富裕層が金を買い占め
金(ゴールド)のコインや延べ棒が新型コロナの感染拡大による先行きの不安から供給不足に直面している。
ブルームバーグ誌は2日、金のディーラーが金を売りたいと考えている顧客を精力的に探していることを報道。売却の意思を示した顧客には、金の参照価格を超えてプレミアム(割高)の付いた買取金額を提示している。
供給が不足しているのは一般投資家にとって手が届きやすい1㎏以下の金の延べ棒やコインであり、コロナの影響により金鉱山の採掘が停止しているという、2008年の金融危機にはなかった事態がこういった動きを加速させているとみられる。
界隈有識者の意見
仮想通貨投資家のマックス・カイザーはこういった金が不足している状況に対し、富裕層が金を買い占め、人々が金を手に入れることができないと気づいたら、それに代わって『デジタルゴールド』のビットコインに群がるだろうと予測している。
富裕層は金や銀を、庶民にとってのトイレットペーパーと同じようにとらえていると指摘。カイザーのラジオ番組内でも紹介されたGold Money社のRoy Sebag氏は以下の様にツイッターで発言している。
連邦準備委員会は5550億ドルを今週発行した。これはシャットダウン前の金の年間採掘量の5倍で、ビットコインの時価総額の4.5倍だ。これは政治・経済のリーダーがお金の哲理(フィロソフィー・オブ・マネー)を受け入れるまで止まることはないだろう。
仮想通貨の中には、テザーゴールド(XAU₮)に代表される現物の金に裏付けられた仮想通貨も現れているが、裏付けとなる現物の金が不足すれば、当該通貨の供給拡大にも支障が出てくる可能性もある。
XAU₮は3月25に記録した5144万ドル(約56億円)の時価総額から4930万ドルにやや減少している。