただ申請は行っているが、このようなサービスを提供する予定は現時点ではないという。本サービスを提供する場合、シルバーゲート銀行は、法定通貨とビットコインの両替を仲介することもできる。SENを活用し、取引所間で米ドルを即座に移動させることが可能だ。

CEOは「このような仲介を行うには銀行で直接仮想通貨を扱う必要があるだろう」と説明。もし今後このようなサービスを提供することになれば、米商業銀行では初だという。

またSENを活用し、ビットコイン(BTC)を担保にして法定通貨を借りられるサービスを実験する計画がある。一方でただ新たなサービスを開発するだけでなく、コンプライアンスを遂行するため、仮想通貨追跡企業のChanalysisやEllipticに依頼し、疑わしい取引を監視して、米国の規制に準拠するよう努めている。

CoinPostの関連記事

ハワイ新法案提出、銀行による仮想通貨カストディを合法化へ
米ハワイ州の議員が、仮想通貨のカストディ業務を銀行が行うことを認める法案を提出したことが分かった。ハワイ州の銀行が、仮想通貨に加え、デジタル証券、デジタル資産、その他トークン保有を合法化する案になる。
米Silvergate銀行、仮想通貨関連企業向けの資金貸し出しサービスを検討
米bitFlyerやGeminiなどの取引所にサービスを提供している米Silvergate銀行が仮想通貨企業向けの資金貸し出しサービスを検討していることがわかった。リスクの高い事業として、仮想通貨や米ドルを担保金にする。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/20 月曜日
17:07
コインチェック、ブリリアンクリプトトークン(BRIL)のIEO予定を発表
コインチェックは20日、「Coincheck IEO」において、暗号資産(仮想通貨)ブリリアンクリプトトークン(BRIL)のIEO予定を発表した。本IEOは国内における6例目で、上場企業100%子会社による初のIEO。
16:39
仮想通貨企業の資金調達、2024年第1四半期に急増=レポート
大手投資データプロバイダー「PitchBook」は、2024年第1四半期の仮想通貨市場レポートを発表。ビットコインETFの承認を背景にスタートアップ企業が518件の取引で総額3,741億円の資金調達に成功したことが明らかになった。
14:03
米国の経済制裁対象国ベネズエラ、仮想通貨マイニングファームへの電力供給停止へ
ベネズエラ政府は、電力需要への影響を避けるため国内すべての仮想通貨マイニングファームを電力システムから切り離すと発表した。
11:46
ビットコインの週末相場は高止まり、オンチェーンデータは「利確フェーズ」の終焉を示唆
FRBの利下げ期待を背景にNYダウが史上初の4万ドルに達するなど米国株指数が好調に推移する中、オンチェーンアナリストはSOPR指標を分析。2ヶ月間の利確フェーズが終わりつつあることを指摘した。
11:19
仮想通貨ウォレットのファントム、米国のApple Storeユーティリティランキング3位に浮上
ソラナ基盤の代表的な仮想通貨ウォレットとして普及した「Phantom Wallet (ファントムウォレット)」(現在はマルチチェーン対応)が、米Apple Storeのユーティリティ・アプリで3位にランクインした。
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア