はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Jeluridaがオンチェーン版トランプゲームを開発、基盤にあるIgnisとは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

JeluridaがBridge Champを開発

スイスのブロックチェーン企業ジェルリダ(Jelurida)が、コントラクトブリッジというトランプゲームのオンチェーン版である「Bridge Champ」の開発を開始したことを発表した。Bridge Champでは、コントラクトブリッジの中核的機能が自動化され、それによりコントラクトブリッジのクラブオーナー達がコンペティションを開催し、効率的に収益を得ることが可能になるという。

Bridge Champは、ジェルリダのプロダクトIgnis(イグニス)上に構築されている。

開発の背景

コントラクトブリッジとは、トランプのチェスとも呼ばれる複雑なゲームで、高度なリスクマネジメントや戦略を要し、運の要素が最大限まで排除されている。世界選手権や国際競技会が開かれるほど、世界中で広く認知されている。

インターネットの台頭と共に、オンラインゲームとして人気を博し、多くのトーナメントが開催された。しかし、2つのプラットフォームによる市場寡占状態が続き競争が促進されなかったため、優れたユーザーエクスペリエンスが提供されず、既存のコントラクトブリッジクラブに対するホワイトラベル(ある企業の製品やサービスを他会社が自社ブランドとして販売できるようにすること)的ソリューションに適さない、閉鎖的な空間になっているのが現状だ。

今回の開発では、ブロッックチェーン技術を取り入れることでこのような課題に取り組み、コントラクトブリッジおよびトーナメントシステムを画期的に発展させることを目的としている。

開発の詳細

Bridge Champの開発は、コントラクトブリッジ学習プラットフォームを提供しているBridge Online Academyと共同で行われている。ジェルリダCEOのLior Yaffe氏によると、Bridge Online Academyからジェルリダへ、ゲームおよびトーナメントデザインに関する技術的コンサルティング、ならびにクラブオーナーおよび業界の有識者とのコネクションを作るためのサポートが提供されているという。

Bridge Campでは、プレーヤー向けに設計されたカスタマイズ可能なプレー環境が提供される。また、最先端のゲームエンジン、ならびに競技会の企画および実行用のオープンAPIも用意されている。UIには動画およびオーディオ共有、ゲーム化ならびにトークン化などのソーシャル要素も兼ね備えているため、ビジネスとして収益を得ることが可能になるという。

Bridge Champは、Ignis(下記参照)というブロックチェーン上に構築されているため、その技術を活用し、以下の機能が利用できる予定だ。

  • 競技会の企画および参加用のゲーム内のトークンエコノミー
  • 「proof-of-play(プレーした証拠)」およびプレーヤーの成果に基づいたBridgeトークンのマイニング
  • 成果の改竄防止
  • ランダム性の保証および不正防止

Ignisとは

Ignisとは、ジェルリダが開発を行っているパブリックブロックチェーン、アーダー(Ardor)で最初に作成されたチャイルドチェーン(シャードチェーン)だ。

アーダーでは、チャイルドチェーンの作成者が、作成したチェーン上で利用可能な機能に制限をかけることができる仕組みになっているが、Ignisには機能制限がなく、アーダープラットフォーム上の全ての機能が利用できるパーミッションレス型ブロックチェーンとして稼働している。利用可能な機能には、ユーザーがあるアカウントに対して「タグ」をつけることを可能にするアカウントプロパティ設定機能や、マルチシグ設定などができるアカウントコントロール機能など、アカウントに特化した機能も含まれている。これらの機能は、他のチャイルドチェーンでも利用可能だが、Ignis上ではとりわけ簡単に利用できるようにサポートされている。

Ignisには、プライバシーを向上させるための機能も備わっている。コインシャッフリングというプライバシーメカニズムを有効にすると、この機能を有効化したアカウントの資産やチャイルドチェーントークンが、他のアカウントの資産とランダムに混ぜられる。これにより、資産やトークンの出所が分かりづらくなるため、プライバシーがより一層保護される。また、アーダーのチャイルドチェーンでは、アカウント間でメッセージを送り合うことが可能だが、Ignisではプライバシー保護のためにメッセージを暗号化することも選択できる。

Ignisでは、スケーラビリティおよび柔軟性向上のために、軽量版のスマートコントラクト(lightweight contract)が利用されている。このシステムでは、一般的なパブリックチェーンと異なり、コントラクトに書かれているコードの実行に全てのノードの検証を必要とせず、希望したノードだけがコード実行に関わることができる。

Ignis上には、コイン取引所(Coin Exchange)および資産取引所(Asset Exchange)と呼ばれる分散型取引所が存在している。コイン取引所ではチャイルドチェーントークンおよびメインチェーンであるアーダーチェーンのトークンARDRのトレードを、資産取引所ではセキュリティトークン、ユーティリティトークンおよびNFT(Non Fungibele Token/非代替性トークン)などIgnis上で発行されたトークンのトレードを、それぞれ行うことができる。また資産取引所ではクラウドファンディングや投票、ゲーム内通貨などのユースケースで利用するための、特別なトークンの発行、カスタマイズおよびトレードが可能だ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09:00
ビットコイン、2026年に過去最高値更新は可能か=グレースケールの最新予測
グレースケールは最新レポートで、ビットコイン価格の30%下落について歴史的には平均的な調整範囲内で、強気相場中の典型的な変動に過ぎないとの見解を示した。また、2026年には最高値を更新する可能性があると主張している。
08:51
金融庁、ステーブルコイン・暗号資産の「仲介業」を規制対象に パブコメ募集
金融庁は12月16日、ステーブルコインや暗号資産の「サービス仲介業」を新たに規制対象とする政令・内閣府令案を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。取引所以外も監督下に置く方針だ。
08:40
ウォーレン米議員がDEXの安全保障リスクを警告、パンケーキスワップを名指し
米国のウォーレン上院議員が分散型取引所パンケーキスワップの国家安全保障リスクについて財務長官と司法長官に書簡を送った。北朝鮮による資金洗浄とトランプ関連ステーブルコインとの関係を指摘。
08:05
ビットコイン保有企業カインドリーMD、株価低迷でナスダック上場廃止リスク
医療・ビットコイン保有企業のカインドリーMDがナスダックから上場廃止警告を受けた。株価が30営業日連続で1ドルを下回り、2026年6月8日までに基準への適合回復が求められている。
07:10
Visa、米国でステーブルコインUSDCによる機関向け決済を開始
Visaは、米ドルステーブルコインUSDCでの機関向け決済を米国で開始したことを発表。銀行の初期の参加者が仮想通貨ソラナのブロックチェーン上でUSDCを使った決済を開始したと説明した。
06:35
米国XRP現物ETFの累計流入額、開始1ヶ月で10億ドルの大台突破
米国のXRP現物上場投資信託の累計資金流入額が月曜日に10億ドルを突破した。11月13日の取引開始以降の節目となり、アルトコイン系ETFへの機関投資家の関心の高まりを示している。
06:02
米FDICがステーブルコイン発行規則案を承認、銀行子会社の申請手続きを整備
米連邦預金保険公社が銀行によるステーブルコイン発行の規則案を承認した。今夏成立したジーニアス法に基づき金融機関が子会社を通じて決済用ステーブルコインを発行する申請プロセスを定める。
05:45
ロシア最大手銀スベルバンク、分散型金融商品をテスト
ロシア最大の銀行スベルバンクが分散型金融商品のテストを開始した。顧客の仮想通貨取引への関心増加に対応し、5月にはビットコイン仕組債の発行も開始している。
05:30
米SEC、4年にわたるAave調査を法的措置なしで終了
米証券取引委員会が分散型金融プラットフォームのAaveに対する約4年間の調査を終了した。法的措置の勧告はなく、創業者のクレチョフ氏が17日に調査終了を公表している。
12/16 火曜日
18:08
米SEC委員長が警告、「仮想通貨が史上最強の金融監視システムになる恐れ」
SEC委員長が仮想通貨タスクフォース円卓会議で、過度な規制により仮想通貨が史上最強の金融監視システムになる恐れがあると警告。国家安全保障とプライバシー保護のバランスを強調し、トランプ政権の方針と一致する姿勢を示した。
17:22
ナスダック、23時間取引体制を提案 仮想通貨取引モデルが影響か
ナスダックが1日23時間の株式取引体制を米SECに提案。仮想通貨の24時間取引が投資家の期待を変化させたことを背景に、2026年後半の導入を目指す。NYSEも22時間取引の承認を取得済み。
16:15
ペイパル、SparkでPYUSD貯蓄商品をローンチ 年利4.25%
ペイパルがSparkと提携し、年利4.25%のPYUSD貯蓄商品を開始。10億ドルの預金目標を掲げ、Paxosの連邦免許取得により規制面での優位性も確保。
15:27
中国で仮想通貨マイニング施設が大規模停止か 当局が2週間前に警告
中国新疆で仮想通貨マイニング施設の大規模停止が報じられた。ビットコインのハッシュレートが急落し、40万台のマシンが停止したとの推定も。2021年の全国取り締まり後、地下で復活していたマイニング活動に再び規制の動きか。
13:30
2025年ブロックチェーン人気ランキング、XRP初のトップ10入り=CoinGecko
CoinGeckoが2025年ブロックチェーン人気ランキングを発表した。ソラナが2年連続トップとなるも関心度は12ポイント減少した。XRPレジャーが初のトップ10入りを果たし、SuiとBNB Chainのシェアが大幅に拡大した。
13:00
Visa、銀行向けステーブルコイン事業支援を開始
決済大手Visaが「ステーブルコイン・アドバイザリー・プラクティス」を立ち上げた。銀行や企業のステーブルコイン戦略構築を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧