はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

スーパーコンピューターにハッキング相次ぐ 狙いは仮想通貨マイニング

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

スーパーコンピューターへ次々とハッキング

他人のコンピューターをハッキングして、勝手に仮想通貨マイニングに使用するという手口は以前より存在したが、更に大がかりな事例が確認された。

先週月曜日以降、ヨーロッパの広い領域で大学を中心とした機関へのハッキングが検出。ハッカー集団が狙っていたのは大学が研究へ使っているスーパーコンピューターだ。目的は、仮想通貨マイニング行うことだという。

現在のところ、イギリス・ドイツ・スイスで脅威が確認され、スペインでも高性能コンピューティングシステムへの侵入があったと報告されている。

ハッキングの状況

まずエジンバラ大学のスーパーコンピューターで不正ログインが検知された。大学側はシステムをシャットダウンして、コンピューターを遠隔操作するためのSSHパスワードをリセット、それ以上の侵入を防いだという。

またドイツのシュトゥットガルト大学、カールスルーエ工科大学、ウルム大学、テュービンゲン大学でもそれぞれのスーパーコンピューターで脅威が検出、5つの高性能コンピューターのシャットダウンが発表された。

スイスでは、チューリッヒのスイス科学計算センター(CSCS)で、「サイバー事件」が報告され、外部からのスーパーコンピューターへのアクセスが遮断される事態に発展した。

米国のサイバーセキュリティ企業Cado Securityがマルウェアを分析したところ、ハッカーはSSH認証情報を盗んで、スーパーコンピューターに侵入したとみられるという。

ハイジャックされたSSHログイン情報は、カナダ、中国、ポーランドの大学に属していた。

仮想通貨モネロの採掘を試みたか

Cado Securityの分析によると、一連の攻撃には同様のマルウェアやシンジケーターがみられ、同一のグループによる犯行である可能性も浮上。またハッカーは、CVE-2019-15666の脆弱性を悪用してルートアクセスを取得、仮想通貨モネロ(XMR)をマイニングするアプリケーションを展開していたという。

モネロは、採掘に適したASICやGPUなどを使わずに、通常のコンピューターが有する計算能力CPUでマイニングしても採算が取れる傾向がある。また追跡しにくい匿名通貨であることもあり、これまでもハッキングによる採掘の対象となってきた。

今年2月にトレンドマイクロ社は、他人のコンピューターを乗っ取って仮想通貨モネロを採掘する通称「アウトロー」というグループの活動が活発化することを予測していた。マルウェアが更新されており、また従来は中国を主なターゲットとしていたが、検出状況によると、アメリカやヨーロッパでも活動を拡大中だと発表した。

ただ、今回のスーパーコンピューターへの一連のハッキングと「アウトロー」の関わりは不明である。

過去には北朝鮮の支援を受けたとされるハッカー集団が、モネロをマイニングするためにITデバイスの大規模なハック作戦を行っているとの報告もあった。

個人の持つスマートフォンや防犯カメラなど小規模なITデバイスでも、採掘目的のハッキングに使用可能なことが確認されている。IOT(モノのインターネット)デバイスが拡大するにつれ、それを悪用した仮想通貨の強制マイニングやハッキングも増加しており、ネット環境の発展にともなうセキュリティ対策の拡大が求められている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/26 金曜日
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
14:00
ステーブルコインとは|市場規模・取引量・主要銘柄と規制の行方
ステーブルコインとは、価格が安定するよう設計されたデジタル通貨。本記事では仕組み・種類(USDT/USDC/JPYC等)・市場規模・リスク・将来性・国内での買い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
13:50
フィリピン当局、未登録取引所への取り締まり強化 コインベースなどアクセス遮断
フィリピン規制当局が無登録の海外仮想通貨取引所50社へのインターネットアクセス遮断を命じた。コインベースやジェミニも対象になっている。
13:20
ST市場効率化目指す、SBI新生銀行ら6社が新たな決済実証を開始 預金のトークン化で
SBI証券、大和証券、SBI新生銀行ら6社がトークン化預金DCJPYを利用したセキュリティトークンのDVP決済の実証に関する協業を開始した。
13:00
イオレ、仮想通貨レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約開始
東証グロース上場のイオレが暗号資産レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約を開始。年利8%〜、約1万円から利用可能。2026年1月下旬の正式リリースを予定し、事前登録者には4月まで13%の特別料率を適用する。
12:50
クシム、社名を「HODL 1」に変更 Web3・仮想通貨トレジャリー事業へ転換
東証スタンダード市場上場のクシムが社名を「HODL 1」に変更すると発表した。Web3・仮想通貨トレジャリー事業を中核とする企業へ転換。
12:25
国内衣料上場企業ANAP、15億円で109BTC追加購入
衣料品販売のANAPホールディングスが15億円で仮想通貨ビットコインを追加購入し、総保有量が1346BTCに達したと発表した。
11:37
中国環境省、環境管理にブロックチェーンなど先端技術を導入
中国生態環境部が12月25日、ブロックチェーン、AI、ビッグデータを環境管理に統合する方針を発表。全国炭素排出権取引市場ではデータ改ざん防止に既に活用。中国は仮想通貨を規制する一方、ブロックチェーン技術応用は国家レベルで積極推進。
10:36
パンテラ専門家の2026年仮想通貨12大予測 DAT企業統合や量子パニックなど
パンテラ・キャピタルのジェイ・ユー氏が2026年の仮想通貨業界12大予測を発表。AI技術の浸透、DAT企業の統合、トークン化ゴールドのRWA主役化、ステーブルコイン決済の拡大、量子コンピューターによるBTC懸念など、注目のトレンドを解説。
10:02
2025年仮想通貨デリバティブ市場レポート、取引高1300兆円突破=コイングラス
コイングラスが2025年の仮想通貨デリバティブ市場に関するレポートを公開。ETFやDAT企業などへの機関投資家による投資が加速したと分析している。
08:54
ビットコインの買い方をやさしく解説|初心者の不安を解消【図解】
ビットコインは500円から購入可能。スマホと本人確認書類があれば最短当日から取引開始できます。口座開設の手順、おすすめ取引所の比較、初心者が押さえるべき投資の心構えまで図解でわかりやすく解説。
06:55
トラストウォレットで9億円以上不正出金、数百人のユーザーが被害か=報告
オンチェーン探偵のザックXBT氏が、トラストウォレットの複数ユーザーから資金の不正流出報告があったと明らかにした。クローム拡張機能のアップデート後に発生し最低でも600万ドル以上が盗まれたと推定。
06:40
金融庁、仮想通貨の担当部署を「課」に昇格へ
金融庁は、2026年7月の次期事務年度に仮想通貨の担当部署を「課」に昇格させる方針を固めたことがわかった。金融サービス変革への対応能力を強化する。
05:45
ロシアの主要証券取引所、2026年の規制発効で仮想通貨取引提供開始へ
ロシアのモスクワ証券取引所とサンクトペテルブルク証券取引所が、2026年に予定される仮想通貨規制の発効後に仮想通貨取引の提供を開始する準備ができていると発表した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧